シジフォス

アクセスカウンタ

zoom RSS 「老いる東京」は人口のブラックホールでもある

<<   作成日時 : 2017/06/06 06:33   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

旧知の自・公関係者は口を揃えて「投票率は低いほどいい」と言った。「選挙」という機能しない間接民主主義・議会制度に失望しつつ、自分が生きる街には関心をもち、係わる責務があるとは思う。「都議選などどうでもいい」との声が喉まで出かかっているが、そうも言えない(苦笑)。労働組合というシステムは、職場に基礎を置きつつも、組合員の全生活領域をサポートしていた。家庭と地域、様々な課題を仲間が支え合うことによって「団結」が醸成され、力となった。自立する個が集まることによって集団は力を発揮できる。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」というスローガンは、労働組合のためにこそあったし、そのため(?)に「選挙」も重視された。言いたいことは山ほどあるが、「東京」という課題を重視はしたい。

もっとも現役時代、連合の東京組織役員の半数以上は、都民では無かった。高校野球になると顕著で、出身地や現住所(埼玉・千葉・神奈川)の応援はするが、東京選出校を応援する者はほとんどいなかった。もっとも東京生まれで住み続けている自分も、寝に帰るだけの生活を過ごしていると東京への執着も何ら無くなっていた。その一方で、東京以外から集まってきた方々が、この東京という地域を仕切っている。…とにかく異様な街なのだ。そして23区と三多摩ではまったく異なるという課題も大きい。

共同通信が6/4に「東京の社会保障費7千億円増 20年後、団塊高齢化で」と報じ、東京新聞も昨日の夕刊で大きく取り上げた。一方で琉球新報も共同発信を取り上げている意味は大きいと思う。東京では団塊世代の高齢化に伴い、医療や介護など社会保障関連費が年平均で300億〜400億円のペースで増え続け、2038年度には15年度より7千億円以上多い1兆7332億円に膨らむとの推計を、都が委託した監査法人が4日までにまとめた、という。15年度から20年余りの累計の増加分は9兆5千億円に達するというから、半端ではない。「地方の人口流出が深刻化する一方、東京は今後100万人以上増える高齢者をどう支え、巨額の財源を確保するかという課題に直面する。専門家は「『老いる東京』への備えは急務。夏の都議選で争点として対策を競うべきだ」と指摘する」(共同)。

東京新聞の記事を添付しておく。社会面では高齢者施設の現状を報じ、「五輪どころじゃない」とのコメント見出しもつけていた。

東京に団塊高齢化の波 社会保障費、20年後7000億円増(東京新聞 2017年6月5日 夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017060502000234.html
 人口が一極集中する東京都では団塊世代の高齢化に伴い、医療や介護など社会保障関連費が年平均で300億〜400億円のペースで増え続け、2038年度には15年度より7千億円以上多い1兆7332億円に膨らむとの推計を、都が委託した監査法人がまとめた。15年度から20年余りの累計の増加分は9兆5千億円に達する。 
 地方の人口流出が深刻化する一方、東京は今後百万人以上増える高齢者をどう支え、巨額の財源を確保するかという課題に直面する。
 都によると、推計は現在の事業を継続する前提で、将来人口を掛け合わせて38年度まで試算。社会保障関連費は、15年度の1兆81億円から38年度には1兆7332億円に膨らむと見込まれた。
 分野別で15年度と38年度を比較すると、介護保険給付費の都負担金など高齢者分野の増加率が最も大きく、約1900億円から約4300億円と2..2倍増。後期高齢者医療の負担金など保健分野は1.6倍になる。
 障害者分野と子ども家庭分野も物価上昇分などを反映し、それぞれ1.7倍に増えるものの、都財務局は「高齢者の増加が全体額を押し上げている」と分析する。
 都が15年国勢調査から算出した将来人口では、団塊世代が全て75歳以上になる25年をピークに東京でも人口は減少に転じる。65歳以上の高齢者人口は15年時点で約301万人と全国最多だが、45年までにさらに約110万人増加。人口に占める65歳以上の割合は22.7%(15年)から31.3%(45年)に上がり、3人に1人が高齢者となる。
 65歳以上の一人暮らしの世帯は15年の79万世帯から45年には110万世帯を超えるとみられ、生活支援が課題だ。
 都は「基金を積み立て、無駄を省きながら将来の支出に備え、必要な高齢者施策を進めるしかない」としている。
◆対策を都議選争点に
<中央大の佐々木信夫教授(行政学)の話> 団塊世代の一斉退職で、東京はかつてのニュータウンなど郊外で限界集落化が始まっている。独居や借家暮らしの高齢者が多く、今後は孤独死が増え、介護施設に入れない「高齢者難民」が大量に出る恐れがある。年金給付水準の切り下げがあれば家賃が払えずホームレスになる人も出るだろう。早く計画的に手を打たなければならない。都議選に向け、豊洲市場の移転などに焦点が当たっているが、真の争点となるべきなのは「老いる東京」の問題。候補者はこれを語らずに都議になる資格はなく、対策を競い合うべきだ。


