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zoom RSS 安倍と握手した手で団結の拳が握れるか…と東海林さん

<<   作成日時 : 2017/07/18 06:31   >>

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ヒトの「運動」には「感情」が必要だが、「安定」した労働者が主流の労働組合では「感情」より「理性(?)」が優先する。だがそれでは「労働運動」としての高揚は成立しえない…?。韓国で来年の時間当たり最低賃金が7530ウォン(約749円)で確定し、今年より16.4%上がった、との報道に接し…思う。韓国の労働運動を大きく牽引しているのは非正規労働者であり、ろうそくデモなどパク政権糾弾の怒りの行動でも前面に出ていた。「怒り」が運動を創り、拡げる。連合の執行部は「脱時間給」でも年収1千万円以上がほとんどであり、そこから「怒り」はなかなか生まれない…。

今週は別のテーマに移行しようかと思ったが、東海林さんの怒りの文章など山のように読むべきものがあるので、今日も引き続き「学習」しておきたい。労基法修正を経団連も受ける旨、7/14の日経が書いていたが、実に素早い対応であり、これも不安だ。なお、19日が予定されているというが、連合本部に対するエキタスなど有志による抗議行動が組まれる日ではないか…。なお東京ユニオンのトップには同時間に開催される戦争をさせない1000人委員会【共謀罪廃止!みんなの力で憲法改悪を阻止しよう!】安倍内閣の退陣をめざす7.19大集会(18:30〜衆議院第二議員会館前)が掲げられている。

労働基準法の改正案 経団連が連合側の要望容認で調整(日本経済新聞 7月14日 20時02分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170714/k10011059321000.html
 働いた時間ではなく成果で評価するとした労働基準法の改正案について、経団連の榊原会長は、経済界としても連合側が求めている休日確保の義務化などの要望を容認する方向で調整を進める考えを明らかにしました。
労働基準法の改正案をめぐっては13日、安倍総理大臣が連合の神津会長と会談し、労働者の健康を確保する措置を強化するため、連合側が求めている年間104日以上の休日確保の義務化などの要望を踏まえ、修正に応じる考えを示しました。
 これについて、経団連の榊原会長は14日夕方、記者団に対し、「いろいろ懸念が寄せられている内容は、企業の経営側も理解ができるので、今後ほかの経済団体とよく連携しながら検討を進めていきたい」と述べ、経済界としても連合側の要望を容認する方向で調整を進める考えを明らかにしました。
 労働基準法の改正案に盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」について、経済界では、企業が高い専門能力を持つ国内外の優秀な人材を集め競争力を高めることができる制度だとして、早期の導入を求めてきました。
 政府は近く、榊原会長ら政労使の三者によるトップ会談で、こうした方針を確認することにしていて、修正に向けた協議が本格化する見通しです。


これを受けて昨日のTBSは「労基法改正案の修正案判明、新制度 休日確保など義務化」と報じ、また…?<労働基準法の改正案の修正案がJNNの取材で明らかになりました。焦点の「高度プロフェッショナル制度」については、年間104日以上の休日確保の義務化などを盛り込んでいます。JNNが入手した修正案によりますと、労働時間ではなく成果で報酬を決める「高度プロフェッショナル制度」は、年収1075万円以上の一部の専門職を対象に、年間104日以上、かつ4週間で4日以上の休日の確保を義務化します。その上で、勤務終了から次の勤務の開始までに一定以上の休息時間を与えるなど、4つの措置のうち、いずれかを義務付けます。また、顧客の法人の事業の企画などを行う営業業務を、新たに「課題解決型の開発提案業務」として「企画業務型裁量労働制」の対象に追加しますが、販売のみの業務は対象にはしません>…素早すぎる。
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0717/tbs_170717_6471090421.html

「情報労連」というTwitterがあり、その7月13日には<情報労連大会議案に、“一方で、労働基準法改正法案には「高度プロフェッショナル制度」や「企画業務型裁量労働制の見直し」といった、長時間労働を助長しかねない内容も含まれており、引き続き注視していく必要があります”と記載。今回の件で、悩みは深まるばかり>と率直に記載してあり…でもほとんど反応がない。運輸労連静岡県連事務局のTwitterには信濃毎日新聞の社説「連合の姿勢 原点を忘れてないか」が紹介され<「政府側は残業規制を引き合いに「全部パーにするか、清濁併せのむか」と容認を迫ったという」 本当だろうか? だとしたら、なんと腰抜けなと、失望を禁じ得ません>とあった。https://twitter.com/kenrenshokichou/status/886202423185817601

