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zoom RSS 韓国ゼネストを報じない日本メディアの異常さ

<<   作成日時 : 2015/04/25 06:40   >>

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現在早朝5時15分、昨日実施された韓国ゼネストを、ネットで検索してもほとんど報じられていないことに慄然とする。読売新聞は、「路上占拠し『朴政権は退陣を』…韓国でゼネスト」(4/25 0時54分)の見出しの後、「韓国政府の労働市場改革に反発し、韓国第2の労組組織・全国民主労働組合総連盟(民主労総)が24日、全国でゼネストを行い、主催者発表によると約26万人が参加した。ソウル市中心部で開かれた集会には約1万人が集まり、一時、路上を占拠して『朴槿恵政権、退陣せよ』などと叫んだ」と、わずか数行書いただけだ。

念のため、ポストから東京新聞をもってきて探すが、見あたらなかった。意図的に報じないのか、報道価値が無いと判断したのか、ゼネストの理由を理解しにくいからか…悩む。確かに、韓国の労働事情にはかなり詳しいつもりだが、様々な動きが多すぎるし、論評は難しい。しかし、紆余曲折がありながらも、ゼネストが実施された意味は大きい。

中央日報等の韓国メディアさえも日本向けには報じていない中で(ハンギョレ新聞でさえも、視線は別だ)、唯一、きちんと報じているレイバーネット日本は、ゼネストの盛り上がりを報じている。

民主労総、今日ゼネスト...全国26万労働者が手を止める 民主労総組合員の1/3ほどがストライキに参加…17地域でゼネスト集会(レイバーネット 2015.04.24 11:38)
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/strike/2015/1429882601633Staff
 全国民主労働組合総連盟(委員長ハン・サンギュン)が4月24日、4大目標を掲げてゼネストに突入した。 民主労総所属組合員69万人のうち約26万の労働者が今回のゼネストに参加する。 午後には全国17の市郡でゼネスト集会が開かれる。 民主労総は今日のゼネストを皮切りに5月から6月にかけて波状闘争を本格化する計画だ。
 民主労総によれば、現在のところ14の加盟組織に所属する2829か所の事業場と、 16の地域本部に所属する97の事業場から合計26万9千人がストライキに参加すると集計されている。 ストライキには金属労組などの製造部門の労働者と建設産業連盟所属の建設労働者、 公共運輸労組所属の学校非正規職および大学病院の労働者、 民主一般連盟の清掃労働者、非正規職労働者などが参加する。
 個別単位事業場のうち最大の規模でストライキに参加するのは起亜車労組だ。 約3万3千の起亜車労組所属労働者たちはこの日、昼間組と夜間組がそれぞれ4時間のストライキを行う。 現代車労組は23日の拡大運営委員会で、拡大幹部500人ほどがストライキに参加することにした。 韓国GM労組も拡大幹部ストライキに出る。 金属労組は24日に全組合員が昼夜各4時間以上ストライキに突入するというゼネスト指針を発表している。 金属労組では173の事業場の労働者7万人が今回のゼネストに参加する。
 スト権が認められていない教師と公務員も、集団年次や総会開催などの方式でゼネストに参加する。 全教組はこの日、3千人の教師が集団休暇を出す形の年次休暇闘争に突入する。 全教組の年次休暇闘争は2006年から9年ぶりだ。 全教組は午後1時にソウル市庁広場で全国教師決意大会を開いた後、 午後3時から同じ場所で開かれる民主労総ゼネスト宣言大会に参加する。 24日の夜からは2日間、「セウォル号特別法政府施行令廃棄」等を掲げて都心のあちこちで実践活動を展開する方針だ。
 公務員労組所属の組合員約6万人も4月24日に支部別非常総会を開く方式でゼネストに参加する。 その後は各地域で開かれる民主労総ゼネスト宣言大会に参加する予定だ。 政府は教師、公務員のストライキ参加を不法と規定し、刑事処罰するという強硬な方針で、緊張が広がっている。
 ゼネストに参加した組合員はこの日の午後から全国17の地域で開かれるゼネスト集会に参加する。 集会には7万人の民主労総所属組合員だけでなく、青年、都市貧民、市民社会団体なども参加する展望だ。 4月21日、約1千に達する各界各層の団体は記者会見を行い、 民主労総ゼネスト支持の立場を明らかにした。 セウォル号惨事遺族をはじめとする4.16連隊も24日の民主労総ゼネストに参加することにした。(中略)
 民主労総はこの日のゼネストを始め、5月から6月にかけた波状闘争を本格化する計画だ。 4月25日にはソウル、釜山、光州、大邱の4圏域で5万人の公務員が 「公的年金強化国民大会」を開く。 5月1日のメーデー集会には歴代で最大規模の10万人の労働者がソウルに集結し、 セウォル号惨事遺族らと2日間の徹夜行動を繰り広げる予定だ。 5月〜6月には韓国労総との共同闘争も予告されている。 公共機関の労働者たちも6月の総力闘争を準備している。
 一方、民主労総はゼネスト4大目標として、 △「さらにやさしい解雇、さらに低い賃金、さらに多くの非正規職」を狙う朴槿恵の労働者殺し政策粉砕(労働市場構造改悪廃棄)、 △公的年金強化および公務員年金の改悪中断、 △最低賃金1万ウォン争奪、 △勤労基準法全面適用および労組法第2条改正、すべての労働者の労働基本権争奪を掲げた。


