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zoom RSS 東電社員の労災申請 戻って欲しい現場重視

<<   作成日時 : 2016/11/02 06:24   >>

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多くのメディアが取り上げている東電社員の労災申請だが、個人的にも様々な思いがあるのでチェックしてみたい。末尾に掲げた本人のFacebook文章がコピペできればいいのだが、報じられている内容と若干ニュアンスが違うようだ。東電広報室は「労災の認定は、所轄の労基署が判断すると認識している。個別の事案に対する回答は差し控える」とコメントしており、また当然ながら(?)東電労組の対応も見えないので躊躇したが、 東電からは「11月5日に療養期限満了で解職する」との通告がある中で考えざるをえない。以下、とりあえず毎日の報道を添付する。

東日本大震災 福島第1原発事故 東電賠償担当うつ病 「残業169時間」 労災申請(毎日新聞 2016年11月1日) 
 うつ病になったのは違法な長時間残業を強いられたことが原因として、東京電力社員で福島第1原発事故の賠償を担当していた一井唯史さん(35)が31日、東京労働局中央労働基準監督署に労災を申請した。
 申立書などによると、一井さんは東日本大震災から半年後の2011年9月、売り上げ減に対する賠償額に納得しない企業の苦情を受ける部門に異動。13年2月に社員約450人の相談に乗って賠償の可否を指南する役目を任され、最長だった同3月の残業は89時間に上った。「(同月の)サービス残業と自宅への持ち帰り残業を合わせると169時間だった」という。
 同6月20日朝に布団から起き上がれなくなり欠勤し、7月1日に立川支社に異動した。会社のトイレで嘔吐(おうと)するなどの症状が出て、欠勤や早退が多くなった。9月3日にうつ状態と診断され、翌日から休職。14年4月にうつ病と診断された。
 今年10月に入り、東電から「11月5日に療養期限満了で解職する」と通告があった。一井さんは記者会見で「ボロボロになるまで働いたのに(解職を通告されるとは)」と訴えた。
 東京電力ホールディングス広報室は「労災の認定は、所轄の労基署が判断すると認識している。個別の事案に対する回答は差し控える」とコメントした。


Facebookを読むと、実にまじめな方だということがよく分かる。そして本人が主張するように「誤り対応の部署が大変でうつ病になった」のではなく、「東電の無理な配置換えや組織改編による過重労働」が原因なのだろう。自分の会社が引き起こした原発事故に対し、社員として誠心誠意、被害者の方に向き合って仕事をやり抜こうとすれば、ここまでには至らない。本人が、最も自分の思いに近いと思ったという「赤旗」の記事を掲げておく。

東電社員が労災申請 原発賠償業務で うつ病発症 “会社は賠償最低限にと指示”(赤旗 2016年11月1日)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-11-01/2016110115_01_1.html
<写真>労災申請した東電社員の一井唯史さん(中央)=31日、千代田区の中央労働基準監督署
 2011年の東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う賠償業務に携わり精神障害(うつ病)を発症したのは、長時間・過密労働と慢性的な睡眠不足、ストレスなどが原因の労働災害であるとして休職中の東電社員が31日、中央労働基準監督署(東京都千代田区)に労災認定を申し立てました。
 申し立てたのは13年2月から6月まで法人部門の賠償業務を統括する産業補償総括グループ基準運用チームの一井唯史さん(35)。
 一井さんは申請後の記者会見で「原発事故による被災者のために賠償業務に尽力してきたが、いまだに10万人近い方々に避難生活を強いている現実に心苦しく思います。事故を起こした東電社員として謝罪したい」と、頭を深々と下げました。
 同時に賠償業務について東電は「とにかく謝れ」と言いながら最低限の賠償にするように指示されていたと告発。原発事故当時に、「原発政策を推進する政党が政権をとるまでは(ネット上での)発信内容には留意しろと指示するなど東電は被災者に向き合うよりも、原発再稼働を優先する企業だ。労災申請でそうした東電体質を変えたい」との決意を語りました。
 申立書によれば、一井さんは03年に東電に入社し、11年3月の原発事故後の同年9月から賠償業務の法人部門に配属されました。13年2月には、法人賠償組織(約450人)を代表し賠償基準の責任権限を持つ基準運用チームメンバー(6人)に。複雑で難しい案件について、賠償業務担当者や管理職からの相談を受けて、賠償の可否判断などを助言していました。
 月100時間を超える残業、睡眠時間が4時間という状況に加え、東電の無理な組織改編で過重・長時間労働を強いられ、13年9月にうつ病と診断されました。
 東電は社員からの労災認定の申し出に対し、「私病」扱いの傷病休職期間切れとして11月5日での解職を通知しています。
<解説>問われる東電のコスト削減
 東京電力福島第1原発事故の法人賠償業務にかかわり、労災認定を申請した東電社員、一井唯史さんは「申立書」のなかで、東電の態度を「会社ぐるみの労災隠し」と告発しています。
 一井さんは賠償業務にかかわるストレスが厚生労働省の「精神障害の労災認定」の示す「強」に該当、認定レベルにあることなどを挙げ、会社側に「賠償業務に起因する労働災害としての扱い」を求めました。
 それを拒む東電。背景に東電による原発事故後のコスト削減を理由にした人員削減があります。一方で新潟県にある柏崎刈羽原発には再稼働を視野に職員数を確保するなど明らかに再稼働ありきの態勢です。
 いま東電に求められているのは福島原発事故の原因究明とともに、除染や賠償、廃炉などの作業に全力を挙げることです。汚染水をめぐり、原子力規制委員会でも「柏崎刈羽が万全だと主張するなら、そのリソース(人や資金)を福島第1原発に投入できないのか疑問だ」との意見が上がるほどです。
 柏崎刈羽原発の再稼働を断念し、それに要する資金や労働者を福島原発の事故処理に向けることです。一井さんのような深刻な過密・長時間労働をなくし、賠償や除染、廃炉作業のために人員を増やすことこそ求められています。


