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zoom RSS 労働法違反が当たり前のように横行しているが…

<<   作成日時 : 2017/05/09 06:36   >>

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自分に唯一残っている公的業務=労働審判員のおかげで、昨日は久しぶりに法律書を1時間熟読。しかし、手に届く近さの本棚には数十冊の法律関連書籍があるが、確実に内容を忘れていく。労働委員会の事件や労働相談で、日々必要に迫られて手に取っている時は楽しく(?)、何時間でも読めたのだが、リタイアするとどんどん遠くなる。もっとも労委に携わる前は、法律よりも運動だ、力関係で決まるとばかり、興味がなかった。ある先輩は、「裁判や労働委員会に頼ろうと考えた時点で負けている」と言い切った。ある意味、「力関係」が労使関係のセオリーだが、この日本という国では労働現場と労働法が乖離してしまっている証左でもあるかもしれない。

労働時間もその一つの表れだが、労働者派遣なり契約社員などという「働かせ方」は、「本来の(労働者保護としての)労働法」(?)には含まれないはずだった。見留さんがリツイートした言葉に「ヤクザがやればピンハネでも違法でアウト。会社がやれば、中間搾取でピン以上でも合法」というのがあった。見留さんは、それに続けて<他人の稼ぎをはねる、ピンハネの「ピン」は1割を示すが、そんなかわいいもんじゃない。2割、3割当たり前。マージン率の上限を定める法律はない>と、東京新聞の「:派遣社員に仲介料非公開 大手9社中6社 本紙調査」記事を紹介した。重要な記事なので、保存しておきたい。

:派遣社員に仲介料非公開 大手9社中6社 本紙調査(東京新聞 2017.4.30)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201704/CK2017043002000131.html
 派遣労働者の賃金について、派遣先の企業が払う派遣料金から仲介手数料を差し引く割合(マージン率)を、多くの派遣会社が労働者本人に公開していないことが、本紙の調査で分かった。労働者一人一人のマージン率の公開が法律で義務付けられていないためで、公開は各社の自主判断。情報公開に後ろ向きな業界の姿勢が鮮明となった。 (中沢佳子)
 マージン率が30%の場合、企業が労働の対価として月三十万円の派遣料金を払っても、派遣会社が30%に当たる九万円を徴収し、労働者は二十一万円しか受け取れない。厚生労働省の調べによると、支店など事業所ごとのマージン率の平均値は、20〜30%のところが多いという。
 本紙が大手九社に書面と聞き取りで調査したところ、六社が個別の労働者のマージン率を本人にも教えていなかった。理由は「個人分は法律で公開義務の対象になっていない」(パソナ、テンプなど)と答えた会社が多い。
 また、二〇一二年の労働者派遣法改正で、事業所ごとのマージン率の平均値については公開が義務付けられたが、労働者が事業所に出向かないと確認できないケースが大半だった。多くの社は一五年以降になってようやくホームページ(HP)で広く公開するようになり、最大手のパソナのHP公開は今年に入ってからだった。
 政府は同一労働同一賃金を掲げ、非正規労働者の待遇改善を約束しているが、自分の労働に企業がいくら払っているかが分からなければ、賃上げ要求すら難しい。派遣会社にマージン率の公開を求めたが拒否されたという埼玉県の女性(43)は「マージン率が分かれば、待遇を含めて自分で仕事を選び、納得して働けるのに」と話す。
 派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「派遣先の企業が賃上げのために派遣料金を上げたのに、派遣業者は労働者の賃金を上げなかったケースが実際にあった。個別に情報を公開させるとともに、マージン率の上限を定めることも必要だ」と指摘している。


こんな記事も重要だが、GW期間中の発表では、インパクトに欠ける。あわせて、少ない労働関係記事を添付し、今日の学習としたい。リタイアしても不思議に忙しい(苦笑)。

非正規の85%、無期転換知らず 来春開始のルール、浸透は不十分(共同通信 2017年5月5日)
 非正規労働者が5年を超えて勤務すると正社員と同様に定年まで働けるようになる「無期転換ルール」について、非正規の85・7%が制度の存在や内容を知らないことが5日、人材サービス会社アイデム(東京)の調査で分かった。このルールは非正規の雇用安定を目的に来年4月に始まるが、当事者に十分浸透していない実態が浮き彫りになった。
 ルールは2013年4月施行の改正労働契約法に盛り込まれた。非正規労働者は同じ会社で契約更新が繰り返されて通算5年を超えた場合、本人の申し込みに基づき正社員と同じ契約更新の必要がない「無期雇用」として働けるようになる。