最後に記してあるゼネスト四大目標を理解したい方は、今日発売の『労働情報誌』910・1合併号を参照されたい。レイバーネットできちんと報じ続けているYさんの連載と、先日、日本の調査団を引率したOさんのレポートが掲載されている(それでも理解するのは容易ではないが…)。

やはり昨日小さく報じられた国連の世界幸福報告書で、韓国47位・日本46位だった。中央日報などは「2013年には41位で日本を上回っていたが、今回の調査結果では日本に順位を先に譲ることになった」と評していたが、個人的には、大きく異なると思っている。
http://japanese.joins.com/article/544/199544.html?servcode=400&sectcode=400&cloc=jp|main|top_news

少子化、非正規化、格差と貧困など直面する課題は共通するかもしれないが、過程以上に怒りと運動が違う。そして、日本同様に労働組合組織率は低下し続けていても、社会的影響力や信頼度合いは大きく違う。犬猿の仲と言われる韓国労総と民主労総だが、必要な時は共闘もする。国は政労使委員会に韓国労総だけを参加させ、分断を謀ろうと策したが、韓国労総も席を蹴った。それだけ酷い労働者攻撃が続いているからだ。

逆に言えば、先進国と言われる国々の中で、日本だけが異常だと思っている。ゼネストの模様等々はレイバーネットに写真付きで、以下の通り報じられているが、これが正しい(苦笑)労働組合の姿とされている。闘わない労働組合など本来はありえないし、成果などかちとれない。労働組合以前に民主主義自体が定着しえていないし、集団で反抗することは忌避・弾圧されている。

実は、今日は学力テストについて綴ろうかと考えていた。しかし、韓国の教員の皆さんが昨日、処分覚悟で決起した報道を読んで、書く気が失せた。下記の文章を読めば理解いただけるだろう。昨日はやっと自分の部屋からコタツを撤去し、朝は寒いが、心はもっと冷え込みつつある。

>「政権と勝負」民主労総ゼネスト、ソウルに1万が集結 都心集会およびデモ行進...「5月1日に総決起、6月に2次ゼネスト突入」(レイバーネット 2015.04.24 20:06)
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/strike/2015/1429883480892Staff

