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zoom RSS 帝産湖南交通の高裁逆転勝訴はもっと報じられるべき

<<   作成日時 : 2018/07/04 06:29   >>

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どうでも良い話しだが、今年もクーラーは使わずに過ごすし、ペットボトルは買わない。冷蔵庫で水道水を冷やして飲んでいる。もちろん相変わらずスマホ・携帯は不所持。「変人」の類いかもしれないが、できるかぎり他者に迷惑はかけないように生きている。しかし、この怒りと苛立ちだけは止まらない(苦笑)。こんな事態を招いている責任の一端を痛感している故に、許しがたい事象の連続に悩み続ける。今朝は、昨日の「赤旗」NETニュースに載っていたこの記事が、どこにも報じられていないことにクビを傾げた。「赤旗」に掲載された長時間労働告発記事が理由で懲戒処分を受けた労組役員が控訴審で逆転勝訴したとの記事だが、労働組合の取り組みとしては当然だし、批判されるはずは無い。しかし、その媒体が「赤旗」だから、他のメディアが無視するのであれば誤りだ。「赤旗」の記事だけでは不鮮明な箇所もあるので、民法協の記事も読んでおく。

労組元委員長が逆転勝訴 帝産湖南交通裁判 懲戒処分は無効 大阪高裁(赤旗 2018.7.3)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-07-03/2018070305_01_1.html
 滋賀・帝産湖南交通で、過酷な職場実態について取材に応じた労働組合元委員長に対して、会社が一方的に行った懲戒処分の撤回を求めた裁判で、大阪高裁(藤下健裁判長)は2日、懲戒処分を無効とし、差額分の賃金支払いなどを命じる判決を出しました。2017年4月に大津地裁が出した懲戒処分を認める不当判決を破棄しての全面勝訴です。
 帝産湖南交通の労働実態をめぐって、本紙(14年8月22日付)は「パート待遇改善で安全守る 非正規運転者加入に全力 路線バス会社の労組」と報道しました。
 会社側は、本紙報道について事実に反する記述があり、信用は著しく毀損(きそん)されたなどと主張。本紙報道が帝産湖南交通労働組合の八木橋喜代友委員長(当時)からの情報提供によるものとして、組合側委員の出席もない中で賞罰委員会を開催し、10日間の出勤停止の懲戒処分を行いました。
 判決は、本紙記事で会社側が組合との交渉に応じなかったと報じたことについて真実と認定。また運転者が長時間労働の直後に入院したとの報道について、「核心部分について真実」と認めました。
 そのうえで情報提供が、「公共の利害に関する事実に係り専ら公益を図る目的」であり、「真実であることが証明された」と指摘。情報提供行為に違法性はないとして、懲戒処分を無効としました。
 裁判後の報告集会で八木橋さんは、支援に感謝するとともに「和解案もあったが、大津地裁判決を取り消す判決を求めて応じなかった」と語りました。

