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zoom RSS シルバー人材センターでの労組結成を期待

<<   作成日時 : 2017/11/16 06:29   >>

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国会情勢や労働運動をめぐっても苛立ちばかりが募る。批判はいくらでもできるが、的確な運動がなかなか見えてこない。ヤマトが人手不足で「年末夜間、時給2000円」との記事<ヤマト運輸が一部地域で、12月の夜間に勤務する臨時アルバイトのドライバーを時給2000円で募集していることが14日、分かった。お歳暮やクリスマスプレゼントで配達が増える年末繁忙期の人手確保が狙い>を読んだが、決して高いとは思えない過酷な労働だと思う。半世紀近く前、自分がテレビ局で深夜の収録専門ADをしたり、新宿でバーテンをやっていた時の時給も1500円程度だった。逆に絶句したのが東洋経済9/30「シニア活用の光と影」での風間直樹さんの記事「シルバー人材センター 最低賃金割れの現実」だった。

多摩市のシルバー人材センターではヤマト運輸との取引を行っており、早朝5時、同社従業員とともに70歳前後の高齢者男女が作業する姿がレポートされている。「数年前だったら、こうしたヤマトとの取引はできなかった」と多摩市のシルバー人材センター課長は語っているように、シルバーでの「派遣」も可能になっていた。ヤマトでの賃金がいくらかは記載されていなかったが、シルバーでの「請負」の場合は最賃割れも珍しくはない。「労働」でありながら、生きがい作業として扱われ、労働法の適用を受けないからだ。

自分も体調が良ければ、ユニクロの潜入記事ではないがシルバーに登録して、その作業を体験し、告発してみたい衝動に駆られる。家にい続ける苦痛に耐えきれず、また年金だけでは生活困難なためにシルバーに登録し、自転車整理などの作業を行う高齢者も多いようだが、長続きしない方も多い。連合高退連や年金者組合などでどのような議論になったのか当時はスルーしてしまった問題を再録しておく。この「結果」が風間さんの記事になっている。

シルバー人材センターの登録者、労働時間上限緩和へ 厚労省、週30〜35時間で検討(朝日新聞 2015年5月9日)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11743742.html?ref=nmail_20150509mo&ref=pcviewpage
 シルバー人材センターを通じて働く高齢者について、週20時間までしか働けない規制を年内にも緩和する方向で、厚生労働省が検討を始めた。年々増える高齢者に働きやすい環境を整え、人手不足のなか活用したいという自治体などの要望にも応える。
 人材センターに登録する人は、65歳以上の労働力人口の1割に相当する。高齢者の大きな受け皿になっているため、これを30〜35時間程度まで広げる方向だ。
 厚労省の生涯現役社会の実現に向けた検討会で、8日示された報告書の素案に盛り込まれた。あわせて、65歳以上にも雇用保険を適用することや、高齢者を雇う企業への支援の充実策も検討していく。
 人材センターで登録した会員に紹介する仕事は、駐車場の管理から介護の補助まで幅広いが、短期的で簡単な作業しかできない。現役世代の雇用に配慮し、民間企業を圧迫しないようにとの考えから、原則として労働時間は週20時間、労働日数は月10日を超えないよう、厚労省が通達に基づき指導しているためだ。
 こうした規制から利用しにくいという高齢者もいて、会員数はこのところ減少傾向だ。一方で介護や農作業などの現場は、賃金水準が低く若い人材が集まりにくい。高齢者をもっと活用したいという自治体などの要望が高まっていたが、規制が「壁」になっていた。全国の人材センターへの調査では、約6割が就労時間や業務内容の条件の緩和や撤廃を求めている。(末崎毅、平井恵美)
 ■自治体の要望反映
 厚生労働省がシルバー人材センターを通じた就労規制の緩和に動き出したのは、一部の自治体の強い要望があったからだ。介護や育児、農作業などでは担い手が足りず、高齢者への期待は高い。
 すでに事実上の緩和が認められた自治体がある。埼玉県草加市は、人材センターに登録した会員(約2200人)が週30時間まで働けるよう、見直しを求めた。厚労省は3月、いまのルールでも「多少の超過は運用の範囲としてありうる」と認めた。
 中村卓副市長は「規制緩和の動きは、ありがたい。元気な高齢者に『支える側』で活躍してもらうことが高齢社会を乗り越えるカギになる」と歓迎する。
 市は人材センターを活用して、軽作業のほか、介護が必要な人の買い物代行やゴミ出しの手伝い、ヘルパーの資格を持つ会員による訪問介護事業に取り組む。希望者にはもっと働いてもらいたいが時間制限があるため、月平均の報酬は4万円ほどだ。
 人材センター会員の福田常一さん(67)は、市がセンターに委託している事業で働く。認知症の男性(82)宅で、家族が留守の間に毎週2時間ほど、男性と昔話をしたり、歌ったりして過ごす。福田さんは「定年後も社会に貢献できているのがうれしい」といい、基本的に無料で利用できる男性の家族も「話し相手になってもらえるだけで本当に助かる」と話す。
 兵庫県養父(やぶ)市も、空き農地を減らすために高齢者に野菜などをつくってもらおうと、国に規制の緩和を求めてきた。ほかにもルールの見直しを訴える自治体はあり、厚労省も無視できなくなったといえる。
 ただ、若い世代よりも安い収入で働く高齢者が増えれば、現役世代の賃金を結果的に押し下げる懸念もある。人材センターには補助金が出ており、「民業圧迫」につながるとの見方も根強い。
 雇用政策に詳しいみずほ総合研究所の大島寧子(やすこ)・主任研究員は「高齢者により長時間働いてもらう場合は、報酬の水準が適正かどうかなど、働き手を保護する観点からの議論も必要だ」と指摘する。
 ◆キーワード
 <シルバー人材センター> 退職した高齢者らを登録し、仕事を提供する公益法人で、各市町村にある。1975年に東京都江戸川区で設立され、全国に広がった。掃除や除草、家事の援助サービスといった仕事が多く、働きに応じて報酬を出す。原則60歳以上が入会できる。昨年3月末で全国に1268法人あり、会員は約73万人。1人あたりの月平均収入は約3万5千円。