それらを踏まえて片っ端から(苦笑)添付しておく。8000字の原稿を別途、猛暑の中書いているが、これらの怒りを読むのも重要な作業だ。なお、さすがに多すぎるので沖縄二紙は今日はデータにとどめる。

「残業代ゼロ」連合容認に波紋 「次期会長候補が独走」(朝日新聞 2017年7月15日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK7G61ZJK7GULFA02G.html
 専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」を「残業代ゼロ法案」と強く批判してきた連合が、条件付きで導入の容認に転じたことが組織内に波紋を広げている。方針転換を主導した次期会長の有力候補の「独走」に、傘下の労働組合が冷めた視線を注いでおり、今秋の会長人事にも影響しそうだ。
 高プロの修正を求めて安倍晋三首相と会談してから一夜明けた14日午前、都内で開かれた産別のOBでつくる団体の定期大会に連合の神津里季生会長の姿があった。
 同席した民進党の蓮舫代表らを前に神津氏は、高プロの導入を条件付きで容認した理由についてこう釈明した。「共謀罪法案は与党が強引に成立させた。高プロも、ずさんな健康管理態勢のもとで制度が入れられるのではないかと考え、やむにやまれず、せめて年間104日以上の休日は義務づけるべきだと申し出た」
 しかし、高プロを含む労働基準法改正案は、野党や連合が「残業代ゼロ法案」などと猛反発し、2年以上にわたって一度も審議されずにたなざらしにされていたものだ。加計(かけ)学園問題などで安倍内閣の支持率が下がり、都議選で自民党は大敗。政治情勢が変化する中で、秋の臨時国会で政府・与党が改正案の審議入りを決めれば、批判が再燃する可能性もあった。主要産別出身のある連合幹部は「要請内容はどれも根本的な修正ではない。政権が弱っている中、わざわざ塩を送るようなまねをするなんて、政治的センスを疑う」と突き放す。
 今回の要請は、逢見(おうみ)直人事務局長や村上陽子・総合労働局長ら執行部の一部が主導し、3月末から水面下で政府と交渉を進めてきた。直前まで主要産別の幹部にも根回しをしていなかったことから、組織内には逢見氏らの「独走」への不満がくすぶる。
 逢見氏は連合傘下で最大の産別「UAゼンセン」の出身。事務局採用で、産別の会長まで歴任した後、2015年10月から現職。村上氏は、連合の事務局採用の職員から幹部に昇進してきた。
 逢見氏は事務局長に就任する直前の15年6月、安倍首相と極秘に会談し、批判を浴びたこともある。労働者派遣法や労基法の改正案に連合が反対し、政権との対立が深まるなかでの「密会」だった。当時も、組織内から「政権の揺さぶりに乗った」と厳しい指摘が出ていた。
■今秋人事に影響必至
 逢見氏は、10月で任期満了を迎える神津氏からバトンを引き継ぐ有力な会長候補だ。神津氏が新執行部の体制を検討する「役員推薦委員会」に対し、異例の1期2年で辞任する意向を伝え、後任人事は逢見氏の昇格を軸に進んでいた。
 しかし、逢見氏ら執行部の突然の「変節」に対し、傘下の産別からは「組織に諮らずに、こんなに重要な方針転換を決めるのはあり得ない。会長になったらどれだけ独断で決めていくかわからない」といった批判が噴き出している。
 労組の中央組織のリーダーとしての逢見氏の資質を疑問視する声も出始めており、会長人事の行方も流動的になってきた。もともと逢見氏の会長就任に慎重な意見があったことに加え、神津氏の留任を望む声もあり、今後の調整には曲折も予想される。
 逢見氏らの「独走」を追認した神津氏の責任を問う声もある。ある連合幹部は言う。「会長の立場なら止められたはずだ。主導した責任もあるが、それを許した責任も重い」
■経団連は歓迎
 経団連の榊原定征会長は14日、連合が「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」の導入を条件付きで容認する姿勢に転じたことについて、「できるだけ早く(連合と)考え方をまとめていきたい」と語り、歓迎する姿勢を示した。首相官邸で記者団に語った。
 連合が健康への配慮などを条件に掲げていることについては「懸念は理解できるので詳しく分析し、日本商工会議所などとも連携して検討したい」と述べた。

連合の姿勢 原点を忘れてないか(信濃毎日新聞社説 2017.7.15)
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170715/KT170714ETI090014000.php
 安倍政権が導入を目指す「高度プロフェッショナル制度」を連合が容認した。
 「残業代ゼロ」とも批判される制度だ。健康確保を条件としたとはいえ、対象者の働きすぎに拍車が掛からないか懸念される。
 連合の神津里季生会長は「制度の撤回が一番望ましいが、現実を考えたときに健康管理をここまでやってほしいという思いがある」と理由を述べている。
 政治的駆け引きに傾きすぎていないか。安心して働ける環境をつくるという労働団体の基本を忘れてもらっては困る。
 この制度が始まると、金融ディーラーやコンサルタント、研究開発職などに就く年収1075万円以上の人は、労働時間の規制や残業代支払いの対象から外れる。政府は、時間に縛られない効率的な労働につながるとうたう。
 しかし、過大な成果や仕事を求められて際限なく働くことになりかねない。労働基準監督署の監視の目から漏れやすくもなる。経済界からは、対象を広げるため年収要件の引き下げを望む声があり、過重労働がさらにはびこる危うさが指摘されている。
 小泉政権時の2006年に制度導入が浮上した際、反対したのは連合だった。安倍政権は制度を盛った法案を国会に提出済みで、民進党を中心に連合に呼応して野党は審議入りを拒んできた。
 連合―日本労働組合総連合会は50の産業別組織などが加盟し、686万人の組合員を持つ国内最大の労組中央組織だ。
 民進党を支援するものの、最近は野党共闘や原発政策を巡って溝を深めている。逆に首相や自民党役員との会合を重ね、政権・与党との距離を縮めている。
 今回も連合は、水面下で安倍政権に制度の撤回を求めた。政府側は残業規制を引き合いに「全部パーにするか、清濁併せのむか」と容認を迫ったという。
 過労自殺も過労死も後を絶たない。働き方の改革は、不満と不安を募らせている労働者と家族の要請だ。「できるものならパーにしてみろ」と言い返せばいい。
 連合の幹部は「テーブルに着けば政権の思惑にのみ込まれ、着かなければ何も実現できない」と嘆く。労働者の意思を背景に主張を貫くことを忘れ、言葉通り政治にのまれている証しだろう。
 連合執行部への批判が強まっている。働く者・生活する者の集団として世の中の不条理に立ち向かい、克服する―。原点に返らねば求心力を失うことになる。

残業代ゼロ法案/不可解な連合の方針転換(神戸新聞社説 2017.7.15)
https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201707/0010371656.shtml
 働く者を守る労働組合として首をかしげる判断だ。
 「高度プロフェッショナル制度」として一部専門職を残業代支払いの対象から外す労働基準法改正案について、連合の神津里季生(りきお)会長が安倍晋三首相と会談し、一部修正の方向で一致した。事実上の容認である。
 傘下の労組からは批判の声が上がる。連合は前身の計画を小泉政権が2006年に閣議決定して以来、「残業代ゼロ法案」として10年以上、反対してきた。組織決定を得ず転換したのでは、混乱が生じて当然だ。
 社会問題化した長時間労働を肯定するとの批判がある法案を、なぜ認めるのか。執行部はきちんと説明する必要がある。
 法案は年収1075万円以上の一部専門職を対象に、残業代支給や深夜割り増しなどの規制をなくす。本人と労使が合意すれば導入でき、健康確保策として、年104日以上の休日取得など3項目から一つを選ぶ。
 神津会長は休日取得を義務づけ、さらに健康診断や労働時間の上限設定など4項目から一つを選んで加えるよう求めた。
 安倍政権は「働き方改革」を掲げており、秋の臨時国会で法案審議入りの可能性は高い。可決される前に修正を勝ち取ろう、との判断という。
 しかし、年104日の休日は全労働者平均より10日も少ない。他の健康確保策を組み合わせても、過重労働の抑止効果がどこまであるのか疑問だ。
 ひとたび労働規制を緩和すれば、経済界は対象者の拡大を政府に働きかけるだろう。今回の改正案の対象は給与所得者の4%程度だが、年収や職種の見直しによって対象が広がることは十分に考えられる。
 連合には、そうした事態を招かないよう歯止めをかける責任がある。そのことをしっかり自覚しなければならない。
 民進党は連合とともに法案に反対してきたが、今回の方針転換を明確に知らされず、はしごを外された格好だ。連合が政権との協調を重視したといえる。
 安倍政権は「政労使」の会談の場を設け、連合を取り込んできた。しかし労働組合は政権の諮問機関ではない。働く者を守る原点に立ち返り、労組としての一線を守るべきだ。

社説  「成果型労働制」連合が容認 生活と健康を守れるのか(毎日新聞 2017年7月15日) 
https://mainichi.jp/articles/20170715/ddm/005/070/027000c
 所得の高い一部の専門職に残業代なしの成果型賃金を適用する「高度プロフェッショナル制度」の導入を連合が容認した。「残業代ゼロ法案」との批判を受けて2年以上も継続審議になっていた労働基準法改正案が成立に向けて動き出す。
 政府は、年間104日以上の休日確保を企業に義務づけるなど連合の要請に沿って法案を修正するが、これで労働者の生活と健康が守られるのか疑問だ。今後は専門職以外に適用が広げられる懸念もある。
 高度専門職とは年収1075万円以上のコンサルタントや研究開発職などとされている。労働時間規制から外れ、残業代もない。会社から高いレベルの成果を求められれば、いや応なく労働時間は延びるだろう。
 政府と連合は企業に「年間104日以上の休日確保かつ、4週間で4日以上の休日取得」を義務づけることなどで合意した。しかし、週休2日にすれば有給休暇を含めずに年間104日になる。これで健康に特段の配慮をしたとは思えない。
 適用される年収の基準は省令で定められることになっており、今後対象が拡大される可能性もある。
 以前、「ホワイトカラー・エグゼンプション」という残業代なしの制度が議論された際、経営側は「700万円以上」や「400万円以上」を対象とするよう主張した。残業時間が長い割に成果の上がらない中高年の給与削減が狙いなのは明らかだ。制度が導入された後に対象拡大を求めることは容易に予想できる。
 労使委員会の決議や本人の同意も必要とされているが、労働組合の組織率は2割を下回る。また、「高度専門職」とはいえ会社の管理下で長年働いてきた労働者が会社の要請をどこまで拒否できるかも疑問だ。
 こうした数々の懸念がぬぐえないことから、連合は「成果型労働制」に強く反対してきた。なぜこのタイミングで政府と合意したのか。「(与党多数の)政治状況の中で(健康確保が)不十分なまま改正案が成立するのは耐えられない」と言うが、やはり唐突感は否めない。
 秋の臨時国会に提出される労基法改正案の目玉は残業時間規制だ。過労死をなくすための法案に、残業代ゼロの「成果型労働制」を盛り込むのはつじつまが合わない。