新聞記者の取材に応じると懲戒処分か? ―― 帝産湖南交通事件(民法協ニュース 弁護士 藤木邦顕 2017年06月15日)
http://www.minpokyo.org/journal/2017/06/5297/
 滋賀県の路線バス会社帝産湖南交通のバス運転手の八木橋喜代友氏は、帝産湖南交通労働組合の委員長であったが、私鉄連帯する会に参加するなかで、2014年7月ころにしんぶん赤旗記者から取材を受けて、組合の活動や増えているパート労働者の労働条件問題について述べたところ、同年8月22日に記事となって掲載された。これを知った会社は、赤旗記事に誤りがあるとして、労働組合の抵抗にもかかわらず、翌年2月に出勤停止10日の処分を発令した。八木橋氏は、これを不服として大津地方裁判所に懲戒処分無効確認の訴えを提起した。大津地裁は、2017年3月17日に原告の請求を棄却すると判決した。八木橋氏は、これを不服として大阪高裁に控訴している。
 会社が懲戒理由としたのは、記事中の「労組はパート運転手の不満をとりあげて会社と交渉しました。しかし、会社は、非組合員の問題であると言って組合との交渉に応じませんでした。」との部分(原判決上記事@とされている。)と、「運転手が『君しか走るものがおらんのや』といわれ、一日に2人分の勤務をかけもちするように迫られ、断りきれずに3日連続の長時間労働をした翌日に心筋梗塞で入院しました。」という部分(原判決では記事Aとされている)であった。原判決は、記事@は真実であるが、記事Aは事実に反するものであって、記事Aだけでも出勤停止10日の処分は相当であるとした。
 内部告発と懲戒については、内部告発の真実性または真実と信ずべき正当な理由があること、基本的目的が法違反や不正の是正にあること、告発行為の態様が相当なものであることを要件に、懲戒権行使は許されないものと解されている。(菅野和夫『労働法』第十版485〜486頁)。
 公益通報者保護法第6条は、同法3から5条の規定は、通報をした労働者に対し、解雇その他不利益な取り扱いをすることを禁止する他の法令の適用を妨げるものではないと規定し、解雇・懲戒処分に関する労働契約法14、15、16条をあげている。
 ところが原判決は、従業員が会社の内部情報を外部の報道機関に提供する行為は、「一般に平時においては企業秩序に違反するものとして厳につつしまれるべきものと解され」、公益通報者保護法に定められた対象事実・通報先・内部通報で是正されないことなどの要件を充足しなければ労働者は保護されないという解釈をした。
 この判決は、内部告発について、あたかも公益通報者保護法の定めた要件に該当する通報しか保護されないかのように解しており、放置できない。
 原判決は、記事Aについて入院した運転手の勤務は、「自動車運転者の労働時間の改善のための基準」に違反せず、そもそも長時間労働ではないし、心筋梗塞との因果関係は不明であるのに関係があるかのような記事になっていると認定した。しかし、当該運転手は、前月度に47時間10分の残業をしているところ、5月21日から入院する前日の5月28日までに、本来の乗務に加えて掛け持ちと呼ばれるさらに1系統の乗務をした日が2日、公休出勤が1日あり、7日連続の勤務であったうえ、7日間のみで前月の約半分にあたる23時間16分の時間外・休日勤務をしていた。かかる労働実態は長時間労働以外の何物でもない。
 原判決は、処分の相当性について、長距離バスの重大事故などのため、バス運転手の長時間労働への社会的関心が高まっていたなかで、被告が長時間労働を強いた結果、運転手が倒れたという記事によって、被告の社会的信用の毀損のおそれは非常に大きいとする。これでは、長時間労働をさせていた会社が免罪され、労働者は沈黙を強いられることとなる。判決でかような逆転した論理がまかり通ることは許されないので、控訴審を闘う決意である。


この国では労働組合活動が不当に落とし込められている。本来はTVドラマにおいても長時間労働などが描かれるのであればそこに労働組合や労使協定が描かれるはずだが、意図的に排除されている。確かに大企業では役に立っていないケースも多々あるだろうが、労働者が声をあげる、団結するという正当な権利を描くことは許されないようだ。もちろんそこに政党やメディアが介在するなどあり得ない。テレビニュースも扱っていた大東建託の長時間労働是正勧告だが、毎日新聞は「ブラック企業ユニオン」の記者会見によるものだと報じたが、TVメディアでは見当たらない。