現役時代、地区労や連合東京で「東京」に係わり続けてきたが、その異様さには絶句し続けていた。金子勝さんは6/3のTwitterで<【東京は人口のブラックホール】人々は社会の未来を真っ向からみている。その結果、2016年の出生数は過去最低で100万人を下回り、都道府県別に見た出生率は最高が沖縄県の1.95、最低は東京都の1.24だ。今の東京中心が日本を壊している>と表現した。異様な働き方、ライフスタイルを含め、東京はもっともっと変革をしなければならないはずなのだが、たしかにブラックホールのようにすべてが呑み込まれてしまっている。東京の合計特殊出生率1.24という数字を刻みつけておきたい。

16年の出生数、初の100万人割れ 出産適齢期の人口減 (日本経済新聞 2017/6/2)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF02H08_S7A600C1EE8000/
 厚生労働省が2日発表した人口動態統計によると、2016年に生まれた子どもの数(出生数)は97万6979人となり、1899年に統計をとり始めて以来はじめて100万人を割り込んだ。出産適齢期にあたる女性の人口が減り、少子化に歯止めがかからない。少子化が招く人手不足は経済成長の足かせになる。現役世代で支える年金や介護の社会保障制度も危うくする。
 人口統計を取り始めたのは日清戦争と日露戦争の間にあたる1899年。この年の出生数は138万6981人だった。出生数のピークは1949年の269万6638人。団塊の世代が生まれた第1次ベビーブームの時期にあたる。16年の出生数はこの年に比べると3分の1近くにまで減ったことになる。
 16年の出生数は前年比では2万8698人減で、05年に4万8191人減となって以来の大きな減少幅となった。厚労省は「出産適齢期の女性の数が減っているため、生まれる子どもの数が減っている」とみている。
 16年は1人の女性が生涯に産む子どもの数(合計特殊出生率)が1.44となり、前年を0.01ポイント下回った。前年を下回ったのは2年ぶり。出生率は05年の1.26を底に上がってきたが、14年以降は1年ごとに低下と上昇を繰り返している。
 16年の出生率は幅広い年代で低下した。これまでは上昇傾向にあった30〜34歳の出生率が11年ぶりに低下している。20歳代の出生率が低迷を続ける中、30歳以上の世代の出生率回復が全体の底上げにつながっていただけに、このままでは少子化に拍車がかかる可能性もある。
 政府の調査では、カップルが希望する子供の数にあたる「希望出生率」は1.8となっている。安倍晋三政権は合計特殊出生率を希望通りの1.8に引き上げることを目標にしているが、足元の実績は遠く及ばない。
 都道府県別に見た出生率は最高が沖縄県の1.95、最低は東京都の1.24だった。女性が第1子を産む年齢は30.7歳で、過去最高だった前年と同じだった。
 16年の婚姻件数は前年より1万4633組少ない62万523組で、戦後最少。初婚年齢の平均は男性が31.1歳、女性が29.4歳でともに前年と同じだった。初婚年齢が上がる「晩婚化」のペースは和らいでいるが、結婚をしない「生涯未婚」を選ぶ人も増えている。離婚件数は9410組減の21万6805組だった。
 高齢化の進展により、年間の死亡数は130万人台に乗った。前年比1万7321人増の130万7765人。出生数と死亡数の差はマイナス33万786人。10年連続の自然減となった。