[B] 「毒食わば皿まで」 連合幹部が承認した残業代ゼロ法案  熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論=日刊ベリタ‏  2017.7.15)
  「毒食わば皿まで」というべきか。月あたり残業限度「100時間未満」を呑んだ連合幹部は、安倍政権にアタマを下げて、残業代ゼロ法案の条件付き承認を申し出た。
 条件とは、@年104日の休日取得の義務づけに加え、A労働時間の上限設定、B勤務間インターバル制度、C2週間連続の休日取得、D心身の状況をチェックする臨時の健康診断(A〜D)のいずれかである。
 今の法案が原案通り成立することを防ぎ、労働者の健康が守れるような是正をさせるのが労働運動の任務だと、神津里季生は厚かましくもうそぶく。
 @は年間の土曜と日曜の日数にすぎない。祝日も有休も想定外だ。政財界もこれはイエスというだろう。あとAは「100時間未満」論の連中にどの水準を期待できるのか? Bは、認められるとすれば国際相場の11時間でなくせいぜい9時間だろう。零時まで働いても翌日は9時出勤だ。Cは、成果を求められるサラリーマン自身が、えっ?と首をかしげるだろう。最も実現しやすい、つまり財界も仕方ないとするのは、D「臨時」の健康診断だと思う。だが、誰がこの人には健康診断が必要と判断するのか。それに能力や成果を認められたいサラリーマンは、診断結果を怖れて、「・・・大丈夫です」と健康診断を忌避するだろう。それが過労死・過労自殺の現場で起こったことなのだ。
 結局、蓋然性の高いのは@+Dの「選択」と思われる。すべてのばかばかしさは、沈みゆく安倍政権のもとでも、労働運動はあらゆる悪政になにも抗えないという団子虫のように臆病なあきらめからきている。神津会長よ、逢見事務局長よ、村上総合労働局長よ、えせリアリストを気取ってくだくだ言うまえに厚労省や首相官邸の前でハンストでもやってみよ。座り込む労働者もあらわれ、ストライキに打って出る労働組合もあらわれるだろう。このままだと、なにも闘わないまま、またしても不戦敗が続く。

【ゼロ制度・反対!とまだまだしつこく書くのだ】(東海林 智 Facebook 7月15日 4:05)
https://www.facebook.com/satoshi.tokairin/posts/1314674045298492?pnref=story
 残業代ゼロを容認するという連合の転向=A朝日や日経が詳細な報道などが出てきて、役選も絡んだ権力争いの構造だということが見えてきたね。新潟から、連合幹部に嫌われながらも話しを聞いても同様の構図が見えたよ。労働者の命をあなた方の権力争いの道具にするなよ。誰が連合会長になろうが、労働者の命を手土産に安倍と握手した手で団結の拳が握られるのかい?
 ところで、ちょっと古い話だが、第一次安倍政権で残業代ゼロ制度を潰した頃の話しをちょっと振り返ってみる。こんな感じだった。残業代ゼロ制度は、異様な雰囲気の中で葬り去られました。当時の厚労省記者クラブで、毎日、共同がロッカーに「残業代ゼロ制度反対」のステッカーを貼り出した。すると、朝日、時事、東京、そして読売、日経までもが、同じようにステッカーを貼り出した。毎日、朝日は紙面で積極的に反対の論陣を貼っていたが、日経はそうでもなかっただけに、ステッカーの掲出はちょっとびっくりだった。そして、それはNHKや民放テレビにも広がった。ある日、クラブに入った広報課はクラブ中に(除くサンケイ)反対のステッカーが貼られたことに仰天していた。多分、異様な事態はすぐに大臣官房に伝えられたと思う。当時の厚労省は庁舎管理権を盾にステッカーを剝がせなんて言ったら逆効果になると思って放置したんだね。その結果、メディアを味方に付けるのはもう無理だと観念した(のかなぁ)。いらん圧力なかった。
 そんな中、過労死遺族が厚労省で記者会見して自らの体験を語った上で「私たちは反対だ」と涙ながらに訴えた。民放始めテレビの記者たちは初めて事態の深刻さに気付いた。ちょうど、柳沢厚労相(当時)が、「女性は産む機械」と発言したこともあり、連日、連夜、民放の女性記者に「辞めないのか」と責められ、そんな中、大臣はゼロ制度断念を表明せざるを得なくなった。……という経緯がありました。これはメディアの中で起きていたこと。労働組合、労働弁護士らやらなければならない人がそれぞれの持ち場で頑張った結果、潰すことができた。みちろん、過労死家族は、その真剣な訴えで、連合・高木会長(当時)を涙させ、「連合は徹底的に闘う」と宣言させた。そんで、連合は裏切らなかったわなぁ。
 今回だって、それぞれが、それぞれの持ち場で精一杯頑張れば、絶対に潰すことができる。だって、本当に俺ら、私ら、そして若者、こどもたちの命に関わることなんだから。我ながらしつこいと思う。でも、諦めるわけにはいかねーんだよ。

