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zoom RSS 世界のうつ病患者は3億2200万人、その職場復帰のために

<<   作成日時 : 2017/03/02 06:34   >>

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福岡県糸島市の消防本部で7年間集団パワハラ行為があり、多くの職員が被害を受けていたという。自衛隊などかつての軍隊同様の物言えぬ閉鎖社会では往々にして起こりえるし、だからこそ「労働組合」が必要であり、日本以外の多くの国では認められている。「消防の団結権」については、やっと連合も重い腰をあげ、HPにもアップされているので、別の機会に譲るが、西日本新聞の記事を読むと「市は内規で、ハラスメント行為を認知した場合、所属長などに報告するよう規定。パワハラは数年にわたり、当事者は多数に上ったが、市は把握していなかった」とある。長期にわたる異常ないじめがあっても表に出てこなかったことに言い様のない「闇」を感じる。最悪が刑務所で、少しでもチクれば倍返しに会うため、誰も声を上げることができないというが、今の日本の職場は「牢獄」同然なのかもしれない。なお「昨年7月に告発文書が届き、調査に乗り出し」、やっと公開というのも、実に遅い役所仕事だ。

>福岡県の消防本部内で職員13人が集団パワハラ 退職者が続出(西日本新聞 2017/03/01)
http://news.livedoor.com/article/detail/12736054/

いじめに関連して、WHOが2月23日に発表した報告書によると、世界でうつ病に苦しむ人は2015年に推計で3億2200万人に上り、2005年からおよそ18%増加した、との数字に驚かされた。しかも、これは表に出た数字であり、その10倍以上の隠れた被害はあるかもしれない。見留洋子さんの2/23付けTwitterに<小学校でいじめの数が前年の13倍になったというニュース。と言っても小学校が一年で突如マッドマックスになったわけではなく「いじめの報告をしても評価を下げない」としただけ。前年度までどんだけのいじめ報告が握りつぶされてたんだろう>とあった。これは、沖タイの以下の記事による。

いじめ「件数の多さで評価下がる」を改めた結果… 那覇市の小学校、327件->4338件に(沖縄タイムス 2017.2.23)
 2016年度に那覇市の小学校で起きたいじめの認知件数が、17年1月現在で4338件であることが22日、那覇市議会で報告された。前年度の327件から急増しているが、市教育委員会などは15年の文部科学省通知を受け、現場の「認知件数の多さで評価が下がる」といった意識を改めた結果とみる。市教委によると、教諭が「嫌な気持ちになったらささいなことでも先生に報告して」と児童生徒に伝え、小さないじめも見逃さないよう対応を強化。件数の7割以上は解消しているという。
 国の通知は当時岩手県の男子中学生がいじめを苦に自殺した問題などを受け、いじめの認知漏れを根絶するよう全国に依頼したもの。「積極的にいじめを認知し、適切な対応を肯定的に評価する」などとし、認知件数の多い学校を「解消に向けた取り組みのスタートラインに立っている」と肯定的な評価をする考え方を示している。
 これを受け、市教委は昨年度から毎月実施しているいじめの有無などを確認するアンケートに加え、望まないあだ名で呼ばれたり、遊びで何度も鬼役をさせられたりするなど、「人間関係上の悪ふざけ」と捉えられがちな事案もいじめの対象と捉え、認知態勢を強化。積極的な初動対応で、いじめの解消につなげているという。
 黒木義成学校教育部長は「各学校でも小さないじめを見逃さず、適切に対応している」と説明した。
 一方、中学校の1月現在のいじめ認知件数は212件。前年度の155件から増えているが、小学校に比べ伸び幅が小さい。市教委は「中学生の間でもいじめの意識は高まっているが、成長につれて周囲に言わない子が多くなり、実態が見えなくなる傾向がある」と話した。亀島賢二郎氏(なはの翼)への答弁。


学校や職場でのいじめによるうつ病や自死は世界共通でもあるという。前述のWHO調査によれば2015年の世界の自殺者は推計で78万8千人であり、そのうち、うつ病を死因とするのはおよそ1.5%で、15歳から29歳の若年層の2番目の死因となっているという。なおWHOは、うつ病は人々の生産性を失わせることなどから、1年あたり10億ドルの経済的損失を生じさせているとも指摘している。(TBS 2017.2.24)