出生率、東京は横ばいの1・24 (日本経済新聞 2017/6/3)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO17244270S7A600C1L83000/?n_cid=TPRN0011
 1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は首都圏1都3県で低調ぶりが鮮明になった。厚生労働省が2日発表した2016年の人口動態統計によると、1都3県はいずれも全国平均(1.44)を下回った。前年比では東京都が横ばいで、神奈川、埼玉、千葉の3県は低下した。少子化・人口減に歯止めがかかっておらず、各都県は子育て支援などに重点的に取り組んでいる。
 出生率は東京が横ばいの1.24、神奈川が0.03ポイント低下の1.36、埼玉が0.02ポイント低下の1.37、千葉が0.03ポイント低下の1.35だった。厚労省は「人口が流入する都市部では未婚女性も集まる。このため、(出生率低下の)影響が出やすい」と分析する。
 各都県とも少子化・人口減に対する危機感を強め、結婚や出産、子育てに関する施策に注力している。今後も対策を一段と推し進める必要がある。
 東京都は15年度から、女性の妊娠・出産期から子育て期間中まで一貫して助産師らが支援する「ゆりかご・とうきょう事業」を始めた。妊娠中の女性と面談し、子育て用品を配布するなどして不安を軽減する狙い。現在は32区市町村で実施している。保育所も19年度末までの4年間で定員を7万人分増やし、待機児童をゼロにする計画だ。
 ただ、将来の展望として掲げる希望出生率(1.76)には程遠い。都の担当者は「一定の成果は出ているが、引き続き正面から向き合う必要がある」と話す。
 埼玉県は17年度、不妊治療の助成制度を拡充した。従来は妻が43歳未満の夫婦に初回分30万円を助成していたが、妻が35歳未満の夫婦には10万円を上乗せする。2人目以降の子供を望んで治療する夫婦への助成回数も増やした。
 県は21年に出生率を1.50に引き上げる目標を持つ。妊娠や不妊について分かりやすくまとめた冊子を高校2、3年生に配布し、出前講座も開いている。
 婚活支援に力を入れるのは千葉県内の自治体。鎌ケ谷市は男女各30人を募集し、7月に野球観戦を楽しみながら交流を深めてもらう。農家の後継者不足などを踏まえ、「従来の出産や子育て支援に限らず、出会いの場も提供したい」(企画政策室)という。市川市は花火大会の観覧イベントなど、2カ月に1回のペースで婚活事業を企画する。
 神奈川県は19年に出生率を1.42に伸ばすことを目指し、子育て支援や女性の活躍推進、働き方改革などの施策を実施。横浜市も出生数の減少に歯止めがかからないことから、18年度に策定する中期計画では2人目の子供を産み、育てやすい環境を整備するため、支援策の具体化を検討している。
 黒岩祐治知事は2日、「出生率を伸ばすというのは本当に簡単じゃない。もう一度、やってきた施策を総点検していく必要がある」と語った。


名脚本家でもある岡田恵和さんが現在のNHK朝ドラ「ひよっこ」を書いているが、五輪不況により倒産した工場で、労働組合の「ろ」の字も出てこなかった。北茨城の農家と東京を対比し、出稼ぎを描きながら、いい人ばかりの人情路線で社会性は排除される。「あまちゃん」や「ダンダリン」で定年後見る気が起きたテレビドラマだが、最近は失望しかない。ここにも露骨な情報操作の影が見え隠れするが、次の五輪後の東京はもっと悲惨で描きようがない…と思う。

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「老いる東京」は人口のブラックホールでもある シジフォス/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる