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zoom RSS 「業種別職種別ユニオン運動」研究会は面白かった

<<   作成日時 : 2017/09/05 06:37   >>

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先週土曜日9/2、第1回「業種別職種別ユニオン運動」研究会が、港区麻布台の大阪経済法科大学アジア太平洋センターで開催され、6月の発足総会に続き参加。研究会の詳細は、HPを参照いただきたいが、4時間にもかかわらず飽きなかった。終了後の懇親会にも参加したが、参加者の半数が若いことが何よりも嬉しい(笑)。POSSE、総合サポートユニオンと、エキタス、首都圏青年ユニオンのメンバーが、新しい労働運動を創り上げようという意欲をもって参加している。もちろん半数は自分のような老兵だが、不思議に違和感がない。

当日の事例報告は第一部が木下武男さんの司会で「クリーニング産業における業種別ユニオンの確立」。@日本労働評議会生活衛生クリーニング労働組合とANPO法人クリーニングカスタマーズサポート代表理事:鈴木和幸さん、そしてB指宿昭一弁護士。第二部が後藤道夫さんの司会で「エステ・ユニオンによる労使関係の展開で@総合サポートユニオン・青木耕太郎さん、A浅見和彦・専修大学教授)。クリーニング業界については、自分も労働相談で扱ったし、東京東部労組のデイベンロイ争議でも痛感した閉鎖性が特徴で、環境破壊とも実は深い関係がある。今年8/17の朝日新聞「ひと」欄で鈴木和幸さんが取り上げられており、研究会HPにも添付されているので、ここではパス。

「業種別職種別ユニオン運動」研究会ホームページ
http://www.gyousyubetu-syokusyubetu-union.com/

個人的に労働業界関係者として考え直したのは、青木さんの「エステ・ユニオンによる労使関係の展開」報告だった。「POSSE」でも読んだ記憶があるが、A4のレジュメ9枚を1時間詳細に報告されると、実に興味深い。震災後の救援・地域活動の中で「たかの友梨」からの労働相談に始まった取り組みが、今やエステ業界上位10社中半数と労使関係をつくるに至っている。特に業界のリーダー的存在であるTBCとは、「ホワイト求人」労働協約(就活安心労働協約)で、画期的な成果をあげている。労使関係でつくられつつある「ママ・パパ安心労働協約」(子育てと仕事の両立を支援するための「法令遵守・社内通知」「3歳以降も短時間就労、小1以降も残業免除」など)や固定残業代廃止、自爆購入強要禁止、勤務間インターバルなど安心して働き続けることのできる取り組みが報告された。組合員が過半数を超えていなくても、ここまで労使関係をつくれる「社会問題化と社会的交渉力」という手法は、他の業種・職種でも十分参考にできる。

もちろん課題も多々語られた。組合員の拡大、低賃金にはまだ手がついていない、業種自体が新しいために「業界」が未確立…等々。それでもエステから始まり、介護・保育ユニオン、個別指導塾ユニオン、ブラックバイトユニオンなどどんどん拡がっている。青木さんの報告は、コミュニテイ・ユニオン運動との比較にまで至った。示唆される課題は沢山ありすぎるので、関連資料を添付してこれ以上は止める。まだまだ疑問はあるが、希望はある。

エステTBCが「勤務間インターバル」労働協約締結…最低9時間の休息義務化(弁護士ドットコム 2016年12月8日)
https://news.biglobe.ne.jp/trend/1208/bdc_161208_3296296268.html
 エステティックTBC(TBCグループ)は12月8日、労働組合「エステ・ユニオン」との間で、「勤務間インターバル労働協約」を締結したことを発表した。長時間労働を抑制するため、全社員に対し、終業から次の始業までに連続9時間の休息を義務化する。TBCによると、エステ業界での勤務間インターバルの導入は初。
 協約のポイントは大きく2つ。(1)勤務間に最低9時間の休息を義務化、(2)終業が遅くなり、9時間休息すると始業時間を超えてしまうときは、始業時間から働いたものとみなす。
 また、将来的にはEU並みの「休息11時間」を目指すとしており、11時間未満の日が月間11日以上になった場合は、会社が産業医面接や人事異動などの健康措置を取る。
●「大手として、業界全体の労働環境改善につなげていきたい」
 この日、TBCの長南進亮人事総務部長は、ユニオンとともに厚労省記者クラブで記者会見を開き、「業界大手として、業界全体の労働環境改善につなげていきたい」と意気込みを語った。
 事前に社員の労働時間を調査した結果を踏まえ、「9時間というのはそんなに大変なことではない。サービス業なので、時間管理に強い意識を持った社員が正直言って少ない面もあるので、社員の意識づけの意味合いも大きい」と話した。
 一方、ユニオンの佐藤学執行委員は、「労働協約は労働組合法に定められている。会社が合意に反すれば、是正を強いられる。会社の一方的な改善宣言とは異なって、より実効性がある」と意義を語った。
 TBCは今年8月にも、ユニオンとの間で固定残業代制度の明示などを盛り込んだ「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)を締結。労働環境の改善に取り組んでいる。

