シジフォス

アクセスカウンタ

zoom RSS 沖縄のコールセンター「4割離職」の現実を見よう

<<   作成日時 : 2017/04/21 06:36   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

時の速さが凄いし、メディアの重点(?)ニュースも直ぐ変る。これでGWに入れば「危機」などまた消えてしまうのだろうが、もっともっと重大な「国民の危機」は山積している。女性週刊誌で「共謀罪批判」を行ったら読者は好反応だったという。ネトウヨもそこまでフォローしないらしい。ただTVや週刊誌等への「批判」は、芸能ネタが圧倒的だという。もちろん熱烈ファンが多数をしめるが、怖いのはプロダクションや電通など広告代理店で、黒い影も見え隠れする。都会と地方の巧妙なメディア支配戦略によってアベ高支持の基盤がつくり出されている。昔も今も「敵」をつくり出し、煽り、世論誘導をなす戦術は効を奏しているが、戦争が簡単にできない(?)場合はスポーツでも代替される。したがって国威発揚と金メダル第一主義の五輪など大嫌いで、今でも返上すべきと主張している。

呆れたのは<五輪開幕日は家で働こう 総務省が「テレワークデー」に>(朝日 4/18>との記事だった。

>東京五輪期間中に交通機関が混雑するのを防ぐため、総務省は18日、3年後に開会式が開かれる7月24日を「テレワークデー」にすると発表した。初回の今年は1千社程度が参加する見込みで、会社に出勤せず自宅などで働くやり方を試行する。
 テレワークはパソコンやテレビ会議などを使って自宅や外出先で仕事をする働き方。2012年のロンドン五輪では、英政府がロンドン市内の企業にテレワークを呼びかけ、約8割が実際に採り入れたという。
 情報漏洩の不安などから認めていない会社も多いが、総務省は企業や官公庁にテレワーク実施を求めるとともに、中小企業にセキュリティーソフト導入などを支援することも検討。来年以降もテレワークデーを続け、参加企業を増やす考えだ。http://www.asahi.com/articles/ASK4L4R2QK4LULFA016.html


NHKの朝ドラが半世紀前の東京五輪を描いている。まさに自分の世代で、出稼ぎが当たり前だった時代の農業と東京の建築ラッシュが出てくるが、この種のドラマに「悪人」は登場せず、善人と笑顔ばかりで「現実」を隠す。しかし、裏の裏に隠された「現実」は悲惨極まりない。それをきちんとえぐり出すのがメディアの役割だと思うが、上記の記事に関しても同様なように、プレス発表の垂れ流しばかりで真の意図は巧妙に隠される。もっとも記者が書いてもデスクに全部はねられるというが…。

テレワークについてはKDDIと闘い続けた派遣ユニオン・エボルバユニオンの見留洋子さんが【野麦峠コールセンター】シリーズで発信し続けている。4/15にも<都内のコールセンターが軒並み閉鎖され100名単位で雇い止めされている。事業は決まって沖縄に移管されるとのこと。昨年10月、東京都の最低賃金が932円に上がったことで714円の沖縄に移ったと嘆くオペレータたち。同一労働地域格差。最賃上がり失職。悲しい国だ。><顔が見えないゆえに、お客様は実に大胆に暴言を吐く。「あんたいくつ?」「何年この仕事やってんの?」最近言われたのは名前をフルネームで問われ苗字だけで勘弁してもらったら「あんた変な苗字、日本人?…なんで黙ってるの」私「言葉を失いました」とポロリ。お客様、切断。>と綴ってあった。

テレワークだけをとっても「沖縄」の現実が見えてくる。沖タイが集中連載をしている<「働く」を考える>はそろそろまとめの段階に入ってきて、本土の人間はさらに考えこまざるをえない。

●沖縄県の経済政策(上)雇用優先で伸びない賃金(4月19日) 沖縄の「自立経済の構築」を目指してきた県の経済政策は社会資本の整備が進んだ1990年代以降、「企業…
●非正規雇用率44%、なぜ沖縄が全国一なのか? 正規雇用と逆転「時間の問題」(4月18日) 派遣社員やパートタイマーなど期間を限定して雇用契約を結ぶ「非正規雇用」。…
●沖縄の賃金水準、本土の7.5割 サービス産業偏重と収益基盤の弱さ反映(4月17日) 本土に比べて賃金が低いとされる沖縄。常用労働者(パートなど含む)を雇用す…

これらは直接沖タイで読むこととし(有料!)、今日は以下の日経ビジネスを掲げておく。基地だけではなく「コールセンター」も沖縄に押しつけてきた日本の歪みが噴出している。沖縄県ではコールセンター事業を行う企業を積極的に誘致し、その結果、沖縄県の情報通信関連産業で働く人の7割を占める主要事業になっている。しかし、その沖縄主要産業の一つであるコールセンター事業が、急激な人材不足に直面しているというのだ。

証言 沖縄のコールセンター、「4割離職」の現実 沖縄総合事務局総務部長が語る「改善の一手」(日経ビジネス 2017年3月27日)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/279177/032400019/?n_cid=nbpnbo_twbn&rt=nocnt
◆コールセンター産業危機の概要
 あまり知られていないかもしれませんが、沖縄県のコールセンター産業には、県内情報通信関連産業の全雇用者の約70%に当たる1万7049人(76社、2015年1月現在)が働いています。
 これは全国に先駆けて、様々な施策を打ち出してきた成果です。1998年には「沖縄県マルチメディアアイランド構想」をまとめ、コールセンター誘致に取り組んできました。このほかにも、早い段階からコールセンター業界の組織化、若年者雇用促進、通信コスト低減化、人材育成を兼ねた雇用促進事業、独自の資格制度の導入などに注力してきました。
 そうした努力のかいあってか、沖縄県は福岡県や北海道を抑えてコールセンターの事業者数で全国一となり、国内屈指のコールセンター集積地となりました。事業者数はここ10年ほどで4倍、雇用者数も同じく4倍になっています。コールセンター事業は沖縄経済を支える重要な産業の一つになったと思います。
 しかしながら、ここ数年は気になる統計もありました。有効求人倍率がおよそ2倍に達していたことです。看護 (1.7倍)、保育(1.5倍)、介護(1.2倍)といった他業種に比べても高くなっています。
 求人倍率が高いということは、働きたいと考える人が少ないということ。県内産業における存在感が増す一方で、慢性的な人手不足になっているのではとの懸念を持っていました。
 そこで、離職の状況や、求職者と求人をする事業者間のミスマッチなどの現状を分析するため、広範囲に調査を実施したわけです。何が起こっているのかを正確に把握しないと、労働力の確保や定着率向上方策の検討すらできない、と考えたためです。
◆離職率調査の衝撃
 調査結果は楽観できないものでした。
 コールセンターで働く人の内訳は、雇用期間が1年以上の非正規社員が約4割、同1年未満が約3割、派遣社員やパートが約3割というものでしたが、いずれも年間の離職率が約4割とかなり高い数字になっていたのです。沖縄の振興を図ってきた内閣府沖縄総合事務局としても厳しい現状を直視しているところです。
 コールセンター事業者を対象にしたアンケートでも、離職率の高さを裏付ける内容になりました。コールセンターの人材を「常に確保できている」と回答した事業者は1社もなし。回答企業の半分以上は、「不足していることが多い」「常に不足している」状況に陥っていることが分かりました。
 離職の理由を探るため、求人者がコールセンターへ持つイメージも調べました。回答は、「クレーム対応でメンタル的に厳しい職場」「新人研修などがあまりない」「賃金が低い」など、総じてマイナスイメージを指摘するものばかりでした。
 新卒採用の窓口になる大学などの就職担当者に対しても同様の調査を実施したところ、「パートやアルバイトの仕事」「雇用形態が非正規のイメージ」など、こちらも同様にあまりよいものではありませんでした。
 求人者も窓口も負のイメージを抱えていては人材確保に苦戦するのは致し方ないとも言えます。コールセンターを運営する事業者へのヒアリングでは、中途採用はもちろん、新卒採用があまりできないということも判明しました。
 一連の調査の結果で突き付けられたのは、「コールセンター事業は、最初は新たな産業で魅力もあって人も集まったが、今は違う」という厳しい事実です。確かに、企業誘致も成功して産業規模自体は大きく拡大しました。しかし、人材を引き付け続ける魅力を産業として打ち出すことができていない。その結果、人材不足に陥っている、という結論にならざるを得ませんでした。
◆観光業と人材を融通し合う
 このままでは、せっかく育ててきた県内のコールセンター産業が先細りになってしまいます。県では今、何とか状況を打開しようと様々な施策を打ち出し始めています。
 現状の離職率が相当高いのは事実ですが、裏を返せば、コールセンターに従事した経験者は多いということでもあります。だとすれば、産業の魅力を高めれば、まだまだ挽回の余地があるはずです。
 対策の一つは、異業種と人材を融通し合うことです。コールセンター事業は忙しい時とそうでない時の差が激しい。一方、沖縄の観光産業の核であるホテルや飲食事業も繁閑の差が激しい。ちょうどこの異なる業種で人材が行き来できるようにして、雇用や賃金を安定させ、人材を確保するという手があります。この施策については、一部事業者が先行して実施しており、今のところ、うまくいっています。
 コールセンターに新事業を提案しバックアップすることも検討中です。コールセンターには様々な顧客の声が集まります。例えば、そうした顧客の要望を、商品開発やサービスの改善のための情報として、企業に提供するビジネスがあります。一連のデータを大量に集め、県内のビッグデータ解析ができるIT(情報技術)ベンダーと協業すれば、新たな収益源確保につながる可能性は少なくないと考えています。
 一方で、雇用環境を整備することも大切です。年齢や出産・子育てなどライフスタイルやライフステージに応じた雇用形態を作ることに加え、働きながら子育てできる託児所や保育所、学童施設、テレワーキング・サテライトオフィスなど、多くの人が働きやすい環境の充実に努めることも必要です。
 最後はイメージの改善です。今は、労働環境や福利厚生がしっかりしている事業者までも業界全体に対するマイナスイメージの影響を受け、人材確保に苦労しています。必要以上の負のイメージを払拭するために、学生や就職支援担当者を対象に職場見学やインターンシップを積極的に進めるようにしていきたいと思います。
 いずれにせよ、十数年、蓄積してきたインフラや人材のノウハウをこのまま埋もれさせてはいけません。県庁などの各自治体や、コールセンター事業者、ITベンダーなどあらゆる関係者と協力して、現状を打開できる体制を整えていくつもりです。


エボユニ争議とコールセンターに関しては念のため過去ログも掲げておく。

>これでも国はテレワーク労働を推進するのか!(シジフォス 2015/01/13 )
http://53317837.at.webry.info/201501/article_13.html

本来は(?)以下のテーマまで書こうと思ったが体調不良で断念。集団的労使関係も「危機」なのに、危機と感じていないナショナルセンターに絶望しつつある(苦笑)。昨日のhamachanブログには「労働情報」誌の「賃金論争」も紹介いただいた。いよいよ佳境(?)に入りつつあるテーマなので、ぜひ濱口さんにもご登場いただきたい。そういえば、RJ955号には送っていただいた「EUの労働法政策」の紹介を書いたのだが、お礼を言っていなかった。あらためて感謝! とにかく議論すべき課題が多々あるのは事実なのだ。

非雇用型テレワークへの法的保護?(hamachanブログEU労働法政策雑記帳 2017.3.29)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-9997.html
月曜日から今日まで、JILPTの国際比較労働政策セミナーがあり、3日間ずっと出ていましたが、改めて感じたのは、報告者の半分以上がいわゆる労働のデジタル化、雇用労働と自営業の不分明化に関わる話題を取り上げていたことです。
日本におけるこの問題への関心の奇妙な低さを考えると、なんだか日本の知的世界がエアポケットに入っているような感じもします。
その中で、昨日まとめられた働き方改革実行計画で、同一賃金や長時間労働のようにはあんまりマスコミ等の注目を引いていませんが、今後の労働法政策の行方を占う上で見逃せないのが、非雇用型テレワークへの言及です。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/dai10/siryou1.pdf
 16ページの文章を引っ張っておきますと、
( 2)非雇用型テレワークのガイドライン刷新と働き手への支援
 事業者と雇用契約を結ばずに仕事を請け負い、自宅等で働くテレワークを「非雇用型テレワーク」という。インターネットを通じた仕事の仲介事業であるクラウドソーシングが急速に拡大し、雇用契約によらない働き方による仕事の機会が増加している。こうした非雇用型テレワークの働き手は、仕事内容の一方的な変更やそれに伴う過重労働、不当に低い報酬やその支払い遅延、提案形式で仮納品した著作物の無断転用など、発注者や仲介事業者との間で様々なトラブルに直面している。
 非雇用型テレワークを始めとする雇用類似の働き方が拡大している現状に鑑み、その実態を把握し、政府は有識者会議を設置し法的保護の必要性を中長期的課題として検討する。
 また、仲介事業者を想定せず、働き手と発注者の相対契約を前提としている現行の非雇用型テレワークの発注者向けガイドラインを改定し、仲介事業者が一旦受注して働き手に再発注する際にも当該ガイドラインを守るべきことを示すとともに、契約文書のない軽易な取引や著作物の仮納品が急増しているなどクラウドソーシングの普及に伴うトラブルの実を踏まえ、仲介手数料や著作権の取扱の明示など、仲介事業者に求められるルールを明確化し、その周知徹底及び遵守を図る。
 加えて、働き手へのセーフティネットの整備や教育訓練等の支援策について、官民連携した方策を検討し実施する。

まさにデジタル化に伴う新たな働き方の問題に「法的保護の必要性を中長期的課題として検討する」ことに踏み出すようです。
これはもっともっと注目されて良いテーマです。そして、温故知新、かつて1960年代に家内労働法の制定に向けて、全国的に大規模な家内労働の調査をやったことがあることも思い出されてもいいのではないかと思います。


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
沖縄のコールセンター「4割離職」の現実を見よう  シジフォス/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる