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zoom RSS 若者の「自由」を奪ってはならないが…

<<   作成日時 : 2014/07/22 07:14   >>

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「3連休」が終わって、嫌々仕事に出る方も多いはずだし、連休中も働き続けた方もいる。自分も、通勤しなくなっての初めての年が過ぎていく。「労働」ではなく「活動」だった自分のような人間は別として、通常社会では、基本は「労働」は「生活手段」であり「苦役」だと思う。為政者や使用者は、「働きがい」だの「喜び」だのデマをふりまき、「ただ働き」まで強制しようとするが、その謀に騙されてはならない。休み明けに仕事に行きたくないのは、当然の感情なのだ。

この日本という国は、民主主義が定着せず、未だに人権よりも社会や国、会社や上下関係などの秩序が大事だとされる。「労働」という概念もその範疇で考えたい。そして「労働組合」という組織も、見方を変えると労働者のための組織ではなく、使用者や、さらには戦争遂行のための組織に変貌しかねない。もっとも、「労働とは何か」とのテーマだけで大議論になるほど、「通説」はない。しかし「働くことは苦痛だ」という感情は、当然だということを強調しておきたい。

前置き(?)が長くなってしまったが、「連合」が意欲的な「日本再興戦略等に対する連合の見解 〜誰のための『日本再興』なのか〜」という長文の文章をHPに掲げてある。安倍政権の「日本再興戦略」「骨太方針」の労働分野中心に「主な論点について、連合としての考え方を対置し、政府方針の課題や問題点をより明確になるよう整理した」という。かつてない意気込みであり、評価されると思う。もちろん、不満は多い。日本の伝統的悪しき風習ともいうべき「無謬」体質が根強く、自らの反省やこれまでの総括に裏打ちされていない。その謙虚さがあれば、さらに多くの国民に受け入れられると思うのだが、「連合」以外の労働組合を忌避する体質同様、簡単には変わらない。また冒頭に書いたように、「働くことを軸とする安心社会」というメインスローガンにも永らく違和感を感じていた。

しかし、「連合」内では、あらためて笹森会長時代に作成された「連合評価委員会報告」が注目されているという。無謬主義を排し、外部識者からの徹底批判を受け入れたあの「報告」と併せることによって、そして「戦争のできる国」づくりに反抗することをもって、今回の「見解」も生きていくことになると信じたい。なお、全文も一応掲げておく。
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/kenkai/2014/20140717_1405587833.html

上記の「見解」にふれている内に、濱口桂一郎さんから『若者と労働』(中公新書)を寄贈されながら、未だお礼を申し上げていなかったことに気付いた。あらためて失礼をお詫びし、感謝を申し上げる。実は『若者と労働』を読み進める内に、政府方針が「戦前回帰」に向かっていることに思いが飛び、別な思考に脱線してしまった。個人的には、若者は思いっきり自由であっていいと感じている。そうでないと、この閉鎖社会は変えられない。しかし、よってたかって「枠」に閉じ込めようとする。前述の「連合見解」の若者の項にもその流れがある。

>4.「未来を創る若者の雇用・育成のための総合的対策」の推進
 政府は、「若者雇用対策が社会全体で推進されるよう、総合的な対策について検討を行い、法的整備が必要なものについては、次期通常国会への法案提出をめざす」としている。また、検討する項目として、[1]キャリア教育や職業教育・職業訓練機会の充実、[2]求人条件や若者の採用・定着状況等の適切な開示、[3]若者の「使い捨て」が疑われる企業等への対応策の充実強化、[4]フリーター・ニートの就労支援の充実、等を挙げている。 すべての若年者への良質な就労機会を実現するためには、若者を使い捨てるブラック企業対策や若者の就労支援の強化が必要であり、法違反に適正・厳格に対応するための労働基準監督官の増員、3年以内離職率の開示の徹底、学校段階での労働教育や、労働者・経営者に対する労働法教育の推進、地域若者サポートステーションの拡充、等の多面的な対策が求められる。
 連合は、すべての若年者への良質な就労機会の実現をめざし、2012年に「連合の若年者雇用対策」を策定するとともに、政府の「雇用戦略対話」や労働政策審議会等の場において、積極的に意見提言を行ってきた。「再興戦略2014」に盛り込まれた総合的対策の方向性は概ね連合の考え方に沿うものであり、労使の若年者雇用に関わる代表が参画する労働政策審議会において具体策の検討を急ぐべきである。


この政府の、「若者雇用対策」に対して濱口さんは、また辛口に評している。公明党への「配慮」の話を含め、全文は直接、参照されたい。

>若者雇用法の中身が少し(hamachanブログ・EU労働法政策雑記帳 2014年7月20日)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-c7c9.html

あらためて大上段に論ずる気も余裕もないが、昨今の「正社員」は惨憺たる境遇に置かれている。「過労死」に追い込まれるだけではなく、一時金や退職金も無いことが通常化している。先日は、社会保険も入っておらず、源泉徴収だけだった若者もいた。それでも期限のない雇用だから「正社員」だという。濱口さんが指摘するように、「求人条件や若者の採用・定着状況等の情報の適切な表示」が実現されれば、一定の改善は見込まれるが、「連合」の主要組合員の境遇との「格差」が絶望的なまでに拡がりつつある。

そして実は「連合」内だって、安閑としていられない事態が進んでいるはずだ。2年前の報道で恐縮だが、NHKがこう報じた。

サラリーマンの昼食代 30年前の水準に下落(NHK 2012年9月24日)
 サラリーマンの男性の1回の昼食代は、ことし、510円と、およそ30年前の水準まで下がり、昼食の時間は平均で19分余りと、3分の2程度まで短くなったという調査結果がまとまりました。
 新生銀行は、昭和54年以降、数百人から1000人余りを対象に行ってきた、サラリーマンの男性の小遣いに関する調査について、金額や昼食の状況、それに節約する項目などの変遷を取りまとめました。
それによりますと、1回の昼食代は、20年前、平成4年の746円をピークに徐々に下がって、平成17年以降は500円台となり、おととしは507円で過去最低、ことしは510円と、調査を始めた33年前、昭和54年の565円とほぼ同じ水準になっています。
 また、昼食にかける時間は、昭和58年は33分、平成5年は27.6分と30分前後でしたが、ことしは19.6分とおよそ30年前の3分の2程度まで短くなりました。
この中には、「食べない」、「5分以下」と答えた人も合わせて4.4%いました。
 およそ20年前の昼食は、「外食」が中心でしたが、ことしの調査では少なくなり、「弁当」が増えているということです。
外食をする店を選ぶ場合も、「味のよさやきれいかどうか」より、「安くて近いところ」を好む傾向が強く、新生銀行では、「30年前より忙しくなり、サラリーマンは、昼食の時間を惜しんで働いているのではないか」と話しています。
 33年前、昭和54年に調査を始めたときのサラリーマンの男性の1か月の平均の小遣いは、4万7175円でした。昭和57年には、3万4100円と過去最低となりましたが、その後、上昇しバブル期の平成2年には7万7725円でピークとなりました。しかし、バブル崩壊後は上下しつつも全体的に下降し続け、ことしは3万9756円と、31年前の昭和56年と同じ水準となりました。
 こうしたなかで、節約しているものの変遷を見ますと、30年ほど前から現在まで、「昼食代」や「飲み代」が常に上位に入っています。また、平成12年の調査では上位になかった「水筒持参」がことしは20.1%で5位、「弁当持参」が17.4%で8位となりました。新生銀行では、「収入が伸びないなか、昼食代、飲み物代を節約し、飲み会にも行かず、弁当と水筒を持参するという、現代のサラリーマンの切実な倹約ぶりがうかがえる」と話しています。
 今回の30年間の調査の取りまとめに協力した、マーケティングコンサルタントの西川りゅうじんさんは、「小遣いは日本経済の縮図で、サラリーマンの小遣いはこの30年、景気に翻弄されたと言える。節約には涙ぐましい努力を感じるが、一方で、ワンコインで上手にやりくりしたり、節約の方法をツイッターで発信したりして、ある種の楽しみになっている。楽しみながら節約するのが、平成のサラリーマンの実像だと思う」と話していました。
また、サラリーマンの昼食については、「1人でスマートフォンを見ながら食べる人が増えている」と指摘し、「弁当と水筒とスマートフォンは、現代サラリーマンの『三種の神器』になっている」と話しています。


休み明け(苦笑)、支離滅裂になってきた。頭の中から「戦争」が離れないのが致命的だ。「戦争ができる国」にするためには、教育を含め若者を「鍛える」ところから始めるのだろう。しかし、ナチスの時代とはまるで変わっていることに、もっと気が付かなければならないはずだ。これも2年前で恐縮だが、捨てるのも惜しい(?)ので掲げて終わる。羊頭狗肉、竜頭蛇尾…深く反省。

<学校基本調査>大卒者の23% 安定した仕事に就けず(毎日新聞  2012年8月27日)
 今春の大学卒業者約56万人のうち、ほぼ4人に1人にあたる12万8000人余り(約23%)が安定した仕事に就いていないことが、文部科学省が27日公表した学校基本調査で分かった。正社員など安定した職を得たのは60%で、同省は「リーマン・ショックで落ちこんだ就職率は回復傾向にあるが、本人が望まぬ雇用形態で就職せざるをえない状況は課題」としている。また、東京電力福島第1原発事故の影響を受ける福島県で、小学生が大幅に減少したことも分かった。
◆【被災地の18歳は】求人減り「県外」へ
 調査は5月1日現在の幼稚園から大学院までの全校を対象に実施した。全国の大学を今春卒業したのは55万9030人。文科省は、契約社員などになる大学生の数を把握するため、今年初めて、雇用期間に1年以上の定めのある「非正規雇用」の項目を追加して調査したところ、2万1990人が該当。これに▽アルバイトなどの「一時的な仕事」に就いた1万9596人▽「進学も就職もしていない」8万6638人を加えた12万8224人(22.9%)が安定した仕事に就いていないことが分かった。
 正社員など雇用期間に定めのない「正規雇用」に就いたのは60%にあたる33万5295人(男子17万6025人、女子15万9270人)。このほか、大学院などへの進学13.8%(7万6884人)▽不詳・死亡1.8%(9811人)などとなっている。同省は昨年まで、「非正規」と「正規」を合わせた雇用を「就職率」として公表しており、同じ区分で見ると、今年の就職率は63.9%で、昨年より2.3ポイント改善した。
 例年5月に同省などが公表している「大学卒業生の就職率」は、就職を希望した学生を調査対象とした推計の上、「正規」「非正規」を区別しておらず今回とは違う。
 小学校の児童数は、福島県が昨年から5104人(4.7%)減の10万3324人で、震災後の2年間で1万4344人減。同県教委は「少子化などで毎年2000人前後が減っていたが、それを上回っている。子供の心のケアや学習支援が必要」と話している。宮城県は昨年から1663人(1.3%)減の12万3975人、岩手県は同2049人(2.9%)減の6万8006人。


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