TBCが「求人詐欺」の撲滅に乗り出した理由(東洋経済オンライン 2016/11/26)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161126-00146869-toyo-bus_all
 TBCグループは、「ホワイト求人」に乗り出している
 実際の労働実態と大きく食い違う条件を示して求人を行うことを「求人詐欺」という。これが一般的なものになってしまっているのが美容・痩身などの施術を行うエステ業界だ。
 1対1の接客が必要で、従業員の業務は当日の来客数に大きく左右される。来客数が多い店舗であれば、必然的に従業員の業務量は膨らむ。こうした過酷な職場環境であるがゆえに、離職率は高い。慢性的な人手不足で、業界各社は目先の人材確保に躍起になっている。そのため、求人詐欺が頻発しているのだ。
 こうした状態を改善しようと、業界大手のTBCグループ(東京都新宿区)は、8月26日に労働組合のエステ・ユニオンと「ホワイト求人労働協約」を結んだ。労働協約とは、労働者が組織する労働組合と使用者との間で締結された労働条件などに関する合意のことで、この基準に反する労働契約を無効とする効力がある。
企業がこうした協約を外部の労働組合と率先して結ぶことは異例だ。なぜこのような決断をしたのか。TBCグループの執行役員人事総務部長の長南進亮氏に話を聞いた。 
 ――エステ業界は、労働環境が厳しいとのイメージが強い。これまでもいくつもの会社で、労働基準法違反を伝える報道があった。
 業界の構造として問題があったことは否定できない。まず、5〜6年前から、人材不足が本当に深刻になっていることが原因の根幹にある。求職者には、通常の事務職、オフィスワークのほうが人気のため、サービス業は「滑り止め」という感覚が強い。わが社でも、以前に比べて現場の従業員数が不足しており、特に若い人の数が少なくなってしまっている。
 そうした中、エステとは異なる「脱毛専門サロン」という業態が出てきて、労働市場環境の問題が大きくなってきた。「脱毛専門」を掲げる会社は、一見すると求人でとてもよい条件を出している。初任給で25万円というところもあり、どうしても求職者は流されてしまい、我々としても人材獲得がさらに難しくなってきた。
■「固定残業代含む」に潜む問題
 ――しかし、それは「固定残業代含む」という形にして、その他の残業代が未払いであるところが多いことが実態。求人段階では魅力的な条件を掲げて人を集めておきながら、実際の労働環境が事前の情報と異なり劣悪という、不意打ちのような手法が蔓延している。
 うちは、もともと固定残業代を入れていなかったため、かつて1番安い地域で16万円台の求人もあったが、大手という安心感もあり、それでもたくさんの応募があった。しかし、固定残業代を含む求人広告を出しているところには、まったく対抗できなくなってしまった。最近では固定残業代を含むことで、初任給で21万円ほどになってきているが、この方向を続けてもいたちごっこのような状態になる。
■誠実な企業が割を食う事態に
  ――見せかけの高収入を謳う「求人詐欺」が放置されると、誠実に条件を出している企業が求職者から選ばれなくなってくるという、不健全な状態が発生する。
 その通り。どうしても求職者は仕事を探すとき、求人サイトで「給料○○円以上」と検索をする。そこでピックアップされるのは、固定残業代を内包したいわば「水増し求人」ということになる。こうした形で、新興の「脱毛サロン」との人材獲得競争が、歪んだ形で進んでいってしまっているのが現実だろう。
 ――今年の4月には若者雇用促進法が改正され、新たに基本給の額・固定残業代の計算方法を明示することを義務づけられた。
 われわれは、法律で出さなければならないとされているものを「リクナビ」などの求人サイトに全て明記している。現在では、固定残業代を3万円とした上で、その時間数と計算方法を書いてある。超過した分の差額計算も、これならすぐできる。
 4月から法律が施行されたのだから当然だ。ところがエステユニオンからは「他社はやっていない」と聞かされた。そこで、求人サイト側に、どうしてこうしたことが起きるのか尋ねたところ、「自主規制という扱いにしている」とのことだった。あくまで法律なので、自主規制という話はおかしいと主張したのだが……。
■継続的に働いてもらいたい
 ――若者雇用促進法には罰則がないため、機能しないことが以前から懸念されていた。
 強制力がないため、今も固定残業代の正確な情報を出してないところは多いようだ。しかし、だからといって、うちも出すのやめるということでは、エステ業界の労働市場がいつまでたっても機能しない。TBCグループはエステティシャンで成り立っている会社だ。まず彼女たちに安定して継続して勤めてもらうことを最優先に考えている。それが、会社としても合理的だ。
 採用からのコストまで含めると、新卒の研修をやるだけで、店舗に出す前に1人約100万円かかる。何もしなければ辞めてしまうはずだった従業員が100人残ってくれれば、システム導入コストを差し引いても十分にプラスになる。
 ――8月にエステユニオンとの間で締結した「ホワイト求人協約」は、若者雇用促進法で定められた事項も含まれている。
 求人時に残業代の計算方法や基本給の額などを明示することに加え、求人情報で示した労働条件を下回る労働契約は結ばないこと、離職者数や育休の取得者数といった情報を公開する、といった内容になっている。「TBCは法律どおり情報を出しています」と発信しても、それは当たり前の話になってしまうため、他の形で一歩踏み込んだことができないか、ということを検討した。
 そうした中、エステユニオンから提案をもらい、双方の議論を経て「ホワイト求人協約」ができあがった。エステ業界を志す若い人が安心して働けるように、業界大手であるTBCは、求職者に必要な情報を率先して提供すべきだと考えている。

 
>富沢みなみ保育園と「ホワイト求人労働協約(就活安心労働協約)」を結びました!(介護・保育ユニオンHP  2016-12-16
http://kaigohoiku-u.com/report/tomizawaminamihoikuen-kaiketu/






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