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zoom RSS 第4時産業革命って? 安易に「革命」と言うな(笑)

<<   作成日時 : 2018/02/01 07:55   >>

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「労働情報」誌2月号は編集しながらも多くを学んだ。冒頭のVOICE・西川都労連委員長の小池知事に対する辛辣な批判からして驚きだったが、是非とも論争したいのはJILPTの山崎憲さんによ「『第4次産業革命』と日本的雇用」が投げかけている諸問題。個人的には、その中に込められている<団結権の有り様=「労働組合はどうすれば生き残れるのか」>について考え込むが、山崎さんは現在の有り様について鋭く警鐘を鳴らしている。現在でさえも絶滅危惧種的事態に陥っている労働組合であり、使用者・企業が労使協定締結と労務管理のために温存させている状況が何時までも続くはずがない。

ぜひとも直接読んでいただきたいが、まったく素朴な疑問を今朝は一つ。「産業革命」(第一次?)は判るし、「第四次」として提起される意味は理解するが、第二次と第三次はどう定義されているのだろう。自分が育った時代は、重工業が第二次で、エネルギー革命=原子力が第三次産業革命ともてはやされた。これも個人的だが、「鉄腕アトム」には忌避感を覚えた。もちろん「原子力=放射能」の危険性を認識した時代だったからだ。さらには「革命」という言葉を安易に使って欲しくは無い(苦笑)。為政者は恣意的に「革命」という言葉を濫用するが、違うだろう!? しかし現在の労働組合が死滅すれば逆な意味で「革命」かもしれない。

検索すると、様々な解釈があふれている。「システムコントロールフェア2015」では、第2次は20世紀の米国型電力による「大量生産」で、第3次は20世紀中後半のコンピュータによる「自動化」。そして第4次は21世紀、データ収集・解析技術で機械が自ら考えて動く「自律化」だという。<第1次産業革命で、一つずつ人が手で作っていたものが機械になり、第2次で、大量の機械で大量の製品を作れるようになり、第3次で、指示を与えれば機械が自動的に動いて勝手に作るようになった。第4次産業革命で、そのつど指示を与えなくても機械が自分で考えて動くようになっていきます、という。もちろんこれは製造業に限ったものではないはずだ。

1/25のforbesjapanに<アマゾンの「レジなしコンビニ」で見えた究極のデータビジネス>との記事が載っていた。内田聖子さんは1/26のTwitterで<確実に日本にも上陸することになるだろう。米国では350万人がレジ係として働くというが、その何割かの職は消える。消費者の買い物データ(個人情報)はこれまで以上にビッグデータ化され把握され管理される>と綴った。文中にはアマゾンのレジのないコンビニ「アマゾン・ゴー」ではレジに並ぶ必要がなく、手にとった商品を持ち去るだけで買い物ができる。<筆者は新しくオープンしたコンビニエンスストアを訪ね、棚に並んでいたツナサンドをつかみ、そのままポケットに入れて出口に向かった。ドアのところで従業員に呼び止められ、立ち止まると彼女は言った。「地中海チキンサンドも試してみて。絶対おいしいから」>…とあった。

>アマゾン・ゴーの利用にあたり、顧客はまず専用アプリをスマホにダウンロードし、アマゾンのアカウントと紐付ける。店に入る際には、アプリ内のQRコードを端末にかざして入店する。広さ約170平米の店舗では、天井や店の各所にカメラやセンサーが設置されており、顧客が手にとったアイテムを追尾し、外に出れば自動的に精算が行われる仕組みだ。
 アマゾンによると、この店舗は「コンピュータビジョン等のセンサー技術と、ディープラーニング技術の組み合わせで成り立っている」という。カメラやセンサーは顧客が何を買い求めるかを追尾するだけでなく、その人物がどこの誰であるかを検知している。
 ここから得られるデータは膨大なものになる。特定の時間に何が売れているか、どのようなタイプの顧客が来店しているか、購買意欲をそそるためには何時に何を並べておくべきかが把握可能になる。トラブルを起こす人物や万引き犯を特定することも簡単になるだろう。
◆「ホールフーズ」にも適用する?
 ここで重要なのはアマゾンが単なる小売業者ではないということだ。アマゾンは世界最大のクラウドプラットフォームであるAWSを運営する、巨大データ企業だ。アマゾン・ゴーの長期的なゴールが、利益率の低い小売ビジネスではなく、そこから得られるデータであることは明白だ。
  ほとんどのAI関連のテクノロジー企業が直面する課題の一つが、マシンラーニングの精度を向上させるための膨大なデータの収集だ。その点で、テクノロジー業界の巨人アマゾンは、自社のリソースの全てをアマゾン・ゴーというプロトタイプに注入し、小売業の未来を切り拓こうとしている。
 ここからは様々な疑問が浮かんでくる。アマゾンは果たしてこの技術を同社が買収したスーパーマーケットの「ホールフーズ」に投入するのだろうか? また、他のスーパーマーケットチェーンに利用させることもあり得るのか? 
 一方で、アマゾン・ゴーが具体化したテクノロジーが今後、膨大な数の労働者の雇用を奪うことも懸念される。これはアマゾンの技術に限ったことではないが、同社が実現した“レジを持たないコンビニ”は、未来の雇用を考える上でも大きな意味を持つことになりそうだ。
https://forbesjapan.com/articles/detail/19477

