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zoom RSS 「労働監督、民間委託検討へ」に労組はどう闘う

<<   作成日時 : 2017/03/12 06:24   >>

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日経も報じたようだが、「労働監督、民間委託検討へ=規制改革会議、6月に答申」(時事通信 3/9) との報道には、怒り、呆れる。エキタスのTwitterには坂倉昇平さんの<労基署の監督業務の社労士委託って、監督官を育てないってこと。最近は経験不足の監督官が多い。彼らは監督以外の業務(以前は厚生労働技官・事務官が担っていたが採用が廃止された)に異動させられ、経験を積めない。監督業務以外の職員を増やし、監督官を監督に集中させて育成することこそ重要>とのコメントが載っていたがまさにその通り。これから時間管理を厳しくし、長時間労働廃絶をめざすのであれば、監督官は倍増させて然るべきだ。

>政府の規制改革推進会議は9日、人手不足が深刻化している労働基準監督業務について、社会保険労務士などの民間事業者に一部委託する検討を進めるタスクフォース(主査・八代尚宏昭和女子大特命教授)を設置した。
 委託対象業務の範囲や民間事業者の権限などを詰め、6月に安倍晋三首相に提出する答申に盛り込む。
 民間委託を検討するのは、政府が重要課題とする働き方改革の実効性を担保するには、職場環境の監視体制拡充が急務と判断したためだ。同会議議長の大田弘子政策研究大学院大教授は記者会見で「労働基準監督の強化はまさに働き方改革のインフラを強化していくことだ」と指摘した。(時事)


全労働の資料によれば、昨年、全国の労基署に配置された労働基準監督官は3,241人であり、全国428万事業場の臨検監督を実施する場合、監督官1人あたり1,300件以上となり、すべての事業場に監督を行おうとすると25〜30年程度必要な計算となる。ちなみに2015年は169,236事業場を監督し、監督実施率はわずか4.0%だった。世界的にみると日本の監督官に近い業務を行う者1人当たりの労働者数はイギリスで約10,800人、フランスでは13,500人、ドイツで約 5,300人に対し、日本は約 16,200人と1.2倍〜3倍の差がある。

全労働は、以下の通り訴えている。

>労働統計指標の多くは数字上改善傾向を示しているものの、労働力調査(2016年8月、総務省)によると、非正規労働者数は2,028万人(35.4%)(前年同月に比べ56万人増)で、労働者全体の3分の1を超える高水準で推移しています。特に若年層では非正規雇用労働者の割合が高く貧困の拡大が指摘され、良質な雇用の創出・転換が必要です。
 このような中、政府は「働き方改革」を重点課題として掲げ、長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現、賃金・最低賃金引上げ、転職・再就職支援、女性活躍、若者活躍、高齢者の就業促進、仕事と家庭の両立等を打ち出しています。これらを推進する労働行政に求められる役割は大きく、労働者・国民からの期待も高まっています。しかし、過重労働対策や正社員転換、女性活躍等の諸施策を実施している労働行政職員は、定員合理化計画の下で連年の定員削減が続き、この4月にも130人が削減され、行政運営は困難を極めています。
 今、必要なことは、ILO条約や日本国憲法を遵守し、ナショナルミニマムを十全に保障する立場に立った上で、国の責任で労働行政を行うこと、あわせて、職員の増員による労働行政体制の拡充・整備を図り、良質な労働環境・雇用を創出していくことと考えます。
ついては、「労働行政の現状(2016年10月)」を示す資料集を作成しましたので、ご参照ください。(2016.10)
http://www.zenrodo.com/teigen_kenkai/img/roudou_genjyo2016.10.pdf

アベ暴走は止まるところを知らない異様さで、本来、きちんと声を発すべき「現場」が疲弊している。公務職場の凄まじい実態を、「労働情報」誌でも報じてきたが、ハローワークでやっと団結を勝ち取った非常勤の仲間にも大規模人員削減の情報があるという。正規とのありえない格差に声をあげれば叩かれる不条理をこれまでどれだけ目にしてきたことだろう。そして、往々にしてその弾圧構造をつくり、看過しているのは正規労働者であり、正規労働者の労働組合だった…。もちろん全労働でも自治労の一部も、連帯を表明し、支援し、努力をしていることは知っている。しかし…。

沖縄タイムスの<連載「働く」を考える>に、読むべき文章があったので、これを添付し終える。個人的には、痛み止めの薬のおかげで文章を書く常態では無いのだが、原稿も書かねばならない。この薬は「ドラッグ」に近い高揚感(?)があり、まったく違う感覚になっているので、危険極まりない(苦笑)。確かに、この常態で運転すると事故を起しかねない。

「人間らしい生活できない」 努力や意欲は評価されず ハローワーク契約社員・専門職40代(沖縄タイムス 2017年3月7日)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/gallery/87349?ph=1
 「失業者支援の立場にいた人が、支援を受ける側になるって本当にあるんだなって笑っちゃって」。沖縄労働局管轄のハローワーク(HW)で求職者の支援に当たる40代の大橋佳奈子さんは苦笑いした。2月下旬、上司から次年度の契約更新がないことを告げられた。その日以来、不眠の状態が続いている。10代後半の学生の子を持つシングルマザー。4月からの学費をどう工面するか、期日は迫るのに目の前は真っ暗なままだ
<写真>雇用終了の通知を、リサイクルされた使い古しの封筒で受け取った大橋佳奈子さん。HWのどこまでも心ない対応に「悔しくて悲しい」と語る
 勤務して約2年。キャリアコンサルタントや産業カウンセラーなど資格保持者が就く専門職の契約社員。日額約1万3千円で資格を持たない一般相談員より給与は10万以上多い。手取り23万円前後から子どもの学費に加え、キャリアアップのため資格取得を目指して支払う自身の学費出費がかさむ。
■    ■
 窓口対応に個別のキャリア指導や求人開拓など業務は多岐にわたる。外勤も多く、繁忙期になると日程はびっしり詰まり、「ほっと一息つける時間なんて片時もない」。一方、支援では一人一人に合ったきめ細かな対応を心掛ける。頼りにされ、期待に応えられたと感じるケースも増えた。対応力を磨こうと休日を使って有料の講座を受講し、勉強を続けた。やりがいを感じていた仕事に、ようやく自信がついてきたころだった。
 HWは職員の7割を非正規が占める(2015年4月)。単年度ごとの契約で、年度末に面接による公募試験があるが、選考基準はよくわからない。
 私語や陰口が多く、窓口対応にふさわしくない“ため口”や服装など、職場に漂う「なれ合い」や「だらだら」とした雰囲気に、大橋さんは当初からいら立ちを覚えていた。先輩相談員に面と向かって「不適切だ」と意見し、逆に非難を受けたこともあった。
 10人以上いる契約社員の中で更新がかなわなかったのは大橋さん含め数人。経歴5〜10年の先輩の多くは残った。自分の方が勤務態度で劣っていたとは思えない。約2年で異動する正規の上司は先輩相談員に「頭が上がらないように見えた」。関係が良くなかった先輩の自分への評価が選考結果に影響したのではないかといぶかる。
■    ■
 雇用支援の仕事に情熱を見いだしたのは5年以上前。非常勤として勤めた自治体に大橋さんの働きぶりを評価し、将来性を見込んでくれた上司がいた。はっきりものを言う性格にも「正直だから君がいい」と、重要な仕事をどんどん任された。子どもが高校を卒業し、自分の時間ができる。今からでも資格を取れば、「十分支援する側として役割を果たせるのではないか」と考え、奮起した。
 限られた収入の中、目標を見失わず厳しいやりくりを続けた。だが、その努力も意欲も「有期雇用」という現実に摘み取られた。HWの上司には、月収が15万円以下になる一般相談員の枠を打診された。「憲法で人は人間らしい生活を求める権利があるとうたわれているのに、こんな待遇では到底できない。私たちを一体なんだと思っているのか」(文中仮名)



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