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zoom RSS ベルコの不当判決に連合は抗議アクションをしたのか?

<<   作成日時 : 2018/11/21 06:08   >>

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こんな早朝作業で最も落胆することは何か…折角綴った文書がPCのトラブルで一瞬にして消え去ること。今朝は濱口さんも朝日の澤路さんも書かれていたので、ベルク事件の敗訴判決について自分も書き始めた。もちろん判決から3ヵ月経っても抗議行動が見えないことへの苛立ちを含めて…。さらには、この事件で初めて目にした「商業使用人」という言葉についても。もちろん「争議」支援という取り組みが労働組合を元気にすることも訴えたのだが…残念ながら消えて、二度同じ文章を書く気力はない。連合や情報労連は、このベルク争議に勝利する思いがあるのであれば、きちんと運動を起して欲しい。こんな判決を野放しにしてはならない。

「労働情報」誌12月号でも、コンビニオーナーの労働者性に関する特集と関連づけてベルコ判決を担当の小川弁護士に書いてもらった。とにかく重要な事件なのだ。濱口さんも判決について<はあ?なに?この裁判官の脳みその中の労働者とは、「具体的な労務の遂行方法や労務の時間、場所については一定程度の裁量」すらあってはならず、ことごとく決められた手順書の通りに、時間も場所も一切の裁量性は許されない。あまつさえ、その賃金は「労務の成果と対応」することも許されない、という一体いつの時代の単純労働者だといいたくなるような固定観念に縛られているようです。そんなことを言い出したら、裁量労働制や成果主義賃金を適用されている連中はことごとく労働者性が認められず、業務委託契約だといわなくてはいけなくなりそうです。>と綴っているが、連合はだからこそきちんと抗議行動を起すべきだろう。

とにかく自分の駄文よりも澤路・濱口・棗諸兄の文書を掲げて終わる。念のため東洋経済の風間さんの文章もついている自分の過去ログも添付しておく。

委託契約「本社の使用者責任」は? 冠婚葬祭大手訴訟、一審「代理店主に裁量」(朝日新聞 2018年11月19日)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13775199.html
 従業員7千人のうち正社員は35人――。そんな冠婚葬祭業大手と業務委託契約を結んでいた代理店の元従業員2人が、本社の使用者責任を問う裁判を起こしている。9月の札幌地裁判決では敗訴。2人を支援している連合は、「安定した雇用社会が崩れる」と危機感を募らせる。
 「結果は大変残念。納得いかない」。9月28日、判決後にあった記者会見で、原告で全ベルコ労働組合の高橋功執行委員長は控訴する方針を明らかにした。
 被告のベルコ(本店・大阪府池田市)は冠婚葬祭業大手で、全国に約40の拠点がある。ベルコが経済産業省に2017年7月に提出した資料によると、従業員は約7千人で、このうち正社員は35人しかいない。原告側によると、正社員以外の多くは業務委託契約を結んだ支社長や代理店主、代理店と労働契約を結んだ従業員だという。
 高橋委員長ら原告の2人は、札幌市内の代理店で働いていた。担当地域を回って契約をとったり、葬儀を手配したりしていた。
 判決などによると、2人は15年1月に労働組合を結成して、長時間労働の是正などをベルコ本社に求めようとした。これに対して同社は、2人が勤務していた代理店との委託契約を解消。別の代理店と契約を結び直し、同じ地域での営業を続けた。ほとんどの従業員は新しい代理店に移ったが、2人は移れず、ベルコ本社を使用者として「解雇無効」の訴えを起こした。
 争点は、ベルコ本社と代理店従業員との関係だ。
 形式的には、従業員と労働契約を結ぶのは代理店。従業員とベルコ本社の関係が実質的に労働契約だと認められないと、ベルコ本社の使用者責任を問うことはできない。そこで原告側は、代理店主が会社法の「商業使用人」であると主張した。特定の商人に従属し、その営業について営業主を代理するもののことで、「代理店が商業使用人であれば、商業使用人と労働契約を結んだ原告の使用者責任がベルコ本社にもある」という理屈だ。
 判決は、代理店主が従業員の名簿や履歴書を本社側に提出していた▽営業目標の達成状況について本社側からの指示・連絡があった▽目標を達していない場合に本社が指導していた――など、業務方針や成果について本社の細かい指示があったことは認定した。だが、代理店主に一定の裁量があったとして、「商業使用人とはいえない」と結論づけた。
 原告は控訴しており、舞台は札幌高裁に移る。ベルコの広報担当者は「コメントは差し控える」としている。
 ■「健全な雇用社会崩す」「偽装を助長」
 10月11日に千葉県浦安市で開かれた連合の中央委員会。神津里季生(りきお)会長はあいさつで「雇用責任を代理店に押しつけ、本社はあらゆる労働関係法規を免れるような仕組みが認められてしまえば、日本の健全な雇用社会は成り立たなくなる」と述べ、ベルコ訴訟の敗訴に危機感をあらわにした。
 全ベルコ労働組合は、連合の有力な産業別組織「情報労連」に加わる。今回の訴訟は、情報労連だけでなく、連合本部が対策チームを作るなど異例の支援態勢をとる。「原告だけでなく、労働者全体にとって重要な問題」(山根木晴久・総合組織局長)とみるためだ。
 業務委託契約は労働契約と違い、働き手に労働基準法などの保護が及ばない。このため、使用者責任や社会保険料の支払い義務を免れるため、あえて委託契約を結んで労働力を活用しようとする企業がある。
 水町勇一郎・東京大学教授(労働法)も「判決が重視している事情は成果報酬型の裁量労働者にもあてはまり、労働者であることを否定する決定的な要素にはならない。裁判所がこうした判断をすれば、労働者ではないように偽装する企業が増えることになりかねない」と危惧する。
 委託型の働き手の数を示した公式の統計はないが、100万人前後いるとの試算もある。ネットビジネスの発達でさらに増えるとの見方もある。委託契約であっても、強い指揮命令関係にあるなどの実態があれば使用者責任が認められることはあるが、ハードルは高い。
 政府は17年3月にまとめた働き方改革実行計画に、委託型の働き手の保護を議論することを盛り込んだ。現在、厚生労働省の有識者検討会で議論が始まっており、来年夏までに方向性をまとめることにしている。(編集委員・沢路毅彦)

ベルコ事件地裁判決が警告するもの(hamachanブログ・EU労働法政策雑記帳 2018.11.20)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-31b7.html
 連合がリキを入れてバックアップしていたベルコ事件の札幌地裁判決ですが、実は労働側、あるいは労働弁護士にとってある意味の警告になっている面があるように思います。
 話は業務委託契約を結んでいる代理店の労働者性なんですが、その労働者性の判断基準が、あまりにも古典的な労働者概念に縛られているように見えることです。
<・・・業務の方針や成果に関しては細部にわたってYからの指示があり、これを拒否することは相当程度困難であった一方で、具体的な労務の遂行方法や労務の時間、場所については一定程度の裁量があったということができ、業務の代替性は乏しいものの、その業務を自己の計算によって行い、報酬額が労務の成果と対応しているものである。
したがって、KはYに従属し、Yに使用されて労務を提供しているとは言えないから、KがYの使用人であるということはできない。・・・>
 はあ?なに?この裁判官の脳みその中の労働者とは、「具体的な労務の遂行方法や労務の時間、場所については一定程度の裁量」すらあってはならず、ことごとく決められた手順書の通りに、時間も場所も一切の裁量性は許されない。あまつさえ、その賃金は「労務の成果と対応」することも許されない、という一体いつの時代の単純労働者だといいたくなるような固定観念に縛られているようです。
 そんなことを言い出したら、裁量労働制や成果主義賃金を適用されている連中はことごとく労働者性が認められず、業務委託契約だといわなくてはいけなくなりそうです。
 んなあほな、と思うのがまともな人間の常識だと思うのですが、一方で皮肉なことに、その固定的な発想をなにがしか共有しているんじゃないかと思いたくなるような議論が、裁量労働制やら高度プロフェッショナル制度を巡って、やたら声高に叫ばれたのもまだ記憶に新しいところでもあるんですね。
 この判決は、もちろん、れっきとした雇用労働者であっても「具体的な労務の遂行方法や労務の時間、場所については一定程度の裁量」があっても何ら不思議ではないし、いわんや「報酬額が労務の成果と対応」するのは当然のことだということがわかっていないらしい裁判官氏の頭の中に対する疑念を抱かせるものではありますが、それと同時に、それと同様の発想に立っているかのように見える議論を安直にやらかしがちな人々に対する警告にもなっているのではないかと思うわけです。

9月28日に札幌地裁で不当判決 「ベルコ」裁判 現場の実態を見ない不当判決 業務委託契約の濫用を許すな(情報労連 2018/11/13)
http://ictj-report.joho.or.jp/1811/topics01.html
 全ベルコ労働組合の仲間が闘う裁判の地裁判決が9月28日に言い渡された。原告の請求がすべて棄却される不当判決だった。判決の問題点について弁護団の棗一郎弁護士に聞いた。
◆これまでの経過
 冠婚葬祭大手ベルコの代理店で、情報労連加盟の全ベルコ労働組合の組合員2人が実質解雇され、地位確認などを求めてベルコ本社を相手に提訴した裁判の判決が9月28日、札幌地裁であった。
 裁判では、業務委託契約を濫用し、使用者の責任を免れるベルコのビジネスモデルが問われた。ベルコは実質的に全国で約7000人の従業員を擁している企業であるにもかかわらず(2017年3月現在、経産省への報告)、労働契約を直接締結した正社員はわずか35人。それ以外の従業員については、労働契約を締結せず、業務委託契約を多用したビジネスモデルを展開している。
 札幌地裁は判決で、原告とベルコの労働契約を認めず、原告の請求をすべて棄却した。原告は10月10日、札幌高裁に控訴した。
 情報労連は全ベルコ労働組合の2015年9月の情報労連加盟以降、連合本部・連合北海道と連携して、裁判や労働委員会での闘いを支援してきた。本誌でもベルコの業務委託契約を濫用したビジネスモデルについて繰り返し報告してきた。2018年4月号(冠婚葬祭大手「ベルコ」で濫用される「個別請負」「請負契約」を乱用した働かせ方を許すな)2016年4月号(全ベルコ労働組合の戦い 業務委託契約の乱用に対して労働組合や代理店主が「使用者性・労働者性」を訴え提訴)業務委託契約を濫用したベルコのビジネスモデルが認められれば、雇用責任を負わない脱法的な働かせ方がまん延し、労働法規の保護が及ばない労働者が大量に生まれる懸念が強い。判決の問題点について原告側代理人の棗一郎弁護士に聞いた。
◆「実態」を見なかった判決
 ベルコには全国で32の支社がありますが、その支社長はすべて業務委託契約です。また、ベルコには全国に350を超える支部(代理店)がありますが、その支部長(代理店長)もすべてベルコとの業務委託契約です。一般の従業員は、これらの支部長(代理店長)の下に雇用されています。
 しかし、現場の実態を見ると、本部から支社長、支部長(代理店長)、従業員に至るまで、一貫してベルコの指揮命令があることがわかります。にもかかわらずベルコは、業務委託契約という形式を用いることで、従業員とは雇用関係にないと主張し続けてきました。これほど大掛かりに業務委託契約を濫用した事件は日本の労働裁判史上初めてのことです。
 裁判で私たちは、契約の形式を見るのではなく、就労や指揮命令の実態を見るように訴えてきました。しかし、裁判所は業務委託契約の形式を重視した判決を下しました。一言で言えば、実態を見ませんでした。
◆「商業使用人」概念の活用
 業務委託契約を濫用して雇用責任を免れる類似の事件は少なくありません。ただ、ベルコ事件の特徴は、支部長(代理店長)に雇用責任を負わせ、本部が責任を免れる手法を大規模かつ組織的に採用したことにあります。
 こうした業務委託契約の濫用を突破するための法理論として従来用いられてきたのは「法人格の濫用」と「黙示の労働契約の成立」という手法でした。しかし、これらの手法で今回の業務委託契約の形式論を突破するのは、これまでの判例などからハードルが高いことがわかっていました。そこで弁護団は今回、この種の労働裁判では初めて、会社法上の商業使用人という概念を用いました。
 会社法上の商業使用人とは、取引の安全性を確保するため用いられる概念です。典型的な例は会社の支社長や店長、営業部長です。実際の企業経営では、経営陣が支社や支店の契約まですべて行うことはできません。そのため、会社法では商業使用人という概念を使って、その人たちは会社の営業を行う包括的な代理権を持っているとみなします。それにより商業使用人が会社の指示に従って行う、契約や金銭の授受などの効果はすべて、会社に帰属するとみなされるようになります。企業と契約する際、取引先の人に会社を代表しているかいちいち確認することはしません。そのような手間を省くための概念です。
 仮に支部長(代理店長)が商業使用人に当たるとなれば、商業使用人が締結した労働契約の効果はベルコに帰属することになり、ベルコと原告との労働契約が成立することになります。理論的には筋が通っています。