とにかく山崎さんの文章をきっかけとして、労組内部での活発な議論を望みたい。とはいえ、労働運動的にはもっと根底的な問題があるのだが…。あまり参考にはならないが、直近の文書を掲げて終わる。

AI普及 余剰労働者の未来は(日本経済新聞 電子版 2018/1/27)
 IT(情報技術)が急速に進歩する時、生産性の伸び率はなぜ低くなってしまうのか──。1980年代から90年代初めにかけてさかんになされた論争が、再び経済学をにぎわしている。
 近い将来に機械学習やAI(人工知能)が多くの労働者の職を奪うことを、多数のコンピューター専門家たちが認め始めた(ビル・ゲイツ氏が自動化を抑止すべく「ロボット税」の導入を提案したり、イーロン・マスク氏がベーシックインカムの導入を支持するなど、テック業界の大物もこの点に言及している)。
 経済学者の多くは、何百万人もの労働者を解雇に追い込む生産性の急速な上昇があったとしても、ただちに生じるわけではないと考える。それでも米フィラデルフィアで1月7日まで開催された米国経済学会(AEA)の年次大会では、経済学者たちがテクノロジー信奉者の主張を真剣にとらえている様子が見られた。生産性の停滞がテーマのセッションはにぎわっていたし、自動化がもたらす影響を扱ったセッションの多くが満員だった。
 最近の数字を見る限り、生産性については悲観論者の主張の方が正しいものとなっている。95年から2004年までの間、実働1時間当たりの生産性は平均で年2.5%上昇していた。それが04年から16年になると年1%増に落ち込んでいる。主要7カ国(G7)に限ると、そのペースはさらに落ちている。
■変革技術の開発余地は小さい
 減速の要因の一つに挙げられるのが、07〜08年に発生した金融危機の際、多くの企業が生産性改善に向けた投資を先送りしたことだ。だが、米サンフランシスコ連邦準備銀行でシニアリサーチアドバイザーを務めるジョン・フェルナルド氏は書籍の共著者たちとともにこの説明に異を唱える。彼らの試算によると、米国における生産性の伸びは、TFP(全要素生産性)が減速した06年ごろから鈍化が始まっていたという。
 TFPとは資本や労働といった量的な生産要素の増加以外の質的な成長を指し、GDP(国内総生産)成長を生み出す要因の一つである。生産性は研究費が伸びているにもかかわらず停滞している。この現象は、広くいわれる「新たに開発できる変革技術は残り少ない」とする見方を後押しするものだ。
 その一方で、ほぼ正反対の見解を持つ向きもある。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のエリック・ブリニョルフソン教授はプレゼンテーションの中で、最近は機械がパターン認識能力を急速に伸ばしていることを指摘した。機械の画像認識能力は、大半の画像に関してすでに人間の能力を超えているという(これは自動運転技術において欠かせない要素だ)。また、皮膚がんを診断する際の正確さは皮膚科の医師に匹敵するものとなるだろう。ブリニョルフソン氏たちは、こうした進歩が最終的に幅広い職業を再編する引き金となり、労働者はスキルの高低を問わず一様に影響を受けるだろうと予測する。