(社説)労基法の改正 懸念と疑問がつきない(朝日新聞 2017年7月16日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13039377.html?ref=nmail_20170716mo
 一定年収以上の専門職を労働時間の規制から外し、残業や深夜・休日労働をしても会社が割増賃金を払わない制度の創設が現実味を帯びてきた。
 制度を盛り込んだ政府の労働基準法改正案に反対してきた連合が容認姿勢に転じ、神津里季生会長が安倍首相と会って一部修正を要望した。首相も受け入れる意向で、改正案を修正し、秋の臨時国会で成立を目指す。
 だが、残業代の負担という経営側にとっての歯止めをなくせば、長時間労働を助長しかねない。そう連合自身が指摘してきた問題点は残ったままだ。方針転換は傘下の労働組合にも寝耳に水で、あまりに唐突だった。修正の内容、検討過程の両面で、懸念と疑問がつきない。
 連合の修正案は、今は健康確保措置の選択肢の一つである「年104日以上の休日取得」を義務付ける。さらに、労働時間の上限設定▽終業から始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」▽2週間連続の休日取得▽年1回の定期健康診断とは別の臨時の健康診断、の四つからいずれかの措置を講じるというものだ。
 だが、この内容では不十分だ。過労死で家族を失った人たちや連合内からも批判と失望の声があがっている。
 年104日は祝日を除いた週休2日制に過ぎない。しかも4週で4日休めばよいルールなので、8週で最初と最後に4日ずつ休めば48日連続の勤務も可能だ。働く時間の制限もない。
 また四つの選択肢には、臨時の健康診断のような経営側が選びやすい案がわざわざ盛り込まれた。これで労働時間の上限設定や勤務間インターバル制度の普及が進むだろうか。
 労働団体にとって極めて重要な意思決定であるにもかかわらず、連合は傘下の労働組合や関係者を巻き込んだ議論の積み上げを欠いたまま、幹部が主導して方針を転換した。労働組合の中央組織、労働者の代表として存在が問われかねない。
 この規制緩和は経済界の要望を受けて第1次安倍政権で議論されたが、懸念の声が多く頓挫した。第2次政権になり2年前に法案が国会に提出されたが、これまで一度も審議されず、政府の働き方改革実現会議でもほとんど議論されていない。
 臨時国会では同一労働同一賃金や残業時間の上限規制が柱の「働き方改革」がテーマになるが、これに紛れ込ませて、なし崩しに進めてよい話ではない。
 働く人の権利と暮らしを守る労働基準法の原点に立ち返った検討を求める。