一井さんは新たに始めたツイッターで「私が今週末で解職となる前に賠償総括の意地を見せてきます。労働者を救うための最後のきらめきになればいいなと思います」と綴った。そして「私は東電社員です これから労災隠しにあっている社会に一石を投じるために、労災申請に行ってきます!」とも。記者会見では「精神障害の場合、報告の義務はないから会社側の主張は間違ってないとツッコまれ」たという。しかし一井さんは「私は何度もお願いしてきて封じ込めにあってきたので、そういうのが労災隠しって言うんじゃないのかなーと思います」と答えた。

業界外の方からは、なぜ東電には別組合が立ち上がらないのか質問を受ける。またかつての全電力や東電賃金差別事件など潮流間差別事件も…。しかし、完成された企業別組合としての東電労組には、これまでも個人の反抗はあり得なかった。しかし、さすがに歪みが起きているようだ。会社はこの状況では簡単に解雇できないとおもえるが、電通自死事件の広告労協声明を読むと、簡単にはいかないことが理解できる。

しかし、一井さんは起ち上がった。これまで表に出てこなかった様々な事実も明らかにされるかもしれない。もちろん労働組合の対応も…。電力供給というハードな仕事を支え続けてきたのは現場労働者の力であり、それが東電労組を支えてきた。笹森元連合会長をはじめ、東電の優れた労組活動家はみんな現場上がりで、労働を熟知し、労働者を大事にしていた。それが原発事故以降変わってしまったのかもしれない。とにかく、11/5を含め、今後を注視していきたい。また一井さんの健康を念じ、今後の活躍に期待したい。

なお蛇足だが、一部のメディアは意図的にこの重大な記者会見を報じていないように思える。これも現在の歪みにつながっており、検証されるべきだ。

>原発賠償「とにかく謝れ」 激務で睡眠不足うつ病に 東電社員が体験証言(東京新聞 2016年10月31日 朝刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201610/CK2016103102000125.html?ref=rank

>一井唯史 Facebook 2016.11.1
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=1121221821287115&id=100001979231953

>一井唯史 Twitter  https://twitter.com/ichii_tadafumi
@ichii_tadafumi
東京電力の社員として原子力事故賠償にあたりました。激務で体調を崩し、会社に労災の基準にあてはまるから労災申請してほしいと何度もお願いしてきましたが、取り合ってもらえず、自分で労災申請しました。多くの犠牲を伴う原子力はもうこりごりです。歯向かう?と嫌がらせをされたり不審死にするみたいですね。くだらない。私は自殺しません。

>電通過労死問題受け、広告労協が声明「メディアの多様化により業務量が激増」(弁護士ドットコム 10/31)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161031-00005295-bengocom-soci

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