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zoom RSS 何のための「連合アーカイブ」なのだろう

<<   作成日時 : 2018/03/07 06:39   >>

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昨日も書いた「労働情報」座談会をやった場所はある労組の組合事務所。編集部が事務所移転中で使えないためだったからだが、運動に関わり始めて半世紀近くおそらく数百の組合事務所を訪れてきたことを思い出す。この組合もかつては社内に事務所があったが、現役組合員がいなくなり移転を余儀なくされた。したがって専従者もいないし、一年後にはここも撤収するという。部屋に冷蔵庫が無い理由を尋ねたら、会議・連絡の場所であり、ここでは酒を飲まないから…とのこと。かつて企業敷地内に独立家屋として設置された組合事務所はまさに「砦」だった。企業が倒産しても、組合事務所だけは出入り自由であり、泊まることもできた。もっとも本社ビルの最上階など最優遇された場所にある豪華な組合事務所を訪れた外国からの労組役員には呆れられたが…。

地区労オルグ時代、未加盟労組を片っ端から訪問したことがある。たしか、労金か全労済加入のお願いを名目としていた(そうしないと企業から断られる)。最も驚いたのは某大企業で、出てきたのは総務担当者だが彼が労組役員で組合事務所はあるが使ったことはなく、、総務が取り仕切っていた。「我が社は上部団体には入らない旨の協約があります」との一言に呆れた。しかしそこまで極端ではないにしろ、かつてはヤミ専もいたり、時間内組合活動も可能とされ、多くの組合員で熱気ある賑わいを見せていた組合事務所が今は閑散としているという。ある東京の産別組合事務所も人員減で書記さんを半数に減らし、灯が消えたようになっていた。

すべての労組が「組織拡大」を大目標として掲げている。しかし、実態は厳しく定年後再雇用された仲間が退職していけばさらに激減しかねない。連合だって2020年までの1000万連合実現プランを掲げたが事実上困難だ。2012年の連合中央委員会報告がなぜかブログ倉庫に残っていた。一部読んでおく。

◆経験豊富な組織拡大担当者不足も要因
 連合の組合員数は結成時の789万人をピークに減少を続け、現在は約675万人にまで落ち込んでいる。非正規労働センターを立ち上げた2007年以降をみても、パートタイマーなどの非正規労働者133万人の組織化を実現した一方で、既存の組合員が171万人減ったため、総数では38万人の減少になっている。
 同プランは、組合組織の縮減に繋がった背景に、 (1)多くの労働現場で企業の分社化や再編、海外移転などが多発したことによる正社員組合員の激減 (2)景気回復のなかでの労働の担い手としての非正規社員の登用の進行 (3)定年退職再雇用者に対する組合継続加盟への取り組み不足 (4)若年者の離職率の高まり (5)組合への無関心層の増加 (6)個別紛争時の金銭解決手段の簡素化による組合加入意識の低下 (7)多様な雇用形態に対する組織化への対応不足 (8)100人未満の中小地場の組織化への体制不備や役員の力量不足――などがあると指摘。こうしたなかで、「団塊世代の大量退職や企業分割による組合員の脱退などの進行により、現状維持さえ難しく、局面を打開すべき経験豊富な組織拡大担当者不足も大きな要因になっている」とする。
◆産別主体の組織拡大方針を見直す
 同プランが設定する1000万人の目標達成年度は2020年。「日本の労働界に与えられたラストチャンス」との認識で今後8年間での実現をめざし、本部・構成組織(産別)、地方連合会が相互連携を強め、一体的な取り組みを行う考えを示している。
 具体的には、「組織拡大の主体は構成組織(産別)、連合はその環境整備」としてきた従来の役割を見直し、連合本部と構成組織、地方連合会のそれぞれに「横断的組織化行動推進部署」を新設。個々の産別・単組だけでは進みにくいマスコミ、金融などの未開拓の産業分野や連合未加盟産別、建設や医療福祉などの連合未加盟(大手)組合、中小未組織企業、下請け企業などの組織化に三位一体であたる構えだ。
 同プランの報告を受け、中央委員会では、その第T期の取り組みとして、 (1)当面の対応として、2013年10月までの具体策を検討する「1000万連合」実現プラン推進PTの設置 (2)連合本部役員による組織拡大総対話行動の実施 (3)1000万連合実現中央集会の開催 (4)中央・地方での横断的組織化推進部署の設置――などの初期対応の取り組み内容を確認した。
◆集団的労使関係は社会的に必要なインフラ
 古賀会長はあいさつで、「組織の力は数に下支えされた運動量の総体。多種多様な仲間の結集が社会の公器たる労働組合の社会的役割の拡大につながる。集団的労使関係が社会的に必要なインフラであり、その拡大は組織された私たち労働組合の責任だ」などと強調。「本部・構成組織・地方連合会の三者が相互連携を強め、共同責任を持ち一体的に取り組むには、相互信頼が何より不可欠。そして、三者が組織拡大に向けた機能をこれまで以上に強化していく必要がある。課題山積だが、2020年に必ず1000万連合を実現するとの強い決意と計画の具現化に向けて全力をあげよう」と訴えた。<以下・略>


この方針を連合通信か解説していた。いつまで同じ総括、同じ方針を繰り返すのだろう…。

「1000万連合」実現を/中央委員会で新組織化方針を確認/復興・再生へ重点政策も(連合通信 2012.6.2)
 連合は5月31日、仙台市内で中央委員会を開き、約670万人に落ち込んだ組合員現勢を2020年までに1000万人に増やす新組織化方針を確認した。プロジェクトチーム(PT)を設置し、今秋に今後1年間の目標や計画を具体化する。東日本大震災からの復興・再生など、2013年度の重点政策も決めた。
  ●全体で組織化推進へ
 東京以外で中央委員会を開くのは10年ぶり。あいさつした古賀伸明会長は「雇用なくして復興なし。被災地の復興事業を『復興特需』に終わらせてはならない。新しい雇用の場の創出や、持続的な雇用につながる復興事業であるべき」と述べ、被災地支援を改めて強調した。
 非正規雇用や中小企業などで働く人々に照準を定め、本部、産別、地方連合が一体となって組織化を推進する「1000万連合実現プラン」を確認。報告した落合清四組織委員長(UIゼンセン同盟会長)は「労働運動の再構築そのもの。全員一斉にスタートさせよう」と語った。当面の対応として、本部内にPTを立ち上げるほか、本部役員による組織内の総対話活動や中央集会、オルグの発掘を行うとしている。
 ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい労働)の実現や、社会保障と税の一体改革をめざす2013年度重点政策を決定。12春闘の中間総括では、連合の役割強化などの課題に挙げた。
  ●「労働運動の再構築を」/落合組織委員長が強調
 2020年までに組合員1000万人の実現をめざす連合の組織化方針について、提案した落合清四組織委員長(UIゼンセン同盟会長)は「労働運動の再構築そのものだ」と意義を強調した。提案要旨を紹介する(文責・編集部)。
    ○
 連合結成から22年。これまでも組織拡大に高い優先順位を付けてきたが、満足のいく結果に結びついていない。組織の減少はグローバル化の進展などで現在も続いている。
 私たちは下りのエスカレーターを逆向きに上ろうとしている。しかし現実には下がり続けている。下がらないためには下る速度より、上る速度を大幅に上げなければならない。組織化の取り組みは担当者だけでなく、あらゆる部署が役割を持って活動しなければならない。日本中で波をつくり、運動を高めて行く必要がある。
 組織化は労働組合の原点であり本能である。私たちは長年、本能を眠らせていたような状態でいたことを反省しなければならない。
 労働運動はビジネスではない。「1000万連合」実現の道筋は労働運動の再構築そのもの。組織が活性化されるにつれて、社会運動としての労働運動は活性化されて行く。中央委員会を機に、全員一斉に取り組みをスタートさせようではないか。
<写真>産別の目先の利益にとらわれず、連合全体で組織化を進めようと提起された(5月31日、仙台市内) 
◆〈解説〉/ 人材と資金の確保がカギ/「連合本部主導」に道筋
 これまで産別任せにしてきた組織化推進の枠組みを改め、本部、産別、地方連合が横断的に取り組む組織化方針が始動した。必要に応じて、「本部主導」で進める道筋もつけた。今後は人材と資金をいかに確保するかが課題となる。
 照準の一つが、今や3人に1人にまで増えた非正規労働者。格差と貧困を広げた90年代以降の「雇用破壊」に対し、労組が機敏に対応できなかったことが、近年、「正社員クラブ」との揶揄(やゆ)を生み、社会的評価を低下させる要因ともなった。連合は組織化の旗を振ってきたが、産別によっては、非正規労働者の組合加入には後ろ向きで、春の処遇改善の取り組みでも「コンプライアンス(法令順守)」にとどまる例が少なくない。
 「労働運動はビジネスではない」との落合清四組織委員長の言葉は、非正規労働者をいまだに「雇用の調整弁」と見がちな産別や労組への批判であり、労働運動が超えなければならない課題であるとの指摘だ。
 「1000万連合実現プラン」は企業やグループ内の非正規労働者の組織化を産別の役割としつつ、本部主導で進める道も開いた。各地方ブロックにつくる本部直轄の「ローカルユニオン」や職種別「クラフトユニオン」がその受け皿となる。
 こうした取り組みの肝になるのが、組合づくりで地を這うオルガナイザーと資金の確保だ。全国展開する企業に狙いを定めて全国一斉に組織化を図るには人材と金が必要。新たな予算措置も課題となる。
 「社会の不条理に立ち向かう運動」を求めた「連合評価委員会」(座長・中坊公平弁護士)提言から9年。雇い止めや低賃金で苦しむ人々に手を差し伸べる大きな運動を展開できるか。真価が問われる。

1/31のJILPT【メールマガジン労働情報/No.1367】に<連合が労働運動アーカイブの構築に向けて資料提供を呼びかけ>の記事があって慄然とした。「2019年に結成30周年を迎えるに当たっての重点課題に位置づけており、これまで蓄積されてきた運動の記録を収集整理する。刊行物のほかポスター、チラシ、バッチなどの現物資料の寄贈を構成組織やOBのほか連合関係者以外も含めて幅広く呼びかける」という。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/lib/jtuc-library.pdf
▽連合・労働運動アーカイブの収集および資料室の運用整備について
http://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20180131c.pdf
何のために、そして残せる何があるというのか、OBの一人として悩む次第。原稿執筆のため学習をパスした。朝

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