 最近では自動化が経済にどのような影響を与えるかを解明しようとする学者が増えてきた。MITのダロン・アセモグル教授と米ボストン大学のパスクアル・レストレポ助教は、一連の論文の中で技術の進歩を2つに分類すべきだとする、イノベーションに関する新たな理論モデルを提示する。
■2つの進歩のバランスが崩れる可能性
 これは、技術を人間の労働力に代わる機械を導入するためのものと、人間向けのより複雑な仕事を新たに生み出すためのものに分類する考え方である。
 最初の技術、つまり自動化は賃金と雇用を押し下げる。だが2つ目の技術は新たな仕事を創出し、労働者の財産を再び増やす。イノベーションにおけるこの2種類の進歩は、市場原理によってこれまでバランスを保ってきたと両氏は主張している。
 自動化が労働力の過剰供給を招けば賃金が低下するため、自動化の推進力は弱まる。従って、企業は機械の代わりに人間に作業をさせ生産性を上げる方法を新たに見つけることになる。その結果、テクノロジーが失業を引き起こすというこれまでの予測はほぼ間違いであることが示される。
 だが理論上、この2つの勢力はバランスを崩す可能性がある。例えば賃金を支払うより設備投資の方が安く上がるのであれば自動化を推進するインセンティブはどこまでも広がり、経済は完全にロボット化しかねない。アセモグル氏とレストレポ氏は、企業が節税対策で設備投資することや、AI投資に偏重するあまり、労働者のための新たな仕事を考えなくなるかもしれないと推測する。ほかにも、革新的な技術を基盤とする仕事が新たな経済の仕組みの中で生まれても、労働者の大半がそれに適応するスキルを持ち合わせていない点をリスクに挙げる。
 こうした考え方は、生産性を取り巻く矛盾した見方に対し、解決のヒントを与えるものだ。ブリニョルフソン氏たちは、AIなど汎用テクノロジーがもたらす変革効果を十分に体感できるまでには数年かかるだろうと論じている。
■投資先は設備よりR&Dへ
 企業が自動化への取り組みに没頭し、その投資が利益を生むのに時間がかかるとしたら、生産性が停滞するのも当然だ。ここ数年の投資水準は対GDPで見ると異常に低いわけではない。投資先は建造物や設備といったものからR&D(研究開発)にシフトしている。
 自動化の研究が大きな成果を出せば次に問題となるのは職を追われた労働者がどうなるかだ。最近の経済学の論調では、医療や外食サービスといった、これまで自動化が比較的難しかった分野でも、単純労働が発生するだろうと示唆している。そしてもしロボットやアルゴリズムといった技術が人間の労働者よりもずっと安価になれば、これらロボットなどの所有者は、今よりもっと利益を出せるようになり、人間のために新しい職を生み出す投資余力が生まれるだろう。
 リスクは、人材育成に十分な投資をしなければ、テクノロジーによってさらに多くの労働者が低熟練職へと追いやられることだ。こうした労働者をすべて雇うために給与や労働条件が悪化することも考えられる。生産性楽観主義者が正しいのだとすれば、最終的な問題は労働者に与えられる職の数ではなく、その質なのかもしれない。

>「第4次産業革命」で激変する2025年の世界(東洋経済オンライン 2018/1/30)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180130-00206176-toyo-bus_all