半年で休み4日「過労死」 残業が国の上限未満でも認定(朝日新聞 2017年5月5日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK4B7GMWK4BPTIL03V.html?rm=535
<写真>斉藤さんのタイムカードのコピー(一部)。2015年8月14日から亡くなる直前の11月12日まで1日も休まず働いていたことがわかる(松丸正弁護士提供)
 2015年に亡くなった女性会社員(当時50)について、山口労働基準監督署が労災(過労死)と認定したことがわかった。女性の残業時間の平均は国の過労死認定ライン未満だったが、死亡前の半年で4日しか休めなかったことなどを考慮した異例の認定となった。政府は残業時間の上限規制を進めているが、専門家は「休日労働規制に踏み込まない対策は不十分だ」と指摘している。
「この年では仕事もないし…」休日も出勤、やつれた母は
 山口県内の弁当販売会社で配送を担っていた斎藤友己(ともみ)さん=同県防府市=は15年11月、自宅で急死し、死因は心臓疾患の疑いとされた。遺族側代理人の松丸正弁護士(大阪弁護士会)によると、斎藤さんは07年から同社に勤務。タイムカードをもとに計算した死亡直前1カ月の時間外労働(残業)時間は70時間11分で、直前2〜6カ月のそれぞれの平均は月あたり約71〜77時間だった。
 国の過労死認定基準(時間外労働が発症前1カ月で100時間か、2〜6カ月の平均で月80時間)には達しないものの、遺族側は、発症前6カ月の間に4日しか休めていなかったと主張。特に15年8月14日〜11月12日は連続91日間も勤務したとして労災を申請した。山口労基署は今年2月17日、遺族側の主張を認める形で、斎藤さんの死を「過労死」と認定した。
 労働基準法36条では、会社が従業員に時間外労働をさせる場合や法定休日(毎週1日)にも働かせる場合、事前に労働組合か労働者代表との間で協定(36協定)を結ぶ必要がある。そこでは残業時間や休日労働は実質的に上限なく設定でき、斎藤さんの会社での36協定にも法定休日労働の日数に限度はなかった。
 厚生労働省の13年度調査によると、企業などの約半数が36協定を締結。うち2割強で、1カ月(4週間)のうち法定休日の4日間とも働くことを可能にする内容だった。
 松丸弁護士は斎藤さんのケースについて「休めないことによる疲労の蓄積が大きかったとみるべきだ」と指摘。「36協定さえあれば事実上、延々と働かせられるのが現行制度。斎藤さんの死の教訓を社会で共有すべきだ」と訴える。
■専門家「休日労働の規制を」
 電通の新入社員・高橋まつりさん(当時24)の過労自殺を機に、「働き方」をめぐる論議が高まった。政府は関連法令の改正・整備に向け3月28日、残業時間の罰則付き上限規制などを新たに盛り込んだ「働き方改革実行計画」を決めた。
 残業時間について、36協定の締結を前提に、繁忙期も含めた年間の上限を「720時間(月平均60時間)」と設定。繁忙期は「1カ月100時間未満」「2〜6カ月平均でいずれも月80時間以内」を上限とし、過労死ラインをぎりぎり超えない水準にとどめた。
 ただ、年間上限「720時間」に休日労働は含まれず、斎藤さんのような法定休日をつぶす形の連続勤務に上限は設けられていない。休日労働抑制については事業者の努力義務とする方向で検討が進んでいる。
 森岡孝二・関西大名誉教授(企業社会論)は「休日労働の規制に手をつけない『改革』では過労死を防げないことが証明された。国は議論の出発点に戻り、実効性ある対策を検討すべきだ」と話している。

