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zoom RSS 五輪期間中の大地震には対応できない無責任さ

<<   作成日時 : 2017/08/02 06:30   >>

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東京土建のTwitterに昨日<本日、朝6時から新国立現場前での宣伝行動を実施、適正工期、適正労働時間、労働者の処遇改善を元請・大成建設に求めました。埼玉・千葉・神奈川の各組合の仲間からも参加いただきました。昨夜は、最近まで現場に入っていた鉄筋工の仲間から現場の状況を聞き取り。現場実態の把握をすすめています>とあった。同じく7/27には<新国立現場で働いている方、以前に働いた方、これから働く方は、東京土建にご一報を。現場改善の運動のためにお話を伺いたいと思います。秘密厳守、皆様の不利益になるようなことは絶対にありません。п@03-5332-3971 mail sato@tokyodoken.org>とも。重要な取り組みで敬意を表したい。

労働時間規制からも除外されようとしている建設現場で何が起きているのか、永年この業界にいても驚く話が多い。全建総連という労働組合に関して、ここで書くことははばかれるが、新たな取り組みが必要とされているのだろう。できれば、もっともっと政策的に切り込んで欲しい。新国立での悲劇はまさに氷山のほんの一角だ。森友・加計問題も、公共事業(?)なる腐敗構造の一部を暴いたに過ぎず、恐るべき闇が横たわっている。

でも今朝は、しつこく再び五輪について。AEQUITAS /エキタス・本田由紀さんが7/27にリツイートしたTwitterに<今回のことについてIOCは何も言わないのだろうか? オリンピック憲章には「人権への配慮」がうたわれており、奴隷労働が関わった木材や水産物は使わないことになっている。にもかかわらず、死人まで出る過酷な違法労働で競技場を建築している現状は、五輪の理念に大きく反している>とあった。

今朝2時の震度4の地震ではさすがに目覚めた。これからまだ大きな地震が訪れる可能性は大きい。五輪期間中に3.11や阪神・淡路クラスの地震が起きた場合にはどうするのかシュミレーションはされているのだろうか。かつて平時の対応について都に質問したが、ラッシュ時に起きた場合の対応は不可能だといわれ、呆れたことがある。日本人相手なら許されても、国際社会では通用しない(通用しないことを日常的にやっているのがこの国だが…)。

久米宏さんが日刊ゲンダイの長文インタビューで自分の言いたいことの多くを話されており、嬉しくなり(苦笑)、今日は全文紹介したい。{日本で開催するにしても東京だけは避けるべきなのに、ホント理解できません}との発言はまったくその通り。併せて関連記事も添付するが<東京五輪に立ちはだかる三つの課題>というが、無尽蔵にあるかもしれない。早く返上すべきだ。なお、ほとんど報じられなかったが、五輪と経済の関係に詳しい米スミス大のスポーツ経済学者、アンドルー・ジンバリスト氏が7月26日、日本外国特派員協会で記者会見し、2020年東京五輪について「成功する要素が見当たらない」と指摘した、という。同氏は英オックスフォード大の研究を引用し、1960年以降の全ての五輪が予算をオーバーしており、特に76年以降の夏季五輪では平均252%の大幅な費用超過だったことを提示した。(時事通信)https://this.kiji.is/262877674188359158