裁量労働制 「連合」修正案のまやかし(ASU-NET 2017/7/17 兵庫県立大学客員研究員 松浦 章)
http://hatarakikata.net/modules/column/details.php?bid=411
 連合が従来の方針を転換し、「高度プロフェッショナル制度」の導入と、「企画業務型裁量労働制」の営業職などへの拡大を容認したことに波紋が広がっています。
 連合の神津里季生会長は、「高度プロフェッショナル制度」について、新たな健康確保措置を義務づけることで「大幅に改善できる」と胸を張ったと報道されています。しかしこれまで連合自身が「残業代ゼロ制度」であると一貫して批判してきたこと、制度の骨格には何ら変更がないことなどから、連合傘下の労働組合ですら異論が続出していると言われています。一方「企画業務型裁量労働制」についても、「一般の営業職」を対象外にすることで、政府提案を受け入れようとしています。神津会長は、裁量労働制が営業職全般に拡大されないために、「対象業務については、商品販売のみを事業内容とする営業所等で働く労働者は対象となり得ないことなどを明確化する」と述べています。しかしこれで歯止めをかけたと言えるのでしょうか。
 本稿では、今回の連合修正提案を受け、日本経団連のこれまでの主張と、現実に営業職にまで「企画業務型裁量労働制」が導入されている損害保険業界の実態から、「企画業務型裁量労働制」拡大の問題点についてあらためて明らかにしたいと思います。
◆連合修正案は日本経団連にとって「痛くもかゆくもない」
 まず日本経団連ですが、これまで企画業務型裁量労働制の拡大について、「複合化する仕事の実態に対応し、裁量性のあるPDCA*型業務と課題解決型法人営業を対象業務に追加する」(『2016年版経営労働政策特別委員会報告』)という言い方をしてきました。ここでは、連合神津会長の言う「商品販売のみを事業内容とする営業所等で働く労働者」などは、表面上はもともと対象とされていないのです。ここに「一般営業職」を対象外とするから大丈夫だといくら力説しても、日本経団連にとっては痛くもかゆくもありません。
*PDCA=Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)
 なお、「高度プロフェッショナル制度」についても付け加えれば、上記の経団連経労委報告は「この制度に対して、過重労働を助長するとの見方もあるが、法律要件に健康確保措置の実施が盛り込まれているほか、対象者はとりわけ高い付加価値の創出が期待される社員であることから、能力発揮への期待と人材の引き留めのため、企業は健康確保に最大限配慮した対応をとると考えられる」(同上)と述べています。修正案の目玉である「健康確保措置」について、建前上ここまで言及しているのです。このように日本経団連にとって何の影響もない修正案にどれだけの意味があるのでしょうか。
◆損保ジャパン日本興亜の違法な「裁量労働制」
 次に損保業界の実態との関係ですが、筆者はこれまでも本コラムで、損保各社の違法な「企画業務型裁量労働制」導入を指摘してきました。とりわけ損保ジャパン日本興亜の「企画業務型裁量労働制」については、本来対象外であるはずの営業や保険金サービス(自動車保険などの損害調査・保険金支払業務)の職員に対してもこの制度が適用されていること、職員18,000のうち、「企画業務型裁量労働制」が6,000人強の社員に導入され、そこに「事業場外労働制」と名ばかり「管理監督者」を加えると、実に60%以上の社員が労働時間管理の対象外となっていることを問題視してきました。
 6月26日に開催された、同社の金融持ち株会社SOMPOホールディングスの株主総会では、違法性を追及した株主に対して、笠井聡執行役員(人事部特命部長)が次のように回答しました。
 「損保の営業社員につきましては、直接お客さまに保険を売る営業をしているわけではございません。代理店の皆さまに対する企画、それから販売のプランニングというか、そういうような業務を中心にやっております。ですので、私どもはこれはいわゆる純粋な営業職員ということではなく、企画型の裁量労働制が適用される職種であるというふうに考えております。ここは、労働組合とも充分に話し合いをしておりまして、それを本当に労働基準監督署にも届出をして適法に運用しているというふうに考えております」
 この回答には大きなごまかしがあります。厚生労働省労働基準局監督課の通達(厚労省ホームページ「裁量労働制の概要」)によると、「企画業務型裁量労働制」とは次の3要件をすべて満たす業務とされています。
○会社運営の企画、立案、調査分析の業務
○仕事の進め方を大幅に従業員に任せる業務
○時間配分について上司が具体的な指示をしない業務
 したがって、会社をあげて行う企画の内容を考える主体となったり、新しく参入する事業を検討したりするなど、会社の「舵取り」にかかわる仕事がこれに該当します。直接保険を売るとか売らないとかではないのです。たしかに損保の営業は代理店に対して行うものですが、だからと言って「企画業務型裁量労働制」の対象になるとは到底考えられません。もしそうであれば、多くの企業の「営業職」はほとんど対象になってしまいます。そもそも労働基準法「改正」など必要ないということになります。
◆裁量労働制「修正案」は何の歯止めにもならない
 「直接お客さまに保険を売る営業をしているわけではございません」という回答は、連合神津会長の言う「対象業務については、商品販売のみを事業内容とする営業所等で働く労働者は対象となり得ない」という修正案が何の歯止めにもなりえないことをも明らかにしています。多くの企業の「営業」業務は、いまや大半が、企画・立案を中心とした「提案型営業」です。御用聞き(訪問販売)のような単純な商品販売など現実にはないということです。またあったとしてもその境界線はきわめてあいまいであることを認識しない空論だと言わなければなりません。この点、現在明らかにに「違法」である損保ジャパン日本興亜の「企画業務型裁量労働制」は、連合の言う修正案では晴れて「合法」になります。そして、すべての業務が「勤務時間を自分でコントロールできる仕事」だとされ、「成果達成に向けて自己の裁量で自由に勤務」できることになってしまいます。しかしいま同社で導入されているのは入社4年目からです。26〜27歳の若い社員が自由な時間に出退勤できるものかどうか、少し考えただけでわかることではないでしょうか。
 また、連合神津会長はこうも言っています。
「そもそも、現在の裁量労働制にも問題点があります。裁量労働制で働く者は、仕事の進め方や時間配分に関して主体性を持ちたいと思いつつも、実際には、労働時間(在社時間)が長かったり、取引関係における短納期などの要因により業務に対する裁量性が小さかったりするなど、本来の制度趣旨に沿わない実態にあります。対象業務拡大の前に、裁量労働制の適正な運用がなされるようにすべ きです」
 これだけを見ればもっともな指摘です。そうであるならば、まず連合傘下の労働組合が、現実の裁量労働制の実施・運用を適正に行っているのかどうか、検証すべきではないでしょうか。損保ジャパン日本興亜の多数派労働組合は連合です。同社は、この連合傘下の「労働組合とも充分に話し合い」を行い、認めてもらっているから何の問題もないと抗弁しているのです。
 同社の「企画業務型裁量労働制」については、3月22日、参議院・厚生労働委員会で共産党の小池晃議員が取り上げ「損保ジャパン日本興亜の人事部資料を見ますと、企画業務型裁量労働制の対象として『営業』とはっきり書かれております。これは明らかに対象外だと思います。実際、労働者へ聞いたところ、支店とか、20人から30人程度の支社の一般の営業職にまで企画業務型が導入されている。これ直ちに調査すべきじゃないですか」と追及しました。これに対して塩崎恭久・厚生労働大臣は、「労働基準法違反ということを確認された場合には当然厳しく指導していかなきゃいけないというふうに思います」と回答しています。
  すでに国会マターとなっているこうした問題を検証し、労働基準法違反がまかり通っている現状を明らかにすることが連合の当面行うべき仕事ではないでしょうか。
  連合の軽率な行動は多くの労働者の生活と、場合によっては命までしばってしまいます。もし連合が労働者の代表と言うのであれば、代表にふさわしい、労働者に堂々と顔向けのできる行動をとるべきでしょう。そうでなければ「代表」などと考えないでほしい、少なくとも労働者の労働条件改善のじゃまだけはしないでほしい、というのが多くの声ではないでしょうか。