労働相談で「いじめ」が最多の項目になって、どのような改善策が講じられたのだろうか。昨年12月から改正労働安全衛生法が施行になり、50人以上が働く職場では企業に従業員のストレス検査が義務づけられている。しかし、対処療法でしかないのではないか。古い記事だが、うつ病の社員への企業支援への満足度が、日本は主要国で最も低いという。うつ病の同僚がいても「何もしない」という回答も最多だった。調査したのは、うつ病薬で大手のルンドベック社で2013〜14年にかけ、日本を含む16カ国で、千人ずつを調べたところ。日本でうつ病と診断されたことがある人は全体の10%で、中国、韓国に次ぎ3番目に低かったが(最高は英国の27%)、管理職で自分の会社の支援策に満足しているのは、日本は21%にとどまり、最下位だったという。15位の韓国(47.1%)を大きく下回り、日本の満足度の低さが際立ったし、うつ病の同僚がいると知っても「何もしない」人は40%にのぼった。

>職場のうつ病社員支援、日本は最下位 16カ国調査(朝日新聞 2015年3月18日)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/03/17/melancholy-worker-support_n_6890034.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

いじめ関連の資料は膨大にあるが、うつ病と一緒に考えてしまったため今日はスルーしたい。今でも様々な相談を受けながら、暗くなる。前向きに対応したいが、職場を離れることを選択せざるをえないことが多い。金銭解決では、その「原因」には絶対に到達できないし、本質的な解決にはならない。したがっていじめは温存され、どんどん増殖する。労働組合というシステムが必須なのだが、それが機能しない「現実」に頭を抱える。

心の病の職場復帰に関して、いじめ・メンタルヘルス労働者支援センターのHPに労作が載っていた。これの最後の部分だけ添付させていただき今日は終わる。

職場復帰には 「5つのレベル」 がある(いじめ・メンタルヘルス労働者支援センター活動報告 2017/02/21)
http://ijimemakenai.blog84.fc2.com/blog-entry-593.html
 職場復帰をスムースにはかるための課題についてです。実際は本当に難しいです。
 よくある労使のトラブルに 「復帰できる」 「治っていない」 の主張のぶつかり合いがあります。
 夏目誠大阪樟蔭女子大学・大学院教授は 「職場復帰には 『5つのレベル』 がある」 と説明します。「症状軽快レベル (日常生活はできる)」、「出勤可能レベル」、「定型業務レベル」、「通常業務レベル」、「残業可能レベル」です。
 主治医が 「出勤可能レベル」 と診断しても、休職前の 「通常業務レベル」 ではありません。そこに至るためにはリハビリ勤務・試し出勤による慣らしが必要です。
 また使用者は復職に際しては即戦力としての 「定型業務レベル」 や 「通常業務レベル」 を要求します。しかし即戦力という主張は、プロ野球でいうならば、シーズンオフからキャンプ抜きでシリーズに突入するようなものです。身体が対応しないし怪我が続発するのがはっきりしています。やはりリハビリ勤務・試し出勤による慣らしが必要です。
 使用者が悪意はなくても “腫れ物に触れるような” 対応をしていると復職者は不安だけではなく不信感を持ち、嫌がられていると受け止めてしまうことがあります。使用者はお互いにとって新たな挑戦なので職場全体で成功させようと宣言した上で、要望・希望があったら遠慮なくいってほしいと伝えると復職者は安心します。
 逆に、復職者がさまざまな要求を主張することがあります。なかには無理なこともあります。それは休職前から職場で孤立していたことにたいする不安・恐怖の別の表現だったりします。解消のためには孤立させないためにフォローする人格をきめてケアすることを伝えて了承を得る必要があります。
 復職は一度失敗すると自信を失い繰り返してしまいます。一度目の復職を慎重に対応し成功させることが大切です。成功した体験は労使の財産となり他の労働者も安心をえられます。
 復職を成功させるためには使用者も労働者も変わらなければ (成長しなければ) なりません。


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