社説[働き方改革を考える]労働者視点欠く計画だ(沖縄タイムス 2017年5月1日)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95674
 きょうはメーデー。働く人の権利や労働環境の改善を求めて労働者が結束して訴える日である。1日までに全国各地で開かれることしの集会では、「長時間労働の撲滅」「格差是正の実現」などが大きくうたわれている。
 長年解決が望まれてきた課題であるが、政府の「働き方改革実行計画」が3月末にまとまった後だけに、労働者側の解決に向けた意欲を表していると言える。
 だが、現実は厳しい。文部科学省が28日に公表した小中学校の教員の勤務実態調査で、週60時間以上も勤務する教員が小学校で3割以上、中学校で約6割に達することが示された。過労死ラインを上回り限界を超える状況である。
 改革実行計画では、長時間残業の規制や、正規社員と非正規社員の不合理な差を改善する「同一労働同一賃金」の推進が柱となっている。派遣労働を原則自由化する労働者派遣法改正など、経済界の都合を優先して労働規制を緩和してきた従来の政府方針からの転換ともいわれる。
 バブル崩壊後、日本経済はデフレを伴った停滞基調が長く続く。労働規制の緩和で低収入層が増え、リーマン・ショックの影響なども加わり、所得格差は拡大。経済を下支えしてきた中間層が細った。
 2012年末に発足した安倍政権は、経済成長重視政策をとり、4年連続で賃上げを実現し、失業率も低下。経済は数字上は改善した。働き方改革も成長戦略の一環として打ち出したが、労働者保護の姿勢をのぞかせたことは改善の第一歩ではある。
■    ■
 ただ、課題が多く残っていることを忘れてはならない。
 同計画では、焦点だった残業時間の上限を、原則月45時間、年360時間と明記した。だが、繁忙期の特例として上限を1カ月100時間未満、繁忙が2〜6カ月続くなら月平均80時間以内、年間合計で720時間以内とした。
 過労死で家族を失った遺族らが特例に反発するのも当然である。上限の100時間や、2〜6カ月の月平均80時間は、労災が認定される過労死ラインぎりぎりまで働かせられることになるからだ。
 15年度に脳・心臓疾患で死亡し、労災認定された96人のうち、半数以上が月80〜100時間の残業をした後に亡くなっているのだ。
 別の抜け穴もある。特例には休日に働いた労働時間が含まれず、休日分を含めると、計算上は年960時間まで働かせることが可能になる。
 これでは労働者視点が不十分と言われても仕方ない。
■    ■
 全労働者の4割を占める非正規社員の賃金水準は、正規の6割弱にとどまる。格差縮小のため、盛り込まれた「同一労働同一賃金」の実現だが、言葉通りには捉えられない。仕事の実態に違いがなければ同一賃金を、違いがあれば相応の賃金支払いを求めているが、大幅な賃上げや格差解消は期待できそうにない。
 労働者が働きがいを持って生活できる環境を要求するのは当然だが、この改革ではまだ充足しない。今後も不断の見直しへの参画が必要だ、とこのメーデーに確認したい。


そういえばOECD東京センターが5/1に「5月1日はメーデー」のタイトルでグラフによる連続Twitterを行っていた。これも貴重な資料(苦笑)なので残しておきたい。https://twitter.com/oecdtokyo

>全労働者に占めるパートタイム労働者の割合。OECD平均は16.8%、日本は22.7%で平均を上回っています。
https://data.oecd.org/chart/4I8I&nbsp;

> 「5月1日はメーデー」日本の男女の賃金格差は、韓国、エストニアに次いで3番目に大きい。#賃金  #格差

>「5月1日は#メーデー」先日発表された対日経済審査報告書2017では、「生産性は高まったが、依然、問題はある。」として、労働市場の二極化や男女賃金格差、生産性向上の鈍化が指摘されいてます。#賃金 #格差
https://goo.gl/DRiXt2&nbsp;

>「5月1日はメーデー」上場企業における女性役員の割合。OECD加盟国平均だと20%であるが、日本では3%。これは加盟国の中で最も低い割合。

>1「5月1日はメーデー」過去数十年で貧困の年齢層はシフト。最も貧困リスクが高いグループは老年層から若年層に移った。日本では18−25歳の5人に1人が相対的貧困状態にある。#貧困 #賃金 #労働

>「5月1日は#メーデー」対日経済審査報告書2017では、 日本の生産性上昇率は鈍化していることが指摘されています。1985‐2000年と2007‐2015年の成長率を比べると、およそ1/3程度に上昇率が低下している。
https://goo.gl/DRiXt2&nbsp;

>「5月1日は#メーデー」。対日経済審査報告書2017では、正規労働者、非正規労働者の 賃金格差は大きいことが指摘されいます。非正規労働者の賃金比率は、50-54歳代では正規労働者と約60%の差が開いていることがわかります。https://goo.gl/DRiXt2&nbsp;

>「5月1日はメーデー」ワーキングプア の割合。働いていながら相対的貧困の状態にある人がOECD諸国では8.3%、日本では13.3%。これはOECD平均よりも高い数字です。 http://buff.ly/2oOCLOH&nbsp;  

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