損保ジャパン日本興亜の法令違反 調査・是正・公開早く 営業職に裁量労働制 小池氏 厚労省に聞き取り(赤旗 2017.7.15)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-15/2017071505_01_1.html
 日本共産党の小池晃参院議員は14日、損保大手の損保ジャパン日本興亜が、法令に反して裁量労働制を一般営業職に適用している問題の調査状況について、参院議員会館で厚生労働省の担当者に聞き取りを行いました。
 厚労省の担当者は、「一般的には、国会で取り上げられた事例は、調査することになっている」と答えました。
 裁量労働制は、いくら働いても一定時間しか労働時間と認められない制度。同社では対象外の営業職に導入していました。小池氏は3月の厚生労働委員会で実態を告発し、「調査、是正すべきだ」と追及しています。小池氏は速やかな調査、是正と、その公開を改めて強く求めました。
 また、小池氏は、国会質問を受けて同省が調査している、企画業務型裁量労働制の対象者などの集計状況と、公表時期について確認。担当者は、「現在、調査中だ」として、対象となっている労働者数、事業所数、健康確保措置にかかわって、過去3年分にさかのぼって調査していると答えました。
 あわせて厚労省の担当者は、事業場外みなし労働時間制を採用している事業所数が43万(10%)に達し、対象となっている労働者が359万人(6・4%)になっていると報告しました。同制度は、労働時間算定の難しい営業職などについて一定の労働時間とみなす制度。調査結果がある1988年の2・9%から年々増加し、近年10%前後で高止まりしています。


><社説>残業代ゼロ法案 働く者の命守れるのか(琉球新報 2017年7月17日 )
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-536256.html

>社説[「残業代ゼロ」容認]連合の存在意義揺らぐ(沖縄タイムス 2017年7月17日)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/113125

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安倍と握手した手で団結の拳が握れるか…と東海林さん シジフォス/BIGLOBEウェブリブログ
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