解説/見切り発車すべきでない/「シルバー人材」の規制緩和(連合通信 2016.3.19) 
 雇用保険法、育児・介護休業法など6本の法案をまとめた「雇用保険法等改定案」。3月16日に衆議院厚生労働委員会で可決されたが、改定内容の一つであるシルバー人材センターの規制緩和をめぐり懸念が高まっている。就業時間の上限をこれまでの週20時間から週40時間に拡大することなどが柱で、その具体的な要件が未定のまま見切り発車する恐れが出てきた。
 シルバー人材センターは高齢退職者のニーズに合わせ、請負(委託)、派遣、職業紹介の形態で業務を提供し、現在は請負(委託)が大部分を占める。取り扱う業務は清掃やビル管理、剪(せん)定など軽易なものとされ、月10日または週20時間以内とされてきた。今回の改定では、派遣と職業紹介に限り都道府県知事が指定すれば、週40時間まで就業可能とし、軽易業務に限らないこととする。
 同センターでの就業は本来「生きがい就労」のはず。改定案では、低賃金労働が労働市場に悪影響を及ぼす(厚労省)が懸念される。全労連の井上久事務局長は15日の参考人質疑で「低賃金労働を広げ雇用の質を下げる」と危ぐする。
 厚生労働省はこの民業圧迫を避けるために、都道府県知事が要件緩和を判断する際の一定の基準を設け、センター側が順守すべきガイドラインを作成するという。3月11日の質疑で共産党の堀内照文衆議院議員がその具体的内容をただすと、厚労省は「高齢者の就業率や職業別受注件数、求人の充足率などを想定している」との答弁にとどまった。ガイドラインはまだ概要すらできておらず完成は今年秋になるという。
「高年齢者雇用安定法」改定の施行は4月1日。低賃金労働の拡大を促す恐れがある以上、見切り発車はやめるべきではないか。


シルバー人材センターでの「労働と運動」を語っていた塩見孝也さんが亡くなったそうで、濱口桂一郎さんもブログで過去ログを紹介していた。多くの活動家もシルバーに登録されたとは思うが、待遇改善を含めなかなか運動が見えてこなかったなかでは貴重だった。

>労働に目覚めた元赤軍派議長(hamachanブログ・EU労働法政策雑記帳 2017.11.15)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-88aa.html