 問題は、支部長(代理店長)が商業使用人に当たるかどうかです。商業使用人は、商法学説の典型的な説では雇用契約とされていますが、必ずしも雇用契約に縛られているわけではありません。最高裁判例の判断枠組みでは、「当該使用人が営業主からその営業に関するある種類又は特定の事項の処理を委任された者であること及び当該行為が客観的にみて右事項の範囲内に属することを主張・立証しなければならない」としています。この判断枠組みによれば、原告を雇用していた支部長(代理店長)が営業や契約などの事項を任された者であると客観的に立証すればよい、ということになります。実態を見れば、支部長(代理店長)がベルコのさまざまな業務を任されていたのは明らかです。
◆事実認定に問題
 しかし、判決は、商業使用人に当たるかどうかは「被告に使用されて労務を提供しているとみられるか否かによって判断すべき」としました。「使用されて労務を提供」という言葉から読み取れるように、商業使用人の概念を「労働者」とほとんど同一の概念で捉えていて、極めて狭く捉えてしまっています。ここが非常に問題です。その上で判決は、支部長(代理店長)に労働時間や勤務場所、従業員の採用などについて一定の裁量があるとして、商業使用人に当たらないと判断しています。
 問題はやはり、ベルコの労働現場の実態を見なかったことです。私たちは支部長会議をはじめとして、支部長(代理店長)や原告が録音した膨大な資料を裁判所に提出しました。業務の遂行に関して、強度の指揮命令や拘束性があることを示す証拠であったにもかかわらず、裁判ではそのほとんどが事実認定されませんでした。
 とりわけ、本社の営業本部長が労働組合の結成を妨害しようとした動きについて、裁判ではまったく見落とされています。私たちは、本社の営業本部長が北海道に来て支部長(代理店長)と話した際の録音や、原告らと新しい支部長(代理店長)との面談の際の録音などを証拠として提出しました。これらの証拠から、原告2人だけが新しい支部(代理店)に採用されなかった背景には、ベルコ本社の動きがあったことは明らかです。これはつまり、ベルコ本社が使用者として人事権を行使しているということです。解雇は指揮命令権限の最たる権限です。裁判では、会話の一つも事実認定されませんでした。一方で、判決は、契約形式に関連した証拠を事実認定しました。契約形式ありきの判決だと言えます。
◆今後の展望
 高裁では、地裁判決が見落とした証拠、指揮命令関係の実態などをあらためて強調し、支部長(代理店長)が独立した事業主ではなく、商業使用人であることを訴えていきます。
 この裁判は、雇用社会に大きな影響を与えます。労働分野だけではなく、葬儀サービスの利用者から見ても問題はあります。人生の最後を託す大切なセレモニーが、利用者が託したと思っていた会社ではなく、業務委託契約の会社が責任を負っている。それでいいのかということです。
 裁判とともに労働委員会も同時並行で進めてきました。来年初頭をめどに命令が出る予定です。労働組合の皆さん、メディア、地域社会などとともに、このような働かせ方は許せないという社会的な世論を形成していきたいと思います。


>ベルコ紛争にみんな支援し「働かせ改革」NOを!(シジフォス 2017.3.22)
https://s.webry.info/sp/53317837.at.webry.info/201703/article_20.html


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内 容 ニックネーム/日時
パヨク/リベラル系の連中は都合が悪くなると、
いつもこれ(* ̄m ̄)プッ


そもそも、原告側が論に窮して「商業使用人」概念を持ち出したから敗訴したんだろうが。

こうしたパヨク式駄々こね屁理屈ぶちかましを認めないと裁判官は決したんだね。

そりゃ、屁理屈でも理屈だから"理論的には成り立つ"だろ。戯言だけどな(嘲笑)


それにしてもな。こいつらは個別の契約書などに署名捺印しなかったのか?

・・・いいや、やっているはずだ。その書類はどこやったんだよ?


多分、それにはこいつらにとって都合の悪い条項でもあるんだろう。
不利な契約だと解っていてこれを承諾したとか。


違うなら証拠として出していただろうからな。そう思わないかい?駄々こね老人君( ´_つ`)ホルース
韓国人と仕事して困ったことまとめ
2018/11/21 12:33

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