(コラムニストの眼)AIが労働者に迫る変革 仕事の技能、生涯学ぶ必要 トーマス・フリードマン(朝日新聞 2018年1月27日)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13332290.html
 トランプ米大統領が私たちの関心を独り占めしていた間、信じられないような技術革新が起きていることに目を向けたい。かつて農業から工業へと経済の重心が移ったときと同じくらいに、米国の労働者は変革への適応を迫られている。
 2年半前、私はIBMの人工知能(AI)「ワトソン」を取り上げる本を書くための準備を進めていた。ワトソンはクイズ番組「ジョパディ!」のチャンピオン2人に勝利。実物を見るためニューヨーク州にあるIBMの研究所を訪ねた。超高速計算が可能な「量子コンピューター」に取り組む研究者の一群を見かけたのはこの時だ。当時は、スター・ウォーズのように現実離れした、遠い将来の技術との印象しかなかった。
 先週、同じ研究所を再訪し、世界初の50量子ビットの処理能力を持つ量子コンピューターを見せてもらった。実用段階に入るにはまだ10年はかかるが、スター・ウォーズのようなSFからノンフィクションの段階へと進んだことは確かだ。
 従来のコンピューターのAIでも、自動走行したり、記事を書いたり、人間のように話したりすることはできる。ただ、処理能力や記憶容量に限界がある。量子コンピューターなら、クラウドを介して従来のコンピューターとつながり、こうした作業を数分、あるいは数秒で成し遂げる可能性を秘めている。
    *
 IBMの研究者タリア・ガーション氏は、量子コンピューターの能力をわかりやすく説明する動画をネットに投稿した。自分の結婚式で10人の招待客のために用意されたテーブルの写真を表示し、「10人を着席させるのに何通りの方法があるでしょうか?」と質問。答えは「360万通り」だ。
 「(従来のコンピューターは)この種の問題が複雑になると手に負えない」とガーション氏は言う。量子コンピューターには指数関数的に増える数を処理するだけの能力があり、たいていの暗号も難なく解読できるだろう。中国や米国家安全保障局(NSA)やIBM、インテル、グーグルが実用化に向けて躍起になっている背景には、こうした事情がある。
 すでに大学や企業が、IBMがオンラインで公開した3種類の量子コンピューターのシステム(5〜16量子ビット)にアクセスしている。これまでに200万の量子プログラムを実行し、かつては処理能力がなかったために解明できなかった理論について実証し、論文を書いている。
 今日の技術水準のAIでも、中程度の技能が必要とされる仕事はもちろん、高度な技能を要する仕事をも取って代わろうとしつつある状況に注目してほしい。さらにあと10年もすれば、量子コンピューターによってこうした状況に拍車がかかるだろう。そこから目をそらすことはできない。
 就労に向けた教育支援の専門家はこう指摘する。「2016年10月、バドワイザーが無人運転のトラックでビールを120マイル(約190キロ)運んだ。12月にはアマゾンがレジのないコンビニ『アマゾン・ゴー』を発表。画像認識とAIによる『ディープラーニング(深層学習)』の技術を組み合わせて商品を追跡し、買い物客が商品を店から持ち出す際にのみ課金されるというものだ。17年2月には米銀行大手バンク・オブ・アメリカが、従業員のいない『無人』支店3店舗の試行を始めた。銀行サービス全般を自動化し、必要に応じてテレビ通話で従業員に問い合わせることもできる」
    *
 こうした動きは、先進国にとって難しい課題を投げかけている。だが、エジプトやパキスタン、イラン、シリア、サウジアラビア、中国、インドといった国々にとってはなおさら深刻な問題だ。必要な教育を受けていないため、すでに自動化が進みつつある「中程度の技能の仕事」にすら就けない若者が大勢いるからだ。
 IBMのジニー・ロメッティ最高経営責任者は私にこう述べた。「すべての仕事は何らかの技術を必要とするようになるだろう。だから教育改革が必要だ。幼稚園から高校までの教育はもちろんだが、さらに重要なのは大人の再教育、生涯学習の仕組みではないか」。そのうえでロメッティ氏は補足した。「AIが代替できる仕事もあるだろうが、AIでは補えない仕事もある。だからこそ、人間にしか発揮できないスキルが重要になる。AIを作り出した私たちには、人々が技術革新に適応できるよう支援する責任がある」
 IBMは100校近い公立高校やコミュニティーカレッジと提携し、低所得世帯の学生向けの教育プログラム「P−Tech」をつくった。微積分や物理を教えるだけでなく、文章を書く力や面接の受け答えなど職場で求められる技能も教える。学生は高校の学位と準学士号の両方を取得し、6年以内に卒業する。
 教育専門家は「知識を詰め込む教育から、継続的なプロセスとしての学びに移行する必要がある。自ら行動する力を持って学び、適応する能力を身につけることが重視される」と言う。「教える側の役割も変わる。人々が継続的な学びを進めてゆく段階で、社会的、精神的にサポートする任務を担うことになる」
 私たちは技術革新に伴う影響についても、トランプ氏のツイートに対するのと同じように、話し合い、適応していかなければならないだろう。 (NYタイムズ、1月16日付 抄訳)

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