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zoom RSS 権利主張してこそ労働者たり得る しかし「心の病」では

<<   作成日時 : 2017/08/01 06:29   >>

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今朝の常連SNSは読売新聞社説<「脱時間給」制度 職種を限定した導入は妥当だ>批判で一色。上西さんの連続Twittermも大変な分量で…とにかく、重要だが自分は読売の酷さに脱力しスルー。労弁の皆さんを含め批判する方は実に元気で、労組関係者もこのパワーを見習うべき(苦笑)。他にも委員が未確定なのになぜか開催された労政審の話など「話題」は多々あるが、今朝、頭に入れておくべき記事は昨日の朝日新聞<「過労死110番」30年 変わらない深刻な実態>にした。同じ記者が7/1にも<「心の病」で労災認定、過去最多 パワハラ原因が増加>との記事をアップしているが、併せて読んでおきたい。

厚労省の2016年度「過労死等の労災補償状況」公表によれば、過労などが原因で「心の病」を患い、労災認定された人が昨年度は498人で、2年ぶりに過去最多を更新したというのは、以前にも少なすぎると綴ったことがあるが、多寡の問題以上に辛い。労働相談を担当していれば、職場状況の変化と深刻さに慄然としているはずだ。職場に労働組合があろうと無かろうとお構いなしに多発し、人生が奪われていく。労働組合が不甲斐ないのも事実だが、事態はもっと深刻だ。

とにかく今朝もボロボロだが(苦笑)、読んでおきたい。連合はHPに<【緊急告知】8/1(火)の22:30からBSジャパン 日経プラス10 に神津会長が出演します。テーマは「「脱時間給」容認撤回、働き方改革の行方」>と載せた。同時間帯に「ガイアの夜明け」もあり、悩むところ。しかし神津さんの話にはまた深く脱力しそうだ。…

「過労死110番」30年 変わらない深刻な実態(朝日新聞 牧内昇平、村上晃一 2017年7月31日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK701V2HK70UBQU006.html
 過労死問題が注目を浴びるきっかけになった電話相談「過労死110番」が30年目を迎えた。これまでに弁護士たちに寄せられた相談は1万件を超える。被害を掘り起こす取り組みが必要な状況は今も変わらない。
◎過労死の四半世紀 川人弁護士に聞く 「心の病」の労災が過去最多だったの?
■父の日にちなみ6月に実施
 6月17日、東京・本郷の法律事務所。午前10時に一斉相談の受け付けが始まると、会議室に設置された10台の電話が鳴り響いた。
 「月100時間の時間外労働をさせられて体調を崩しそうだ」「夫が長時間労働で亡くなったのに労災が認められず、不服を申し立てたい」……。働き手本人や遺族などから次々と相談が寄せられた。
 この日は、「過労死110番全国ネットワーク」による一斉相談の日。父の日にちなんで毎年6月に実施している。
 過労死問題に詳しい弁護士やカウンセラーらが相談内容をメモにとり、会社と交渉する方法や法的な手続きなどについて助言していく。なかには、電話での相談にとどまらず、弁護士が後日に面会して本格的な調査が始まりそうな案件もあった。
 今年は32都道府県の法律事務所や医療機関に相談窓口が設けられ、全国で前年より6割多い計281件の相談が寄せられた。このうち、死亡事例の相談は19件だった。
■バブル時代から被害掘り起こし30年
 「110番」が始まったのは、バブル景気真っ盛りの1988年。「夫が過労で倒れた」といった医師や弁護士への相談が少しずつ増えていたころだ。
 当時はまだ、「過労死」という言葉は一部の専門家しか使っていなかった。労災の認定基準も厳しく、多くの遺族が泣き寝入りしていることが予想された。
 「110番」は大阪で4月に始まり、6月に東京、札幌など7カ所で実施された。予想を上回る数の相談が殺到。過労死が社会問題として注目されるきっかけになった。
 当時、大阪で電話を受けた松丸正弁護士は言う。「電話がひっきりなしに鳴って、一日中鳴りやむことがなかった。過労死が予想以上に世の中に広がり、大変な問題になっていることを身にしみて感じました」
 多くの遺族が「110番」をきっかけに労災請求に乗り出し、認定を勝ち取った。
 名古屋市の女性(63)は88年の秋に受話器を握った。その年の8月、トヨタ自動車の係長だった夫(当時35)が自殺した。「仕事の犠牲になった」と確信していたが、自殺への偏見がまだ強い時代で、誰にも助けを求められなかった。
 思い切って相談し、労災請求できることを弁護士から初めて聞かされた。労働基準監督署には請求を退けられたが、行政を相手取った裁判で勝訴し、夫の死から15年後にようやく労災が確定した。
 「真実を突き止めたいけれど、誰も頼れなかった。110番が私を救ってくれた」と女性は話す。
 愛知県一宮市の鈴木美穂さん(64)は89年11月、住友電設の技師だった夫の龍雄さん(当時42)を亡くした。◎過労で持病のぜんそくが悪化していた。
 「110番」の新聞記事を冷蔵庫のドアに貼ったまま、電話をかけるかどうか半年以上迷い続けた。
 「相手にされなかったらどうしよう」「裁判なんてできるかしら」……。
 最後は幼い娘の言葉が背中を押した。「死んだらお父さんに会えるの。だったら死にたいな」。
 翌朝、法律事務所に電話をかけた。「主人が亡くなりました」。受話器を握りながら涙が流れた。弁護士の後押しを受け、最後まで頑張ろうと気持ちが固まった。裁判の末、02年に労災と認める判決が確定した。
 「普通の主婦が企業や労基署に刃向かうのは、すごく大それたこと。110番がなかったら、何もできなかったかもしれません」
■変わらぬ深刻な実態
 「110番」には、累計1万件を超す相談が寄せられてきた。
 「埋もれていた被害を掘り起こし、問題の深刻さを社会に提起した点で大きな意義があった」。過労死弁護団全国連絡会議の幹事長で、30年間にわたって「110番」に中心的にかかわってきた川人博弁護士はそう語る。
 一方で、相変わらず仕事に命を奪われる人が後を絶たない現状に顔を曇らせる。「我々が110番を続けているのは、職場の過労の実態が変わらないからだ。30年続いたのは、いいことではない。非常に深刻な問題です」。2010年代になってから、パワハラに関する相談が目立って増えているという。
 厚生労働省によると、16年度はくも膜下出血や心筋梗塞(こうそく)など「脳・心臓疾患」で260人が労災を認められ、うち107人が過労死した。「心の病」による労災認定は過去最多の498人。うち84人が自殺や自殺未遂をした。過労死・過労自殺をなくすために、いま何が必要なのか。
 川人氏は「長時間労働が第一の課題」とした上で、パワハラ対策と、深夜を含めた交代制勤務の負担の緩和をポイントに挙げた。
 「110番を始めた頃と違うのは、精神的なストレスの度合いが強まっていること。長時間働いても、必ずしも成果が上がらない職場が増えた。日常的にリストラを恐れ、職場にストレスが充満している。長時間労働とともにパワハラへの規制を急ぐべきです」。
 政府が、専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」の新設や、裁量労働制の対象職種の拡大を目指していることも気がかりだという。川人氏は「長時間労働を助長する危険な政策です。強く反対したい」と話す。