注目の人 直撃インタビュー  久米宏氏 日本人は“1億総オリンピック病”に蝕まれている(日刊ゲンダイ 2017年7月31日)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/210304
◆これ以上、東京の一極集中は避けるべき(C)日刊ゲンダイ
 メディアは24日に開幕まで3年を切ったと大ハシャギ。9条改憲も共謀罪も築地市場移転も東京五輪にかこつけ、押し通す。「そこのけそこのけオリンピックが通る」の狂騒劇に招致段階から反対し続けているのが、日本の放送史にその名を刻む元ニュースキャスターでフリーアナウンサーの久米宏氏。歯に衣着せぬ舌鋒の鋭さは健在だ。
  ――先月放送の「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ)のリスナー国民投票には驚きました。2000票超のうち「今からでも東京オリンピック・パラリンピックは返上すべき」が83%に達しました。→https://www.tbsradio.jp/157179
 石原慎太郎さんが東京でやるって言った時から、僕は反対しているんで。リスナーの方々も僕に「忖度」して反対が多くなるとは思っていましたけど。予想以上でしたねえ。
  ――前回の東京五輪を経験した年齢層ほど「返上」の割合が多い。
 64年大会には意義があったと感じているのでしょう。開会式前夜はどしゃ降りで「明日はとんでもないことになるぞ」と思ったら、朝起きると、雲ひとつない快晴でね。この光景が非常に示唆に富んでいて。戦後20年足らずでオリンピックをやるなんて奇跡です。当時は日本人が自信を持ち、世界に復興をアピールできたけど、今回は何の意義があるのかと疑問に思っているのでしょう。
  ――都心では「レガシー」とか言って再開発がドンドン進んでいます。
 僕がオリンピックに反対する大きな理由は、これ以上、東京の一極集中は避けるべきと考えるからです。既にヒト、カネ、コンピューターが集まり過ぎ。オリンピックは日本中の財や富をさらに東京に集中させます。首都直下型地震が起きたら、日本の受けるダメージが甚大になる。
  ――直下型地震はいつ起きても不思議はない、と危ぶまれています。
 日本で開催するにしても東京だけは避けるべきなのに、ホント理解できません。
■酷暑の開催は非常識の極み
  ――この季節、東京はうだるような暑さが続いています。
 競技を行うには暑すぎます。台風も来るし。日本にとって最悪の季節に開催するのは、アメリカ3大ネットワークのごり押しをIOCが聞き入れているだけ。今からでもIOCに10月に変えてと懇願すべきです。
  ――アスリートファーストをうたいながら、選手には過酷な環境です。
 ウソばかりつきやがってって感じですよね。なぜ真夏開催でOKなのか。本当に聞きたいんです、組織委の森喜朗会長に。アンタは走らないからいいんだろ、バカなんじゃないのって。この季節の開催は非常識の極み。開催期間の前倒しは難しいけれど、3カ月ほどの後ろ倒しは、それほど無理な注文じゃないと思う。工事のスケジュールも楽になる。絶対に開会式は前回と同じ10月10日にすべき。それこそレガシーですよね。
  ――こうした不都合な真実を報じるメディアも少ない。朝日、読売、毎日、日経が東京五輪の公式スポンサー。いわば五輪応援団です。誘致の際の裏金疑惑などを追及できるのか疑問です。
 国際陸連の前会長の息子が、黒いカネを派手に使ったって、みんな気付いているんですけど。なんで追及しないのかねえ、あんな酷いスキャンダルを。
◆国家挙げてのメダル争いのバカさ加減
  ――幼少期からオリンピック嫌いだったそうですね。その理由もメダルのことばかり騒いでいるのが疑問だったとか。
 (おもむろに分厚い資料を出し)間違ったことを言っちゃいけないと思ってオリンピック憲章をプリントアウトしました。第1章6項1に〈選手間の競争であり、国家間の競争ではない〉、第5章57項には〈IOCとOCOG(オリンピック組織委員会)は国ごとの世界ランキングを作成してはならない〉とある。
  ――どの国が何個メダルを取ったかの競争を禁じるようにしっかり明文化しているのですね。
 ところが、日本政府はもう東京五輪の目標メダル数を発表しているんです。(別の資料を取り出し)JOCの発表は「金メダル数世界3位以内」。選手強化本部長は「東京五輪を大成功に導く義務があり、それにはメダルの数が必要」と言っていますが、ハッキリ言ってオリンピック憲章違反。国がメダルの数を競っちゃいけないのに、3年も前からJOCがメダルの数を言い出す。こういうバカさ加減が、子供の頃から変だと思ったんでしょう。
  ――お子さんの頃から鋭かったんですね。
 しかも、メダルの色や数で競技団体が受け取る助成金まで上下する。差別ですよ、完全に。
■「今さら」ムードが国や組織を誤らせる
  ――普段から憲法を無視し、そのうえオリンピック憲章違反とはルール無用の政権ですが、丸川珠代五輪相も昨年ラジオのゲスト出演をドタキャンしましたね。
 出演交渉したら「喜んで行く」と言ったんですよ。久々に会うから楽しみに待っていたのに、政務がどうとか言ってね、1週間前にキャンセル。理解に苦しみます。
  ――反対の意見は聞きたくないという今の政権の姿を象徴しています。
 自分たちに非があるって分かっているんじゃないですか。プロセスがちっとも民主的じゃないですから。五輪開催について都民の声を一切聞かない。巨額の税金を使うのに、都民に意見を聞かずに開催していいのか。非常に疑問です。今からでも賛否を問う住民投票を行う価値はあります。
  ――多くの人々は「ここまで来たら」というムードです。
 それと「今さら反対してもしようがない」ね。その世論が先の大戦を引き起こしたことを皆、忘れているんですよ。「もう反対するには遅すぎる」という考え方は非常に危険です。日本人のその発想が、どれだけ道を誤らせてきたか。シャープや東芝も「今さら反対しても」のムードが社内に蔓延していたからだと思う。
  ――都民の声を聞くのはムダではない、と。
 90%が反対だったら、小池都知事も「やめた」って言いやすいでしょう。彼女はあまり五輪に賛成ではないとお見受けします。石原さんが決めたことだしね。五輪を返上すると、違約金が1000億円くらいかかるらしいけど、僕は安いと思う。それで許してくれるのなら、非常に有効なお金の使い道です。
  ――24年夏季五輪招致に乗り出した都市も住民の反対で次々断念し、残るはパリとロサンゼルスのみ。IOCも28年大会に手を挙げる都市が現れる保証はない、と2大会をパリとロスに振り分ける苦肉の策です。
 世界は気付いたんですよ、五輪開催の無意味さを。ソウル大会以降、開催国の経済は皆、五輪後に大きく落ち込みました。リオも今酷い状況らしい。しょせん、オリンピックはゼネコンのお祭りですから。つまり利権の巣窟。一番危惧するのは、五輪後のことを真剣に考えている人が見当たらないこと。それこそ「オリオリ詐欺」で閉会式までのことしか誰も考えていない。国民が青ざめるのは祭りの後。いいんじゃないですか、詐欺に遭っている間は夢を見られますから。今は豊田商事の証券を持っている状況です。
  ――また古いですね。
 結局、日本人はスポーツが好きなワケじゃない。オリンピックが好きなだけなんですよ。ノーベル賞も同じ。科学とか文学とか平和が好きなんじゃない。あくまでノーベル賞が好きなんです。
  ――確かにオリンピックの時しか注目されない競技があります。
 フェンシングとかね。カヌーもリオで日本人が初の銅メダルを獲得した途端に大騒ぎ。異常ですよ。日本人はカヌーが好きなんじゃない。オリンピックが好き。メダルが好きというビョーキです。
■最後まで反対だけどいついつ粛清されても……
  ――世間はオリンピックのことなら何でも許される雰囲気です。
 ラジオで「オリンピック病」の話をしたら、モンドセレクションも加えてくれって電話が来ました。いっそ立候補する都市がもう出ないなら、IOCもずっと東京に開催をお願いすればいい。一億総オリンピック病なら安心でしょう。IOC本部もアテネの銅像も全部、東京に移しちゃって。
  ――五輪反対を公言する数少ないメディア人として、向こう3年、反対を言い続けますか。
 何で誰も反対と言わないのか不思議なんですよ。そんなに皆、賛成なのかと。僕は開会式が終わっても反対と言うつもりですから。今からでも遅くないって。最後の1人になっても反対します。でもね、大新聞もオリンピックの味方、大広告代理店もあちら側、僕はいつ粛清されても不思議ではありません。
▽くめ・ひろし 1944年、埼玉県生まれ。67年、早大政経学部卒業と同時にTBSに入社。79年に退社してフリーに。現在は、TBSラジオ「久米宏 ラジオなんですけど」にレギュラー出演中。

<東京五輪>34度超え予測、熱中症対策早急に 研究者ら(毎日新聞 2017/7/29)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170729-00000030-mai-soci
 2020年の東京五輪で、熱中症の危険を訴える専門家や競技関係者が相次いでいる。桐蔭横浜大などの研究チームがまとめた予測によると、開催期間(7月24日〜8月9日)は運動を中止すべきだとされるレベルを大幅に超えるという。国なども熱中症対策に乗り出しているが、「選手だけでなく、観客や運営ボランティアも含め、対策をさらに推し進める必要がある」と警鐘を鳴らしている。
 研究チームは、04〜14年の開催期間での東京・大手町の気温や湿度、日射など気象データを使って、熱中症の発症リスクを表す「暑さ指数」を算出したところ、年0.4度の割合で上昇していると分析。このままだと、20年には34度を超えると予測した。
 また、14年に新国立競技場など計7カ所の開催予定地で暑さ指数を測定したところ、大半が32度以上を記録。15年にはマラソンの予定コースで、測定した9地点全てが31度以上だった。
 環境省によると、暑さ指数が28度を超えると熱中症患者が急増するとされる。28〜31度は「厳重警戒」レベルで、激しい運動は中止するよう求め、さらに31度以上は「危険」レベルとなり、運動は原則としてやめるよう推奨している。
 東京と過去約30年の開催都市の熱環境を比較した横張真・東京大教授(都市工学)は「東京が最悪で、そもそも競技を実施してよいレベルではない。熱による人体へのダメージがかなり大きい」と警告する。
 こうした過酷な環境が特に懸念されるのがマラソンだ。04年のアテネ五輪女子マラソンでは、酷暑による熱中症のため参加者の約2割が棄権している。
 12年のロンドン五輪で男子マラソンコーチを務めた小林渉・日本ランニング協会代表理事も「非常に危険。夏は関東など暑い地域で大会をほとんど行わない」と懸念する。
 酷暑の中、選手が能力を発揮するにはかなりの工夫が要りそうだ。1991年の東京国際女子マラソンで優勝したマラソンランナーの谷川真理さんは「日本選手は蒸し暑さにある程度慣れており、応援も多いので有利かもしれない」としつつも、「水分の補給や、より通気性のいいウエアを身につけるなど対策が必要」と指摘する。
 一方、高温多湿な日本の夏に不慣れな海外客は数百万人にも上る。大会ボランティアはパラリンピックを含め9万人以上となる見込みで、炎天下での作業も想定される。
 暑さ対策を巡っては、国土交通省が保水性のある舗装を路面に施したり、霧を吹きかける装置をマラソンの沿道などに設置したりすることを検討。午前7時半のスタート予定時間の繰り上げも浮上している。東京都もマラソンコースや主要競技会場周辺で、街路樹を活用して日陰を作る対策を始めたが、観客やボランティアらの対策は遅れている。暑さ指数を調べた桐蔭横浜大の星秋夫教授(健康科学)は「国や自治体の熱中症対策では足りない。過酷な環境下で行われる大会であることをもっと認識したうえで、対策について万全を期す必要がある」と指摘する。【

<東京五輪まで3年>「復興」色 矛盾だらけ(河北新報 2017.7.23)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201707/20170723_71009.htm
小笠原博毅(おがさわら・ひろき)ロンドン大博士課程修了。2016年から現職。近著に「セルティック・ファンダム」。編著書の「反東京オリンピック宣言」には宇宙物理学者の池内了氏らが寄稿した。48歳。東京都出身。
拡大写真
 2020年東京五輪の開幕まで、24日であと3年となる。東日本大震災からの「復興五輪」を掲げるが、具体的な復興支援はまだ見えない。昨年、研究者やアスリートら16人の論考集「反東京オリンピック宣言」を出版した神戸大大学院の小笠原博毅教授(社会学)に問題点を聞いた。(聞き手は東京支社・片山佐和子)
◎神戸大・小笠原博毅教授に聞く
 −「宣言」を出版した動機は。
 「五輪に同調的な言説があふれており、きちんと異議を申し立てたかった。東京電力福島第1原発事故は汚染水処理や廃炉作業など問題が山積しているのに、安倍晋三首相は招致のプレゼンテーションで『状況は統制されている』と切り捨てた。福島がPRに利用されたことに国民はもっと怒るべきだ」

 −被災地の姿と支援への感謝を世界に伝える狙いは評価できるのでは。
 「五輪はスポーツイベント。招致のため感謝を伝えることが無理やり関連付けられた。なぜ東京が、多くの犠牲があった被災地を代表できるのか。五輪が復興についての印象操作の道具にされている」
 「1964年の東京五輪は戦後復興の象徴と言われるが、実態は東京都心が整備されただけで地方との格差が拡大した。現在も五輪に向けて再開発やインフラ整備が進み、一極集中が加速している。復興を後押しすると言いながら資材価格や人件費の高騰を招き、復興事業に実害が出ている」
 −沿岸被災地を巡る聖火リレーや宮城、福島両県での一部競技実施は地元で歓迎の声がある。
 「河北新報社が今年2月に実施した被災42市町村長アンケートに注目したい。五輪は復興に役立つかとの問いに半数以上が『何とも言えない』と答えた。特に原発事故避難区域の首長は大半がネガティブな見方だった。多様な意見があるのに、何となく歓迎ムードがつくられていないか」
 「五輪に批判的だが、どうせやるならと捉え、循環型社会への転換など新しい価値の創造を呼び掛ける人々もいる。異なったビジネスモデルの提供でしかなく、自ら積極的に巨大イベントに貢献しているだけだ」
 −開催準備が進む中、反対を唱える理由は。
 「大手メディアは招致決定以降、反対の声をあまり報道しなくなった。意見の多様性は努力して守るべきだ。安倍首相は『共謀罪』法の必要性や憲法改正の時期を五輪と結び付けた。五輪憲章が禁じる政治利用だ。矛盾と問題だらけの五輪に私は反対と言い続ける」

