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zoom RSS 大阪市営地下鉄民営化の労組責任は…

<<   作成日時 : 2017/03/30 06:26   >>

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ほとんど話題にならないが「大阪市営地下鉄が民営化 公営で全国初、来春に移行」(共同 3/28)は、業界的には大ニュースだ。28日の大阪市議会本会議で、維新・自民・公明の賛成により大阪市営地下鉄・バスの民営化に必要な関連条例が可決、成立した。地下鉄は黒字にもかかわらず…。来年4月には東京メトロに次ぐ営業距離の地下鉄新会社が誕生する。新会社は「大阪地下鉄株式会社(仮称)」だそうだが、名門「大交」労組が自治労に残るのか、私鉄総連に移るのかは不明。「労働情報」誌でも少しだけ報じたが、組合トップ自らが民営化を推進(?)したという異常事態ゆえか、何故かあまり話題・問題にならなかった。東京交通労組の活動家たちも苦悩を深めている。国家的不当労働行為と呼ばれた国鉄分割民営化から明後日で30年。「公共」がどんどん歪み、劣化していく責任を労働組合はどう果たしていくのか…。

>大阪市営地下鉄・バス民営化決定へ 18年春に移行方針(朝日新聞 2017年3月28日)
http://www.asahi.com/articles/ASK3S0BVWK3RPTIL04Q.html

それでも労組の責任を問う声はほとんど無い。無いことが、労働組合の社会的影響力の劇的低下を表している。昨日も綴った「働き方改革実行計画」についてもだ。さすがに独在住の熊谷徹さんはTwitterで<政府の「働き方改革」は抜け道だらけで、全く頼りになりません。たとえば年720時間の上限には、休日労働は含まれていません。一体組合はどうしたのでしょうか>と綴った。独から見れば信じられない事態なのだ。

昨晩も「労働情報」の会議があり、参加していた友人たちは連合事務局長談話を読んで絶句していた。重要課題が山積しているが、労働運動関係者は最重点に批判すべき内容が多々含まれており、連合内部でも議論がされなければならない。そうしないと高プロや裁量性拡大で大変な長時間労働社会が野放しになる凄まじい事態になる。しかし、残念ながら「反応」はほとんどない。東京新聞社説とASU-NETに載っていた告発を沈痛に読んで、さらに悩み続ける。川人弁護士の正論に連合はどう「反論」するのか−。

【社説】残業月100時間 これでは働かせ改革だ(東京新聞 2017年3月29日)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032902000137.html
 パートなど非正社員の待遇改善につながりそうな内容も盛り込まれたが、長時間労働の抑制については甚だ不十分だ。過労死ラインの長時間残業を合法化するものであるという批判は免れない。
 「何かをやりたいと願っても画一的な労働制度、保育と介護との両立困難など壁が立ちはだかる。こうした壁を取り除く」。政府の会議が取りまとめた働き方改革実行計画はうたい上げるが、具体的な内容はこれに遠く及ばない。
 正社員と非正社員の不合理な差をなくす「同一労働同一賃金」の実現は、一定程度評価できる。全労働者に占める非正社員の割合は四割近くに達し、正社員に対する非正社員の賃金水準は六割弱にとどまる。
 通勤手当や時間外労働手当、慶弔休暇などでは待遇差を認めず、同一の支払い、処遇をすることを求めた。基本給、賞与も経験や能力、実績などが「同じなら同一の支給をする」との基準を示した。関連法を改正し均等・均衡待遇を盛り込む、またはより強化する。
 待遇格差の是正に向け改善が見込めそうだ。企業側が正社員の処遇を引き下げて対応することのないよう、政府には経済界への働き掛けをしてほしい。
 問題なのは残業時間の上限規制だ。労使は年間七百二十時間の枠内で特例として「一カ月百時間未満」「二〜六カ月平均八十時間」の上限を設けることで合意した。しかし、その後、年間の上限に休日が含まれていないという「抜け穴」が発覚。年九百六十時間まで働かせられることが分かった。命を守るルールに、そこまでの特例が認められていいのだろうか。 
 しかも、研究開発部門で働く人は対象外とするほか、運輸業や建設業、医師は最低五年間は適用を猶予する。厚生労働省によると脳・心臓疾患の労災認定件数二百五十件余(二〇一五年度)のうち、建設・運輸が五割を占める。人手不足が背景にあるというが、だとしても命を落とすような働き方を容認していいはずがない。
 さらに、働いた時間ではなく成果に応じ賃金を払う「残業代ゼロ」制度とみなし労働時間に賃金を支払う裁量労働制を拡大することを盛り込んだ法案を、早期に成立させることも強調した。両制度は事実上、残業規制の枠外だ。過労死を減らすどころか増やしかねない。再考を求める。
 子育て、介護など家庭と仕事の両立を容易にするという働き方改革の原点に立ち戻ってほしい。

過労死ラインの残業上限設定および長時間労働促進法案に断固反対します(全国過労死を考える家族の会代表世話人 寺西笑子)
http://hatarakikata.net/modules/column/details.php?bid=399
1 第9回「働き方改革実現会議」で残業時間の上限に関する政労使合意が示されました。それは、「月45時間、年360時間が原則」としながらも、業務の繁忙など特別の場合は、2〜6か月の複数月80時間、単月100時間、年720時間、さらに休日出勤の別枠を入れると年間960時間の残業も可能という、抜け道付きの例外規定を設け、残業時間をさらに規制緩和しようとするものです。1日の規制も1週間の規制もないため、毎日5時間、10時間という残業が続いても違法ではないという恐ろしいことなります。これでは過労死する働き方にお墨付きを与えるようなものです。このような過労死の合法化は許せません。
2 そもそも時間外労働の限度に関する基準は、厚生労働省の大臣告示で月45時間、年360時間と定められています。根拠は、残業時間がこれを超えると睡眠時間が確保されなくなり、労働者の健康に支障をきたすことが証明されているからです。それなのに、月80時間から100時間、年960時間という大臣告示の倍以上の危険な働かせ方を政府はなぜ法制化するのでしょうか。これは仕事のために命を投げ出して過労死するほど働けという意味を持つものであり、過労死被災者の遺家族として断じて許せません。
3 そのうえ政府は、「高度プロフェッショナル制度の創設」と「企画業務型裁量労働制の拡大」を働き方改革にセットし押し通そうとしています。「高度プロフェッショナル制度」は、一定の年収用件を満たすと「残業代ゼロ」で労働者を無制限に働かせることができる制度であって、過労死を増加させる恐れがあります。「企画業務型裁量労働制の拡大」についても、今でさえ十分にできていない労働時間の適正な把握がますます困難になる恐れがあります。わたしたちは、長時間労働を助長するこうした労基法改定に断固反対するものです。
4 わたしたちの大切な家族は、長時間過重労働によりある日突然過労死しました。上司の命令により睡眠もとれないほど会社に尽くしてきたのに、過労死すると職場に緘口令が敷かれ、理由も教えてもらえず謝ってももらえません。遺された家族の悲しみと喪失感は計り知れず、遣りきれない思いでいます。過労死はまじめで責任感が強い人が被災する極めて理不尽なできごとです。何よりも志を半ばにして命を奪われた本人の無念は如何ばかりでしょうか。わたしたちは、過労死の悲劇を繰りかえさないために、過労死防止法を成立させました。成立後、国は「過労死ゼロ」をめざす「大綱」を打ち出しました。それなのに過労死ラインの残業が違法にならない制度を作ることは矛盾しています。わたしたちはどんな内容でも残業時間の上限が法制化されたら一歩前進とは全く思っていません。向かう方向が真逆です。過労死防止法は、これまで多くの命が犠牲になってできた法律であり、全国の過労死遺族の涙と汗の結晶です。
以上、過労死ラインの残業上限設定および長時間労働促進法案に断固反対します

働き方改革実現会議 実行計画 について(過労死弁護団全国連絡会議幹事長 弁護士 川人 博)
http://hatarakikata.net/modules/column/details.php?bid=400
 1 本日決定される改革内容は、とくに下記の理由から、過労死をなくすことや長時間労働を解消することに実効性があるとは言えず、むしろ、過労死を助長する危険性が大である。
 第1に、一か月100時間、平均80時間の時間外労働を事実上容認する内容は、労災認定基準のいわゆる「過労死ライン」の労働を放置することにつながるものである。
  ちなみに、電通は、遺族橋幸美氏との合意書において、繁忙期でも月の法定外労働75時間を上限とする旨を約束しており、今回の政府の計画は、いま時短を進めようとしている各企業の努力にも逆行するものと言わざるを得ない。
 第2に、長時間労働の典型的な業種である製造業、運送業について、長時間労働規制の対象から除外しており、これらの業種でとりわけ過労死が発生する危険性が極めて大である。これまでの過労死事例で、時間外労働が月100時間以上の事案は、製造業、運送業において とくに目立っているが、その要因は、これらの業種が大臣告示の適用除外となっていたからである。
 今後とも(少なくとも5年間は)、適用除外されるということは、危険な職場状況を放置することになる。
 第3に、医師の深刻な過重労働と過労死が社会問題となっているにもかかわらず、5年間にわたり、長時間労働の規制対象から外すということは、医師の命と健康に深刻な影響を与え、かつ、医療事故の原因となる。
 応召義務(医師法)は、戦前以来の前近代的な内容であり、医師の過重労働を助長するものとなっており、廃止ないし改正すべき内容であり、この応召義務を理由として、医師の長時間労働を固定化すべきでない。
 第4に、現在国会に上程されている、いわゆる「高度プロ」法案は、労働時間規制の例外を拡大するものであり、いままで以上に多くの労働者を長時間労働に従事させる危険性が大である。
 第5に、深夜交替制勤務の過重性を考慮した労働時間規制の視点が欠落している。
 看護師等に加えて、様々な業種に深夜交替制勤務が導入されている現状において、これらに従事する労働者のいのちと健康を配慮するものとなっていない。
 第6に、公務員労働者の長時間労働規制の視点がなく、緊急の課題となっている教員の長時間労働を規制するための施策が示されていない。国家公務員、地方公務員の長時間労働が、民間の長時間労働を助長している側面も多く、この点での対策が示されていない。
 2 過労死弁護団としては、数多くの過労死の実態を踏まえて、政府、国会に対して、 今後とも意見を述べ、問題提起をおこない、過労死をなくすためのとりくみに力を尽くしたい。


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