<川崎北労基署>長時間労働 大東建託に是正勧告(毎日新聞 2018.7.3)
 賃貸マンション運営大手「大東建託」(東京都)の神奈川県内の支店が、20代の男性社員(当時)に労使協定(36協定)を超える長時間労働をさせたとして、川崎北労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが明らかになった。男性と、男性が加入する「ブラック企業ユニオン」が3日、記者会見し、長時間労働の強制や残業時間の過少申告、パワハラの実態についても証言した。
 同ユニオンによると、男性社員が営業職として働いていた支店は、36協定で残業時間の上限を70時間(繁忙期は80時間)としていた。労基署は、営業職だった男性社員が2017年10月に協定違反となる約100時間の残業があったと認定し、今年6月4日付で是正勧告した。約10万円の未払い賃金も指摘した。
 男性によると、休日に度々、上司から電話で出勤を強制された。残業時間が月70時間を超えると修正を強いられるため短く申告し、労働時間をごまかすために、記録の残る社有車やパソコンを使わずに仕事をすることが日常的だった。
 また、営業実績が上がらないことを朝礼で謝罪させられたり、「給料泥棒」と叱責されるなどのパワハラを受けたりすることも多く、長時間労働を迫られる環境だったという。男性は昨年12月に退職した。
 大東建託は取材に「是正勧告を受けたのは事実で、重く受け止めている。いきすぎた指導などがあれば、今後指導していきたい」と話した。

大東「十則」掲げ、現場が惨状 勤務の過少申告は常態化(朝日新聞 2018年7月2日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL6Z55RZL6ZULFA001.html?ref=nmail
 賃貸住宅大手の大東建託の支店が、労使協定で定めた残業時間の上限を超えて社員を働かせたとして6月に労働基準監督署から是正勧告を受けた。積極的な営業攻勢の裏で、営業に駆け回る社員たちはどんな働き方をしていたのだろうか。
◆大東建託、長時間労働に是正勧告 「過少申告」証言も
 大東建託は、地主らにアパート建築を勧め、一括で借り上げる「サブリース契約」で業績を伸ばしてきた。相続税の節税になる場合があることも追い風に、17年度末に同社が管理する賃貸住宅の戸数は103万6千戸に達し、11年度末から約5割増えた。
 業績を支えるのが積極的な営業だ。同社では午前の飛び込み営業を「初訪」、見込みのありそうな客を訪問することを「再訪」、昼間に会えない客などに夜に接触を試みることを「夜訪」と呼ぶ。社員一人ひとりに社有車が割り当てられ、支店ごとに厳しい業績目標の達成を求められるという。
 神奈川県内の支店で営業を担当し、今回の是正勧告のきっかけとなった20代の元男性社員の働き方が変わったのは、入社から3カ月ほど経った17年秋ごろ。なかなか契約が取れず、しだいに上司から「成果が取れていないのに、帰らないよな」などと長時間労働を迫られるようになったという。
 「飛び込み営業」が重視され、日中に回った中で見込みのありそうな訪問先には再訪を励行するよう求められた。男性が夜の訪問を終えて上司に電話で報告すると、別の地主の家を訪れるよう指示されたことも。
 同社では社員が日々の労働時間をパソコンで入力する仕組み。月末に向けて残業時間が70時間に近づくと、会社側から注意喚起がなされた。男性は勤務の記録が残らないよう、運転が記録される社有車を使わずに営業したり、パソコンの電源を落として作業したりしたという。
 社員や元社員の証言によると、残業時間の「過少申告」は是正勧告を受けた支店だけにとどまらない。東京都内の支店で働く現役社員も、残業時間が上限を超えると注意を受けるので、勤務時間を実際より少なく申告する「調整」をしているという。「採用時は『年100日以上の休日がある』と聞いていたが、実際に休みは週1日と上司に言われ、夜8時まで営業に回れと指示される。残業時間が70時間を超えないように申告する『調整』は、皆やっている」と話す。
 静岡県内の支店で最近まで働いていた元社員も、上司から「70時間を超えないように入力しろよ」などと言われ、午前7時から働いているのにパソコンの立ち上げを午前8時半にずらしたり、実際にはとっていない休憩を入力したりして勤務時間を実際よりも短く申告していたという。
 東京都内の支店で16年ごろまで働いていた別の元社員は「昔は1日16時間働き、休みなしなんていうのは当たり前だった」と振り返る。休日出勤しても申告しなかったり、職場のなかには、記録の残らない会社貸与のタブレット端末を使って自宅で資料づくりをしたりして、勤務時間を調整している社員もいた。「成績を上げるには歩くしかない。このやり方で、70時間に残業をおさめるのは無理がある」と指摘する。
 「取り組んだら放すな。殺されても放すな。目的完遂までは」。大東建託の支店では近年まで、朝礼時に社員が大声でこう唱和していた。「大東十則」と呼ばれ、支店では額縁に入れて飾られていた。「広告の鬼」と呼ばれた大手広告会社、電通の元社長の遺訓とされる「鬼十則」とほぼ同じ内容だ。
 16年に電通社員の過労自殺が労災認定された後、「大東十則」も廃止されたという。
 大東建託が是正勧告を受ける前の5月下旬に取材に応じた小林克満専務は、社員の労働実態について「長時間労働は課題だったので、ここ3、4年は注力してだいぶ改善されている」。中村武志人事部長は「パソコン(の起動時間)を含めて労働時間把握の施策をいろいろやっている。サービス残業がないようシステマチックに努めている」などと話した。


なおブラック企業ユニオンは、2018年7月9日(月)と10日(火)の夜に、不動産・建築営業職で働く労働者を対象にして、労働相談のホットラインを開催するという。できればここまで報じて欲しかった。
〇ホットライン概要
企画名:不動産・建築営業職のための労働相談ホットライン
日時:7月9日(月)18時〜22時、7月10日(火)18時〜22時
電話番号:0120-333-774
主催:ブラック企業ユニオン
※通話・相談は無料、秘密厳守です。ユニオンの専門スタッフが対応します。

気に掛かった報道をさらに読んで今朝は終わる。みんな頑張っている!

実習生5人に賃金未払いか、岐阜 縫製会社、違法な長時間労働も(共同通信 2018.7.3)
https://this.kiji.is/386840000069452897?c=39550187727945729
 産業別労働組合JAMは3日までに、岐阜市の縫製会社がミャンマー国籍の技能実習生5人に違法な長時間労働をさせ、約67万〜300万円分の賃金が未払いになっているとして、労働基準法に違反する事実の調査などを求める「申告書」を岐阜労働基準監督署に提出した。
 JAMによると、5人は2016〜17年に来日し、講習を受け同社で就労。主に技能実習と無縁な梱包作業をしていたという。午前7時から翌日午前0時まで働かされる日が多く、今年2月まで「基本給」は月6万円で、残業時の時給は県の最低賃金を下回っていた。
 「ミャンマーに帰れ」と暴言を浴びせるなど、人権侵害もあったという。

花王に2千万円の賠償命令 有害物質扱う仕事で体調悪化(朝日新聞 2018年7月3日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL725G05L72UTIL026.html
 大手化学メーカー「花王」(東京)の和歌山工場に勤めていた元社員の男性(51)が、有害物質を扱う仕事の影響で化学物質過敏症になったとして約4700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、東京地裁であった。梅本圭一郎裁判長は、安全対策に不備があったとして、花王に約2千万円の支払いを命じた。
 原告側によると、男性は1993年から、製品の検査・分析業務を担当し、メタノールやクロロホルムなどの有害物質を扱った。翌年秋ごろから手先のしびれを感じるようになり、06年に化学物質過敏症の疑いが強いと診断され、12年に自主退職した。
 判決は、男性が工場での作業によって大量の化学物質にさらされ、化学物質過敏症になったと認定。「適切な場所に排気装置をつけるなどの対策をすれば、化学物質にさらされることを避けられた」として、花王に安全配慮義務違反があったと判断した。
 花王は「判決文を精査した上で対応を決めたいと思います」とのコメントを出した。

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http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20180704/CK2018070402000037.html
やや詳しい記事です
2018/07/04 08:47

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