輸送、酷暑、経費 東京五輪に立ちはだかる三つの課題(朝日新聞 2017年7月22日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK7M3R7ZK7MUTQP01M.html?ref=nmail
 2020年東京五輪の開幕まで、24日であと3年。世界中から1千万人以上が訪れる巨大イベントに、輸送、酷暑、経費と、三つの課題が立ちはだかる。(前田大輔、野村周平、遠田寛生、伊木緑)
東京五輪いちから解説 負担巨額?マスコット決め方は?
■輸送 市場移転が影
 「やはり、トンネルがないのは痛い」
 6月末、選手村と各会場を結ぶ東京都道・環状2号線(環2)の建設地を視察した大会組織委員会の森喜朗会長、東京大会の準備状況を確認する国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会のコーツ委員長らから声が上がった。
 環2は選手村と各会場を結ぶ大会輸送の「大動脈」とされ、築地市場の跡地から虎ノ門までを片側2車線の地下トンネルで結ぶ計画だった。招致時には「選手村から(主会場の)新国立競技場まで10分で結ぶ」と開催計画に明記し、アピール材料になっていた。
 しかし、小池百合子都知事は昨年、豊洲市場への移転延期に伴い、地下車線の全面開通を断念。築地跡地の地上部に片側1車線の道路を作る代替案を示した。関係者によると、当初の計画より信号が四つ増え、輸送能力が3分の1以下に落ちるという。
 そもそも、環2の具体的な整備計画が決まっていない。都は21日の会議で築地市場の移転時期を「来年春から秋」とし、環2の開通時期を「20年3月末まで」と初めて明言。ただ、市場移転の時期に影響されるため、道路の仕様や構造は検討中とした。
 さらに、築地市場の跡地に約3千台のバスや関係車両が駐車できる拠点を作る計画も不透明だ。既存の立体駐車場を活用する案などがあるが、具体的な整備計画は定まっていない。
 輸送能力が落ちれば渋滞が増え、市民生活に影響が出る。しかし、ハード面の整備には限界がある。
 このため、ソフト面の対策が欠かせない。組織委や都などが民間と共同で、IT(情報技術)を使った渋滞回避システムを作るなどの対策に乗り出しているのも、こうした背景がある。さらに、出勤時間帯の混雑を緩和しようと、働き方改革と合わせた取り組みとして、都は時差出勤や在宅勤務(テレワーク)を奨励する「時差ビズ」キャンペーンを11日から始め、約300社が参加している。政府も開会式まで3年となる24日を「テレワーク・デイ」とし、啓発活動を行う。
■酷暑 道路に特殊舗装も
 7月24日に開幕する東京大会は酷暑の時期に重なる。観客や選手の健康を守ろうと、関係者は暑さ対策に汗を流す。
 組織委は今年4月、暑さ対策チームを本格始動させた。国や東京都と連携し、様々な構想を練っている。観客の入場列の形もその一つ。蛇行すると内側の人たちに風が通りにくく、熱中症が起きやすいという。各会場のスペースなども考え、なるべく直線になるよう検討する。また、約9万人のボランティアに対し、体温を下げる効果がある氷菓を配る案もある。昨夏のリオデジャネイロ五輪で、スタッフにアイスクリームが配られたことを参考にした。しかし予算化はこれからで、具体的に決まっていることはないという。
 選手向けには、マラソン、競歩、自転車などのコースになる公道に、国土交通省が路面温度を下げる特殊な舗装をする方針だ。昨夏の実験で、通常よりも4・8度低くなるなどの結果が出た。ただ、コースはまだ確定しておらず、実際にどれだけ舗装できるかは、時間や予算次第という。担当者は「技術があっても、コースが決まらないことには取りかかれない」と気をもむ。さらに、招致時にはマラソンは男女とも午前7時半スタートの計画だったが、暑くなる前に終えようと、早朝にスタートする案が検討されている。
 日本の暑さに慣れていない外国人観光客向けの対策にも力を入れている。
 環境省は昨夏つくった観光客向けの英語版パンフレットで、熱中症の英訳を変えた。重症のニュアンスが強い「Heat stroke」としていたのを、軽症のものまで幅広く含む「Heat illness」を採用した。より多くの人に危険を感じてもらえるよう工夫したという。
■経費 財源確保が急務
 東京大会の総経費は1兆3850億円と試算されている。都や国などは5月、都と組織委が各6千億円、国が1500億円を負担することで大枠合意したが、都外の競技会場の運営費など350億円をどこが負担するかは未定だ。
 総経費は13年の東京大会開催決定時には約7千億円だったが、その後、輸送・警備費の加算や資材高騰などで大幅に増加。IOCは14年に開催経費を抑える改革策「アジェンダ2020」をまとめ、その中で種目数の目安を約310とした。だが、東京大会の種目数は過去最多の339に膨らみ、経費増大に影響している。
 現在の試算額には予定外の支出に備えた予備費や、6月に決まった3人制バスケットボールなど追加種目の運営費が入っておらず、その検討も必要になっている。
 財源の課題も大きい。都が積み立てている開催準備基金約3700億円(16年度末現在)だけでは、都の負担分6千億円は賄えない。防災や文化振興を目的とする他の六つの基金(16年度末現在の残高計約3600億円)などの活用も都庁内で検討中だが、いずれも使途が決まっていて、五輪経費に充てるには条例改正が必要になる可能性がある。
 また、都が負担を表明している都外の仮設施設整備費に都の公金の基金を充てることには、都議から異論も出ている。都幹部は「開催都市だから相応の負担はしなければならない。丁寧に説明責任を果たすしかない」と話す。
 一方、組織委もスポンサーや入場チケットの収入などで5700億円は確保できるとするが、負担額の6千億円には300億円足りず、対策が急務になっている。



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