「心の病」の労災認定、過去最多 20代の増加目立つ(朝日新聞 2017年7月1日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK6Z5Q7NK6ZULFA02Y.html
◎「心の病」による労災が最多に 「体の病気」による労災も高水準
 過労などが原因で「心の病」を患い、労災認定された人が2016年度は498人となり、2年ぶりに過去最多を更新した。職場のパワハラが原因で認定されるケースの増加が目立つ。体の病気による労災認定は、政府の「働き方改革」で残業時間の上限規制の適用を5年間猶予されることになった運送業が突出して多く、規制の強化を求める声が出ている。
「認知症の恐れ」1万人超か 3〜5月、警察庁まとめ
 厚生労働省が30日、16年度の「過労死等の労災補償状況」を公表した。労災は各地の労働基準監督署が認定する。労働者の病気やけがが業務に起因するかどうかを、労働時間や勤務形態、仕事中に起きた出来事などから総合的に判断する。うつ病など「心の病」を発症して労災を請求した人は1586人。4年連続で過去最多を更新した。
 労災認定されたのは498人。14年度(497人)を上回り、こちらも最多となった。原因別にみると、職場でのパワハラを含む「嫌がらせ、いじめ、暴行」が74件。生死に関わる病気やけが、極度の長時間労働といった「特別な出来事」(67件)や「仕事内容・仕事量の変化」(63件)などの原因を上回り、比較可能な11年度以降で初めて最多となった。
 年代別では、20代の増加が目立つ。30代〜50代が前年度より微減となる中、20代は20人増えて107人となり、全体を押し上げた。
 労災認定された人のうち、自殺や自殺未遂をしたのは84人。広告大手、電通の新入社員で15年末に過労自殺した高橋まつりさん(当時24)も含まれる。労災の請求件数や認定件数の増加について、厚労省の担当者は「(電通事件で)精神障害が労災対象になることが周知されたことも要因の一つだ」としている。
 過労死問題に詳しい森岡孝二・関西大名誉教授は、パワハラが原因の労災が増えた背景について「人手不足なのに業務量が増え、働き手にかかる負荷が高まる『高圧釜』状態の職場が多い。人間関係がギスギスし、パワハラが生じやすくなっている」と分析。20代の若者が即戦力として期待される傾向が強まり、職場で過度なプレッシャーにさらされているとも指摘し、「業務量を減らしたり、親身に相談・指導したりする配慮が職場に求められている」と話す。
 体の病気による労災認定も増えた。くも膜下出血や心筋梗塞(こうそく)など「脳・心臓疾患」で労災認定された人は前年度より9人多い260人。うち107人が過労死した。職種別では「自動車運転従事者」が89人と、突出して多かった。うち29人が過労死した。
 発症前2〜6カ月の時間外労働が「過労死ライン」とされる1カ月あたり80時間を下回るケースでも14人が労災認定され、うち9人が過労死した。
 政府が3月にまとめた「働き方改革実行計画」は、残業時間の上限規制について、運送業への規制適用を5年間猶予し、その後の上限規制も他業種より緩めるとした。過労死弁護団全国連絡会議幹事長の川人博弁護士は「例外規定が極めて危険であることが改めて実証された。除外業種をつくらないことが重要だ」とのコメントを出した。(村上晃一、牧内昇平)
■高橋まつりさんの母のコメント
 厚生労働省が30日に発表した労災認定件数には、一昨年末に過労自殺した電通の新入社員、高橋まつりさん(当時24)も含まれている。母の幸美さんは発表を受け、コメントを出した。
     ◇
 これほど多くの人が仕事が原因で命を落としたり、健康を損ねてしまったという事実は本当に悲しいことです。大切な家族を亡くした悲しみは決して癒えることはありません。
 労災認定された人たちは原因がわかっています。
 労働現場での重大な事故の後ろには多くのヒヤリハットがあり、それを見過ごすことなく改善策をとり、同じ様な事故を未然に防ぐことができるでしょう。同じように、長時間労働という過重労働の中では、身体も精神も追い詰められ死の危険があることもわかっています。この長時間労働という原因をなくすことで大切な命や健康を守ることができます。
 これ以上、頑張って生きている人の夢、希望、人生、命を奪わないで欲しいと、強く願います。高橋幸美