風間さんは東洋経済の記事の最後で「センターの役割を従来の生きがい作りから労働力確保へと転換するのなら、労働法が適用される雇用を原則とする必要がある。それなしでは、新たな無権利労働者を生み出すだけになりかねない」と指摘している。そのためにも、誰か、シルバーでの労組をつくりあげないだろうか。高齢者にとっては凄まじい時代となっているのだから…。

<年金プア 不安の中で>非正規労働者 保険料払えず滞納 老後破綻、激増の恐れ(東京新聞 2017年11月2日)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201711/CK2017110202000193.html?ref=rank
 20〜30年後に、無年金や年金受給額が低い高齢者が激増するとの懸念が、年金制度に詳しい学者や社会保険労務士の間で広がっている。この十数年間で、アルバイトや派遣社員などの非正規労働者の割合が急上昇。低賃金の労働者が増え、国民年金の保険料を滞納するケースが目立つからだ。典型的なワーキングプア(働く貧困層)の男性の生活状況をもとに考えてみた。 (白井康彦)
 「年金をあてにすることはありません。ずっと働くしかありません」。東海地方のアパートで一人暮らしをする四十五歳の派遣社員の男性に老後について尋ねると、顔を曇らせた。
 老齢基礎年金は、保険料を納付した期間(免除期間を含む)が通算で十年に達しないと受給資格が得られない。自らの納付期間について、男性は「保険料を納めた記憶はない。納付期間も分からない」と投げやりな口調。公的年金保険料の納付済み期間などが記載された「ねんきん定期便」が毎年自宅に届くが、いつもすぐにごみ箱に捨てていたという。
 男性を説得して、日本年金機構に問い合わせてもらったところ、納付期間は三年だった。年金を受給するためには今後七年間、公的年金の保険料を納める必要がある。
 男性は東北地方の高校を卒業後、大学に進学。しかし家庭の事情で二年で中退し、製鉄所で働き始めた。その後、さまざまな工場を転々とし、現場作業員として働いてきた。雇用形態は主に派遣社員で、所属する派遣会社もいくつか変わった。雇用が安定する正社員を目指したこともあったが年齢がネックとなり、かなわなかった。
 派遣社員の場合、契約内容によっては厚生年金に加入義務が生じる。男性によると、所属した派遣会社のうちの一社との契約がそれに該当した。その会社に所属した三年間は公的年金の保険料が給料から天引きされていた。
 今の仕事は時給が約九百五十円で、月収は約十六万円。派遣先までの交通費は自腹になることが多く、一カ月当たりの負担は約二万円になるという。それに税金や国民健康保険料、介護保険料、家賃を差し引くと、手元に残るのは約七万六千円。月額約一万六千五百円の国民年金保険料は重く、「とても支払えない」と男性はこぼす。
 現在所属している派遣会社から厚生年金への切り替えを勧められているが、負担が増えるという理由で断っているという。
 食費などを切り詰めて節約生活を送る男性の楽しみは、週に一回、自宅近くの大衆居酒屋に顔を出すことだ。「楽しみはこのくらい。将来のことを考える余裕はありません」。そう話すと、コップについだビールをグイッと飲み干した。
◆正社員化など賃金底上げを
 この男性のような年収二百万円以下の労働者は大幅に増えている。国税庁による民間給与実態統計調査によると、年収二百万円以下の給与所得者は二〇一六年は千百三十二万人と、八百五万人だった一九九六年の約一・四倍。また、総務省統計局の労働力調査によると、役員を除く雇用者全体に占める非正規労働者の比率もこの二十年間で、約22%から約38%に上昇している。
 収入が低いと、国民年金保険料の納付は大きな負担となり、滞納につながることが多い。厚生労働省が実施した一四年の国民年金被保険者実態調査によると、国民年金保険料の滞納者は全国で三百六十八万人。滞納理由については「経済的に支払うのが困難」が約72%で圧倒的に多かった=グラフ参照。
 東京のファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の高伊茂さんは「非正規労働者の正社員化を進めるなど、労働者の待遇を向上させることが不可欠。年金保険料を納められるような賃金底上げがないと、年金プア予備軍は減らせない」と指摘する。


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