セウォル号真相究明と年金強化年次休暇闘争「沈没する韓国社会の脱出口を開ける」 年休、早退した教師3千人が全国教師決意大会に参加(レイバーネット 2015.04.24 19:28)
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/strike/2015/1429882667282Staff
 「忘れずに行動します」
 黄色いリボンをつけた全教組の旗が ソウル広場の空に上がった。
 全教組は4月24日、ソウル市庁前ソウル広場で 「公的年金強化! 労働基本権争奪! 4・16惨事真相究明! 全国教師決意大会」を開いた。
 教育部の年次休暇闘争参加者全員を刑事告発、懲戒する方針にもかかわらず、 約3000人の教師が年休と早退を出してソウル広場に集まった。 この場にはキム・グィシク元委員長、ウォン・ヨンマン元委員長、チャン・ヘオク元委員長、チャン・ソグン元委員長、キム・ジョンフン元委員長などの 指導諮問委員と元老教師も参加した。
映像による連帯メッセージも続いた。
 民主労総のハン・サンギュン委員長は 「全教組の先生の公的年金闘争は正当だ」とし 「仲間たちと共に労働者を生かすゼネスト闘争を勝利に導く」と明らかにした。
 聖公会大労働者大学院のハ・ジョンガン教授は 「本当に自分が享受したい欲があったとすれば、 先生たちは年次休暇闘争に参加しなかったでしょう。 年休を出して集会に行ったとして懲戒するなど、他の国では見られない」という言葉で政府の方針を批判した。
 「公務員年金だけでなく公的年金の民営化を防いで無力な人どうしが連帯し、 明るい世の中を作っていこうと強調したいです。 私たちも力を貸します。」
 光化門広場で野宿座り込みをしていたユミンのお父さん、 キム・ヨンオ氏が力説した。
 「今日、年次休暇闘争に行くというと、騒がしくもめ事を起こす子供たちもとても集中して話を聞いた…… 頑張れ、怪我をするな、クビになったら彼らがデモに行くと応援する子供たちがとても可愛い。 もっと熱心に闘争しなければならないと考えました。」
 現場闘争発言をした京畿支部水原中等支会のチョン・ウォンソク支会長は、 私たちの老後を守り、子供たちの未来と教育を守るためにここに出てきたといった。
 チョン・ウォンソク教師は「金持ちには数十兆の税金を割り引いて、 公務員には2兆が惜しいという。 公務員が譲歩すれば国民年金が良くなるか。 公務員年金が崩れれば国民年金も医療保険も危険になる。 われわれは最後まで戦わなければならない。 4月、冷たい水の中に子供たちを埋めたことを忘れない、行動すると約束した。 だが朴槿恵(パク・クネ)政権は金で遺族を侮辱して、 セウォル号特別法を悪魔の施行令で無力化している。 いまこそ全教組が動いて真相究明を要求し、政権を審判しなければならない」と強調した。
 16日間ハンストを続けている全教組のピョン・ソンホ委員長は、 大会発言で総力闘争の決意を高めた。
 「全教組は9年ぶりに年次休暇闘争を決めた。 4月16日、花のように美しい子供たちと愛する同僚教師、無実の市民が海に収蔵された時、 われわれは忘れずに行動すると約束した。 朴槿恵政権は真実を隠そうとしている。 退くことができるか? 私たちが退けば教育が崩れる。 避けられるか? 民衆の人生が崖っぷちに追い詰められるだろう。 労働基本権を踏みにじる朴槿恵政権に対抗し、 私たちの力で労働基本権を勝ち取ろう。 公務員年金の改悪を防いで公的年金を強化しよう。
 政権は予想通り、偽りと歪曲と強迫で全教組をまた弾圧しようとしているが、 懲戒が、刑事告発が、拘束が恐ろしければ、われわれはこの場に集まることはなかった。 今日の年次休暇闘争を始め、朴槿恵政権の暴走を止めて世の中を変えて教育を変える闘争に勝利しよう。」

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年の暮れになっても、頭に叩きこむべき情報が山の様に多すぎる。もちろん良い話題はほとんど無いから気が滅入る。現役時代は仕事優先でスルーや取捨選択も容易だったが、リタイアするとそうもいかず悩む。しかも広範囲かつ速度が速い。「労働情報」誌の編集手伝いは、その意味では有り難く、日本・世界の最新のニュースや課題を議論し、専門家からの適切な解説や評価も得られる。かなりの長文原稿が寄せられ、誌面の都合で断腸の思いで短くするのだが、お陰で内容が確実に理解できる(苦笑)。もうすぐ発行の新年合併号も、豊富な内... ...続きを見る
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2015/12/18 06:34

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