過労死の父に重なる自分 改善ない労働環境に苦しむ若者(東京新聞 2017年7月2日 朝刊)
;http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201707/CK2017070202000109.html
<写真>取材に答える父親を過労死で亡くし、自身もパワハラで退職を余儀なくされた男性=6月、東京都内で
 厚生労働省が二〇一六年度の過労死や過労自殺の労災認定状況を発表し、高止まり傾向が改めて浮かんだ。「過労死一一〇番」が始まったのが一九八八年。その後も過労死は減らず、最近は「ブラック企業」も社会問題化する。事態が深刻化する中、遺族の若者が自身の働き方で苦しむケースも出ている。
 岩手県出身で現在東京都内に住む二十代男性は、高校一年の時に当時五十代の父親を過労死で亡くした。岩手県内の製造会社の営業職で、朝早く出掛け深夜に帰る生活。土曜日は、ほぼ勤務で、日曜日も週によっては仕事になった。
 二〇一一年八月の土曜日。部活を終えて家に帰ると父親の車があった。玄関に靴もあったが姿がない。不審に思い母親と捜したところ、トイレでぐったりしていた。「起きて」と言っても反応がない。救急車を呼んだが意識は戻らないまま、翌日に病院で死亡した。死因は脳幹出血だった。
 翌年、過重労働との因果関係が認められ、労災認定された。死亡直前三カ月の残業時間は約八十五〜百十時間。いずれも「過労死ライン」の八十時間を超えた。男性が父親のこうした実態を知ったのは、最近だった。
 男性自身、高校を卒業しすぐに働いた地元の半導体関連の工場で、パワハラに遭った。研修期間中にもかかわらず失敗をすると、上司から「ふざけるな」「次失敗したら殺すぞ」と叱責(しっせき)され、ノートでたたかれたことも。朝起きられなくなり、次第に「死にたい」と思うようになった。
 「あの時は逃げられなかった。辞めたくても辞められない。父もそうだったのだろうか」。自身の姿を父に重ねた。
 男性は現在、通信制の大学で学びながら社会福祉士を目指している。自分と同じように苦しむ人を助けたいからだ。「父も自分も、思いがけずこうなった。過労死やパワハラの問題はいつ誰に降りかかってくるか分からない、ということを知ってほしい」と訴える。
 政府は働き方改革の実行計画をまとめた。残業の上限は「月百時間未満、二〜六カ月平均で八十時間以内」。男性は「初めて聞いたときは過労死ラインを超えていると思った。このままでは父の残業時間を認めることになる。この時間を引き下げていくことが今後必要だと思う」と語った。
<過労死と過労自殺> 過労死は、長時間労働やパワハラなど仕事の過労、ストレスが原因となり、くも膜下出血や心筋梗塞といった脳・心臓疾患を発症し死亡すること。うつ病などの精神疾患で自殺する場合は過労自殺と言う。厚生労働省によると、2016年度の過労死は107件、過労自殺(未遂含む)は84件。同年度は精神疾患で労災認定されたのが498件と過去最多だった。精神疾患を発症した原因は「嫌がらせやいじめ、暴行」が最も多く、パワハラが横行している実態が浮き彫りになった。

過労労災最多 「心の病」を防がねば(東京新聞社説 2017年7月19日)
;http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017071902000133.html
 過労死などの労災申請者数が2016年度に過去最悪となった。特に増えているのが長時間労働やパワハラを原因とする「心の病」による労災申請。それも正社員が多くを占めるのが特徴だ。
 厚生労働省が発表した過労死等労災補償状況によると、脳・心臓疾患や心の病で労災申請した人は前年度よりも約100人増え、2400人余に上った。 
 急増しているのが心の病によるもので、全体の六割超を占める。心の病での労災認定は498人と過去最多で、自殺者数は未遂も含め八十四人だった。
 心の病による労災申請が右肩上がりに増えている背景について、厚労省は過労死等防止対策推進法の施行などで「業務による精神疾患が労災認定の対象になると周知されてきたため」と説明する。しかし、それだけではないだろう。
 全労働者に占めるパートなど非正社員の割合は四割近くに達している。企業は非正社員を増やす一方、正社員の数を絞り込んでおり、正社員に仕事の負荷がかかる状況になっている。労災申請も圧倒的に正社員によるものが多い。職場の労働環境は改善されていないと言っていいだろう。
 労災認定された人々の年代別では、30歳以上が前年度とほぼ同じだったのに対し、20歳代が20人増の107人と突出して増えている。余裕がないため、入社間もない社員を教育期間もないまま、即戦力として働かせる企業が増えていると専門家は指摘する。
 また、労災認定の理由は、パワーハラスメントを含む「ひどい嫌がらせ、いじめ、暴行」が「仕事内容・量の大きな変化」などを上回り、初めて最多となった。全国の労働局、労働基準監督署に寄せられる相談件数も一六年度、「いじめ・嫌がらせ」が七万件超と五年連続でトップになっている。
 人間関係が荒廃している職場が増えているのかもしれない。経営者はいま一度、社内を巡察してみたらどうか。
 性的嫌がらせ、セクシュアルハラスメントや妊娠、出産を理由とする嫌がらせマタニティーハラスメントは法律で定義され、企業は防止するための体制整備が義務付けられている。だが、パワハラについては規定はない。法定化は待ったなしだ。
 また、違法な働かせ方から自らを守るため、子どものころから労働法制を教えることを国に義務付ける法案が超党派議連で検討されている。一歩でも前に進めたい。


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